植え替えと植え付け
植え付けの適期は春と秋
イカリソウを植え付ける適期は5月~6月の春、9月~10月の秋です。地植えの場合、腐葉土を多めに含ませた、水はけのよい用土に植え付けます。鉢植えの場合、専門店などで売っている赤玉土と腐葉土が配合された土を用意します。地植えでも鉢植えでも緩効性肥料を含ませるとよいでしょう。
植え替えは1~2年に一回
鉢植えで育てているイカリソウの場合、植え替えは1~2年に一回のペースで行うのが理想です。適した時期は5月下旬~7月上旬の、種がこぼれ始めたころが目安です。一回り大きな鉢に、現在使用しているのと同じ土を用意します。古い土を軽く落として植え替えて完了です。株分けはこのタイミングで行います。
増やし方
イカリソウは種で増えますが、株分けでも増やせます。ここではこの2つの増やし方をご紹介します。
種は繊細で時間もかかる
イカリソウの種は、開花してから1か月後くらいが採取に適した時期です。イカリソウの種は落ちやすく、採取の時期を見極めるのは難しいため、袋をかけて種が落ちないようにするなど工夫しましょう。また、採取した種は乾燥に弱いので、採取したらすぐに土にまいてください。種が発芽するのは翌年の春ごろなので、それまで水やりなどは欠かさないようにします。
株分けは植え替えと一緒にする
イカリソウを種から増やすのは意外と難しく時間もかかります。早く増やしたい方は株分けがおすすめです。株分けは植え替えと同じタイミングで行いましょう。古い土を落として、根が自然に分かれている部分を切り落として株分けを行います。
イカリソウの豆知識
ここまでイカリソウの育て方や栽培方法について触れてきました。ここからは花言葉や名前の由来などをご紹介していきます。特に花言葉は「なるほど」とつい頷いてしまう人もいるかもしれません。
イカリソウの名前の由来
船の「碇(いかり)」が由来
イカリソウは漢字で「碇草」と書きます。「碇」とは船の重りのことですが、これはイカリソウの独特な花の形が、船の碇に似ていることが理由です。また、3つに分かれた枝にそれぞれ3枚の葉をつけることから「三枝九葉草(さんしくようそう)」、薬効成分から中国語で「淫羊藿(いんようかく)」、和名で「ヨメトリグサ」と呼ばれることもあります。
花言葉は「旅立ち」「あなたを離さない」
このお花には大きく分けて2つの花言葉がありますが、そのうちのひとつは「旅立ち」です。これは花の形が船の碇に似ていることから、新しい門出の意味も含めてつけられました。もうひとつの花言葉は「あなたを離さない」です。つつましいイカリソウに似合わない情熱的な花言葉ですが、これは漢方の薬効成分が由来しています。
まとめ
イカリソウは意外とカラーバリエーションが豊富で、日本の気候で育てやすいのが魅力の草花です。主張は控えめですが、そのつつましさは庭や鉢に彩りを与えてくれるため、愛好される方も多いです。ただし、漢方としての効能は強力で心臓に負担をかけるので、遊び半分での服用は絶対にしないでください。
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