オウレン(黄連)にはどんな成分がある?植物の特徴や効果・効能を紹介!

オウレン(黄連)にはどんな成分がある?植物の特徴や効果・効能を紹介!

オウレンについてご紹介します。漢方方剤として「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」や「温清飲(うんせいいん)」などで有名な生薬植物、黄連(オウレン)の効果効能や栽培方法をテキストにしました。かわいらしい小さな花の特徴も合わせてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.「黄連(オウレン)」の効用と利用法
  2. 2.原産地と歴史
  3. 3.生薬「オウレン」の効果・効能
  4. 4.オウレンの栽培のしかた
  5. 5.まとめ

生薬「オウレン」の効果・効能

出典: https://dentomed.toyama-wakan.net/syouyaku/SCC000007_2.jpg

出典:『伝統医薬データベース』富山大学和漢医薬学総合研究所HP
 

乾燥根を噛んでみると苦味があります。これはオウレンのアルカロイドという成分の作用で、この苦味が健胃消化剤の効能、効果がある証拠です。アルカロイドという成分は、本来植物が虫や動物に食べられないようにするいわば「毒」のようなもの。ちょっとは食べられるけどあまり美味しくないということで、植物の葉が生き残るための成分だったのです。

オウレンはこのような症状にぴったり

  • 健胃消化
  • 食欲増進
  • 抗菌作用があるので細菌性の下痢に
  • 消化器の不調から来る精神不安

代表的なオウレンを含む漢方薬

Photo bykian2018

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・黄連湯(おうれんとう)

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は、比較的体力のある人向けの漢方です。アレルギーの季節には皮膚のかゆみなどに用いることができます。成分のベルリンが胃腸虚弱にともなう精神不安の改善に用いられます。

漢方名 効果・効能
黄連解毒湯 高血圧
吐血下血
胃炎など消化器障害
胃腸障害における胸部のつかえ
それにともなう不安症状
黄連湯 急性の胃腸炎
胃腸カタル
消化不良
二日酔い

黄連を含む瀉心湯類

瀉心湯(しゃしんとう)というのは胃腸障害調子からくる、みぞおちが苦しい詰まったよなあのつかえを押し流してくれる漢方のことです。もちろん全てにオウレンが含まれており、主成分のベルベリンが胃腸の働きをよくしてくれます。

  • 甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう)
  • 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
  • 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)など

オウレンの副作用・注意すること

体力低下のない人ならば、煮出して飲む分には重篤な副作用はありません。ですが、「過ぎたれば全て毒」というがあるように多量摂取は避けてください。

副作用として

  • 胃腸カタル
  • 尿量減少
  • 下痢嘔吐
  • 吐き気
  • むくみなど

オウレンの栽培のしかた

Photo byInnviertlerin

園芸として盆栽でもポピュラーな黄連です。苔を敷いたり、苔玉にしたりとミニ盆栽としても気軽に楽しめるのがよいですね。室内でも生育できるシェードグロウンボタニカです。

ボタニ子

ボタニ子

次ページからはオウレンの種類について紹介します!

オウレンの種類

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オウレンの花の見頃

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