アカメガシワとは
アカメガシワをご存知ですか?樹皮に有効成分が含まれており、生薬やサプリメントなどさまざまな用途で使用されている植物です。生命力が強く果実を食べた鳥などに運ばれ、思わぬ場所に生えてしまい駆除が必要な場合もあります。そんなアカメガシワの特徴や駆除方法、よく似た植物との見分け方などをご紹介します。
基本情報
科名 | トウダイグサ科 |
属名 | アカメガシワ属 |
和名 | 赤芽柏 |
別名 | ヒサギ、ゴサイバ、サイモリバ |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
名前の由来
アカメガシワは漢字で「赤芽柏」と表記します。漢字のとおり、新芽が鮮やかな赤色をしているのが特徴です。葉の形が食物を乗せる柏に似ているため「アカメガシワ(赤芽柏)」と名付けられたといわれています。他にも、蜜腺が2つの赤い目に見える様子から名前がついたという説もあります。
蜜腺とは
名前の由来にもなっている「蜜腺(みつせん)」という部分をご存知ですか?蜜腺とは茎が伸びて葉が生えている付け根部分で、被子植物が蜜を分泌する線をいいます。アカメガシワの場合は蜜腺が葉の裏側にあり、アリが蜜を求めて集まっている様子がたびたび目撃されています。
花言葉
アカメガシワには「澄んだ心」「繊細」という花言葉が付いています。薄い黄色の花を咲かせる優しいイメージにぴったりな花言葉ですね。花がとても小さく繊細な様子から付けられたといわれています。
アカメガシワの特徴
日本の山地に広く分布しており、高さは15mほどまで大きくなります。幹の太さは直径50cmを超える場合もあり、種はこぼれた場所でどんどん成長していくほどの生命力の強さをもっています。そんなアカメガシワの葉や花、果実の特徴は以下のとおりです。
葉
春になると鮮やかな赤色をした新芽が出てきます。落葉高木に分類されるため、夏は葉が生い茂りますが、冬には葉が枯れ落ちて枝だけの状態になります。葉の幅は5cm〜14cm、長さは7cm〜20cmほどあり、食物を乗せる器としても使用されている植物です。蜜線から甘い蜜が出るので、アリが群れになって集まる場合があります。
花
雄花にも雌花にも花びらがなく、小さな雄しべや雌しべが集まってポンポンのような咲き姿になります。開花時期は5月下旬〜6月下旬で、薄い黄色をしています。また、雌花には「星状毛」という乾燥を防ぐための毛が生えており、赤色の星状毛がキラキラと輝いてみえるのも魅力的です。
果実
果実は初夏に実り始めます。始めは薄い黄緑色をしていますが、だんだんと黒っぽくなってきます。果実は「蒴果(さくか)」と呼ばれ、果実が熟すと中身が弾けて種をばらまくのが特徴です。種は4mmほどで濃い紫色をしています。果肉は少ないですが、鳥たちが好んで食べる実としても知られています。
ボタニ子
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