ツボクサとは
ツボクサは道端でも見かけたことがあるかもしれません。実は薬効が認めていて、近年日本でも注目を集めています。アンチエイジング効果が期待できる化粧水やクリームなども販売されていますよ。まずは基本情報や特徴からみていきましょう。
基本情報
目・科・属 | セリ目・セリ科・ツボクサ属 |
学名 | Centella asiatica |
英名 | Indian pennywort |
原産地 | インド |
分布 | 日本、中国、熱帯アジア、アメリカ、南アフリカ |
草丈 | 10cm~35cm |
性質 | 這性 |
生活型 | 多年草 |
花期 | 5月~8月 |
ツボクサの特徴
特徴①和名の由来は「坪庭に生える植物」
ツボクサという名前の由来は大きく2つあります。1つは庭を意味する「坪」に由来するという説です。庭や野原などに生える草というところから「坪草」と呼ばれるようになったと考えられています。もう1つは、矢を納める筒「靭(うつぼ)」に由来するという説です。靭に似ていることから名付けられ、「ウ」が抜けて「壺草」となったといわれています。どちらの説が有力かは分かっていません。
特徴②関東地方以西の山野に生息
ツボクサの原産地はインドです。日本では、関東以西から沖縄や小笠原諸島まで、道端や野原にも広く分布しています。国外では中国や熱帯アジア、アフリカ、南アメリカなどにも自生しています。また、ツボクサは世界的に栽培もされています。なかでも、マダガスカルは乾燥ツボクサの最大産地として知られています。
特徴③地上を這う多年生植物
山野の地表に茎を長く這わせ、節から根を出しながら生長する多年生植物です。茎は赤紫色で長めの軟毛が少量ついています。葉は丸形や楕円形で少しツヤがあり、切れ込みは心形で縁は鋸歯になっているのが特徴です。葉は短い茎から数枚まとめて生えてきます。
カキドオシやチドメグサに似ているともいわれています。葉の形はカキドオシに似ていますが、ツボクサの茎は丸形で毛もあまりついていません。ツボクサはチドメグサよりサイズが大きいところが見分けるポイントです。
花期は5月~8月で、1本の花茎から複数の小花を咲かせます。葉の付け根付近に隠れるようにして開花します。花色は上部が赤紫色、下部は白色で、葯は暗い紫色をしています。やや扁平な果実は2mm~3mmほどの大きさです。2分果になっており、各分果にはあつい内果皮に覆われた種子が入っています。
特徴④薬草としても利用される
ツボクサは、インドやアフリカで古くから民間療法に用いられてきました。欧米のハーブ医療でも「ゴツコラ」という名前で取り入れられ、現在も利用されています。また、中国の漢方では「積雪草」として解熱や止血などに用いられ、薬効が認められています。インドの伝統的医学であるアーユルヴェーダでも、「ブラフミ」という名前でハンセン病などの治療に使われています。
次のページでは、ツボクサの種類や美容効果について紹介します。