ユキヤナギ(雪柳)とは?
雪柳は早春の季節に、白の小花を枝が見えないほどびっしりと咲く魅力的な草花です。柳のように垂れた枝の先端部分の長い穂にある花は、雪がつもったように見えるといわれています。公園や川原、公園の花壇などで見かける雪柳のほとんどの種類は白色ですが、近頃はピンク色の雪柳も見かけるようになりました。
ユキヤナギ(雪柳)の特徴
ユキヤナギ(雪柳)は地面の際から数本の細い枝が伸び、その枝先の長い穂から、まるで雪がかぶったように多数の白い小花が群れるように咲くのが特徴です。雪柳は日当たりがよい湿気のある場所を好み、成長も早いといえます。また雪柳は寒さに強く、とても丈夫なので育てやすいというのが特徴の植物だといえることでしょう。
別名と花言葉
雪柳の別名は小米花(コゴメバナ)といい、花が小さな米をまいたように咲いているさまから名付けられたといわれています。雪柳の花言葉は「愛嬌」「愛らしさ」「賢明」「静かな思い」「殊勝」です。「愛嬌」「愛らしさ」などの花言葉は、雪柳の小さく白い花から連想されたものだといわれています。
開花時期
バラ科シモツケ属の落葉低木の雪柳の花は、3月~5月の春の季節が開花時期となり、見頃となります。小さく純白の5弁の花が、枝の先端の長い穂にたくさん咲き、雪がかぶったように見えるさまが美しい雪柳は、写真の被写体としても人気の植物です。雪柳の花は白だけではなく、ピンク色の品種もあります。
紅葉
早春の日差しをあびながら雪のような純白の愛らしい小花が枝びっしり咲きほこる雪柳ですが、その後も葉は残り、秋になると葉が変色していくことで紅葉が楽しめます。標高の高い山では朱色に、平野部では黄色に染まる雪柳の葉に、まれに秋でも条件が合えば少しですが花が咲くことがあります。
雪柳の育て方
春の新緑の季節に咲く、純白の小さな花が魅力の雪柳は、繊細な姿とはうらはらに、家庭でも栽培がしやすいのが特徴です。日当たりと風通しがよい環境を好む雪柳は、地面の際まで枝を剪定しても翌年には花を咲かせるほど丈夫だといえます。その一方で、雪柳の自生種は石川県では絶滅危惧I類に指定されています。
植付け、植替え時期
丈夫で繫殖力がある雪柳はどんな土壌にも適しているといえます。植付けと植替えの時期は2月~3月、10月~11月となります。肥料を入れるタイミングは1月~2月と開花時期が終わった5月がよいでしょう。風通しが悪い環境となると害虫が発生してうどんこ病となりますので、剪定して風通しをよくするようにしましょう。
育て方のポイント
雪柳は日当たりがよく、湿気もある場所ではよく育ち、枝の先端の長い穂にある花のつきもよいといわれています。公園や川辺などに生育している雪柳のように自然な形として楽しむ育て方もありますが、雪柳の枝は横に広がりやすいという性質がありますので、植えるときは間隔をあけるようにするとよいでしょう。
ユキヤナギ(雪柳)の増やし方
雪柳の花が見頃の時期は、雪を思わせるほどのたくさんの白い花が咲き誇ることはこれまでにも述べてきました。そんな雪柳をご家庭の庭や生け花にも用いて楽しんでみたいと思う方も多くいらっしゃることでしょう。雪柳を増やすには挿し木と株分けの二通りがありますが、どんな点に注意すればよいでしょう。
増やし方①挿し木
雪柳の増やし方には、挿し木と株分けの二通りの方法があります。挿し木は3月頃に前年に伸びた枝を10cmほど切り、風の当たらない日陰の場所に挿し入れて、じゅうぶんに水分を与えてやります。土が乾燥しないように気を付ければ、4月~5月頃には新芽がでてきますので発根も確認できることでしょう。
増やし方②株分け
株分けで増やす際は、土から掘り上げて枝4本~5本を1株の目安としてハサミなどで分割します。株分けの植付けの時期としては、2月~3月、10月~11月が最適だといえます。枝が多くなることで風通しが悪くなったときは、細い枝や枯れ枝は思い切って基部から切ることをおすすめします。切っても枝がまた伸びます。
次のページでは、ユキヤナギの種類、ユキヤナギに似た草花をご紹介します。