イカリソウとはどんなお花?
イカリソウは赤い実で知られている「ナンテン」と同じメギ科の植物です。このお花は8枚のがくと4枚の花弁で構成されており、目をひく形をしています。葉っぱは少し崩れたハートのような形で、薄い毛におおわれているのが特徴です。
イカリソウの基本データ
分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
原産地 | 日本(主に中部地方以北の本州) |
草丈 | 30cm~50cm |
開花期 | 4月~5月 |
花色 | 白、ピンク、赤紫、黄 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
イカリソウは耐暑性も耐寒性も兼ね備えているだけでなく、ある程度は日陰でも育つことができるたくましい草花です。この点でも、イカリソウは育てやすい植物といえます。
イカリソウの特徴
原産地が日本
イカリソウの原産国の一つは日本で、その中でも東北地方の南部、太平洋側、四国を中心に分布します。イカリソウが耐暑性も耐寒性も備えた育てやすい植物というのは、元々日本が原産ということも由来しています。日本原産のものは花だけでなく葉にも観賞価値があり、ホザキノイカリソウなどの鑑賞と生薬を兼ねた品種もあります。
イカリソウのエキスは漢方になる
イカリソウのエキスには薬効成分「イカリイン」が含まれています。その効能は「滋養強壮」「性ホルモンの分泌促進」といったもので、日本の製薬会社の栄養ドリンクにも広く使われています。中国では「淫羊霍(いんようかく)」という生薬として重宝されています。
イカリソウの栽培方法
イカリソウは山や雑木林などの自然環境で見かけることが多く、漢方にも使われます。そのため「育てるのは難しいのでは?」「そもそも家で育てられるの?」と思われる方もいるのではないでしょうか?実はイカリソウは打たれ強く、他のお花と比べても意外と育てやすいのです。ここではイカリソウの育て方や増やし方などをご紹介します。
育てる環境
イカリソウは雪にも耐える
イカリソウは耐寒性と耐暑性の強い植物で、極端に厳しい環境でなければ一年を通して外で育てることもできます。冬の場合、北風は苦手ですが、雪に積もってしまっても耐えることができます。室内の場合、葉が乾燥してしまうのでエアコンの近くには置かないようにしましょう。
イカリソウは日陰でも育つ
また、イカリソウは日陰でもある程度育つため、一日の間に日差しの入る時間が多少あれば、そこまで場所にこだわらなくても大丈夫です。ただし、夏の日差しは強すぎるため、鉢植えの場合は、夏の間は日差しが控えめな場所に移動するのが望ましいです。
土壌・肥料
イカリソウは乾燥を好みますので、腐葉土が配合された水はけのよい土に植えてください。肥料は春と秋に緩効性の置き肥をします。また、置き肥と併用して夏から秋にかけて、月に1回くらいのペースで液体肥料を足しましょう。
水やり
鉢植えは土の渇きに注目
イカリソウは乾燥を好みますので、水やりをしすぎると根が腐ってしまいます。鉢植えの場合、水はけのよい土と、水が溜まらないようになっている鉢を使いましょう。土の表面が白く乾いたら、底から水が漏れるくらいたっぷりのお水を与えてください。
地植えは自然に任せる
もともとイカリソウは打たれ強いため、地植えの場合は基本的に自然の雨で十分です。ただし、雨が降らない時期が続くなどの理由で土がパラパラに乾いていたら水やりはしてあげましょう。また、冬になると葉が落ちますが、根は生きているので気を配ってください。
次のページでは、イカリソウの植え付けと植え替え、増やし方、豆知識についてご紹介しいます。
出典:写真AC