ツボクサの薬効と副作用
ツボクサの薬効は古くから言い伝えられてきました。中国では漢方の世界で「積雪草」という名前で知られています。WHO(世界保健機構)は「21世紀の驚異的薬草」として認定し、保護すべき最も重要な薬草と発表しました。トラがケガをしたときに、ツボクサに体をすりつけて肌の傷を癒すことから「タイガーハーブ」ともいわれています。
約5000年も前からツボクサの薬効が知られることになったのには理由があります。漢方の似類補類という考え方では、植物の形がどんな効果・効能をもっているか示しているとされています。ツボクサには脳細胞を活性化する効果もありますが、古代の人はそのことを脳に似た葉の形からすでに悟っていたのです。それだけでなく、ツボクサの茎の赤みを静脈や血管と結び付けていたともいわれています。
ツボクサの薬効
もともとインドのハーブだったツボクサは、アーユルヴェーダでもさまざまな効能が期待できるハーブとして知られています。肌質改善だけでなく、喘息や潰瘍、消化不良、貧血など数多くの症状にも用いられています。それだけでなく、神秘的な植物だと考えられ、瞑想のときの薫香にも利用されています。
リラックス効果
ツボクサは精神安定の作用があるといわれています。東洋医学ではツボクサのリラックス効果に着目し、ストレスを解消させるハーブとして、うつ病の治療にも使われています。
認知症予防・改善や長寿の効能も
神経や脳細胞を活性化したり、記憶力を向上させたりする効果も期待されているほか、近年では認知症の予防効果も着目されています。ツボクサの成分が、認知症の原因となるアミロイドβの凝縮を抑制し、認知機能障害を抑えるといわれているのです。それだけでなく、空間認知機能も向上させるといわれています。
認知症の症状はなくても、スマホやパソコンの使いすぎで疲れていたり、頭の中がモヤモヤしたりして、スッキリしないときにも効果的だといわれています。脳が活性化されるので、脳をしっかり働かせたいときにもおすすめです。
またツボクサを取り入れると長寿になるという言い伝えもあります。中国が清の時代に、256歳まで生きた李青曇という人物がいることが公文書に記載されています。漢方医だった李青曇は、ツボクサなどの限られた薬草と米酒のみを摂る生活を送っていたといわれています。李青曇は、薬草のなかでも特にツボクサを長寿の秘訣としていたと伝えられています。
肌の湿疹や疲れ目の症状緩和
肌に湿疹がでたときにも、乾燥させたツボクサを煎じた液体で患部を洗うと症状がおさまるといわれています。また、ツボクサの目薬もあり、点眼すると疲れ目が癒されてリフレッシュできますよ。
ツボクサの副作用
万能の薬草といわれているツボクサですが、副作用もあるので注意が必要です。ツボクサを摂取すると流産しやすくなったり、妊娠しにくくなったりするといわれています。そのため、妊娠中はツボクサの使用をやめ、子供を望んでいる場合も摂取量を控えるのがよいでしょう。
また解熱作用があるので、冷え性や風邪の人などは下痢をしたり頭痛になることがあるため、摂取を控えましょう。血糖値上昇の作用もあるため、糖尿病の人にも向いていません。それだけでなく、糖尿病治療薬や睡眠薬などの効果を妨げてしまうともいわれています。薬を服用している人は、専門医に相談しながら取り入れるのがよいでしょう。
まとめ
今注目されているツボクサの特徴や美容効果・効能などを紹介しました。驚きの美肌効果が口コミでも人気ですよ。いろんな化粧水やクリームを試して、自分に合ったものを探してみてください。それだけでなく、精神安定や認知症予防、長寿などへの効果もあるといわれています。しかし副作用もあるので、取り入れる場合は用法用量を必ず守りましょう。