ノミノフスマとは
ノミノフスマは白くて小さな花を咲かせ、日本全国で見ることができる野草の1種です。河原や田んぼの周りをよく見てみると、他の雑草に紛れて生えているのを見ることができます。ここではそんな普段あまり気に留めずに見過ごしてしまいがちな、ノミノフスマという植物についてご紹介します。
ノミノフスマの基本情報
名前 | ノミノフスマ |
学名 | Stellaria uliginosa Murray |
分類 | ナデシコ科ハコベ属 |
分布 | 朝鮮、中国、日本 |
花言葉 | 意外な思い |
ハコベの仲間
ノミノフスマはナデシコ科に属するハコベの仲間です。ハコベといえば春の七草として有名ですが、食用で販売されているのはコハコベという品種です。ハコベ属は5枚の花びらをつける花を咲かせますが、その花びらにハート型のように深い切れ込みが入っているため10枚に見えるのが特徴です。ノミノフスマも同じようにハート型の花びらを5枚持つ、小さく白い花を見せてくれます。
ノミノフスマの特徴
ノミノフスマは横にはあまり伸びることなく、草丈15cmから25cmほどの高さまで成長します。小さくて細長く葉先のとがった葉を持ち、ハート形の小さな白い花を咲かせます。ノミノフスマの花は基本的に春から夏の暖かい時期に咲きますが、暖かい土地では冬にも花をつけることもあります。またノミノフスマは集散花序と呼ばれる花のつけ方をします。
集散花序とは
集散花序(しゅうさんかじょ)は花の咲く順序と、咲く場所を表すことばの1つです。集散花序の植物は茎の先に花を咲かせ、主となる茎の先に最初に花が咲き、次にその茎から枝分かれした茎の先の花が咲くという順序で花をつけていきます。
生育環境
ノミノフスマは少し湿った土地を好み、河原や田んぼの周りといった場所に、他の雑草と一緒に生えているのを多く見かけます。水田雑草と呼ばれることもあり、稲の収穫が終わった後の田んぼの周りを見れば見かけることもあるでしょう。
ノミノフスマの由来
ノミノフスマという名前は蚤の衾(ふすま)というところからきています。衾というのは平安時代に使われていた寝具のことです。いまの時代であれば掛布団に近いもののことを衾と呼んでいました。ノミノフスマという名前は、葉の大きさや形が蚤が使う衾のようだ、というところから由来してつけられています。
ボタニ子
次は「ノミノフスマ」との見分け方について紹介します!