育て方③水やり
つづいて、水やりや植え替え、剪定のそれぞれの方法や時期、増やし方などの手入れについてご紹介します。
水やりのタイミング
ベンジャミンバロックは、多くの観葉植物と同じで土の過湿を嫌います。そのため水やりは必ず土が乾いてきてから与えます。鉢のサイズ(土の量)や室温などにより乾き具合は違ってくるため、一概に何日に一度水やりをすればよいと決めるのは難しいです。日々、土が乾いているかを観察しましょう。
水やりの量
どんな鉢のサイズにも共通することですが、水をあげるときはコップ一杯などではなく、鉢底の穴から水が流れ出るくらいたっぷり与えましょう。土全体に水が行きわたるようにすることで根からしっかり水が吸え、土の中の細菌なども多少流されます。受け皿に水が溜まったら、根腐れ防止のため必ず捨てましょう。
冬期の水やり
冬場のベンジャミンバロックは成長が止まり、水をあまり必要としなくなるため、水やりは控えめにします。土の表面が乾いてからさらに4、5日待って与えるくらいの少なさで大丈夫です。与えるのは晴れた日の午前中が最適です。寒くなる夜に土がかなり湿っている状態では寒さで株が傷むため、早い時間に与えてなるべく土を乾かしましょう。
葉水も欠かさずに
土への水やりと並行して、葉水も行いましょう。観葉植物は葉の乾燥が苦手です。葉の裏、表、新芽に霧吹きで水をかけることにより葉がうるおい、乾燥によって発生しやすいハダニやカイガラムシなどの病害虫予防にもなります。時々、天気のよい日に戸外で水のシャワーをかけてあげるとホコリも洗い流され、より健康に育ちますよ。
育て方④植え替え
成長するにしたがって、鉢の中も根詰まりし、土の質も悪くなってきます。鉢底の穴から根がはみ出していたり、水をあげても染みこまず、すぐに穴から流れ出たりするような場合は植え替えのサインです。ひと回り大きな植木鉢に、水はけのよい土(観葉植物用の土が便利)を使って植え替えます。
植え替えに適した時期
植え替えに適した時期は、春から秋の成長期のあいだです。植え替えは植物にとって多少ダメージになりますが、成長期ならば回復力があり弱る心配は少ないです。そうとはいえ、植え替え後の2~3週間は根がデリケートなため、肥料を与えるのは避けましょう。
ベンジャミンバロックの手入れ方法
剪定
ベンジャミンバロックは一般に細い枝が株立ち状になっていることが多く、剪定がしやすいです。剪定は必須なものではなく、姿の乱れが気になったときだけ行えば大丈夫でよ。徒長したり、枝がこみあったところがあれば、よく切れる剪定バサミで切っていきます。切り口からは白い樹液が出るため、ティッシュペーパーなどでぬぐいましょう。
剪定に適した時期
植え替えと同様に、剪定にも適した時期があります。春~秋がベストです。成長期に剪定をすれば、どんどん新芽・新葉が出てくることが期待できます。切った枝を挿し穂にして増やしたい場合は、湿度の高い梅雨時に行うとよいでしょう。
冬越しさせるには?
ベンジャミンバロックを含むフィカス属は、耐寒性がやや弱めです。冬越しに必要な室温は目安として5℃以上とされますが、環境への適応性も多少あるため、一般家庭の室内ではほぼ冬越し可能といえます。最低気温が5℃を大きくを下回る日が続くなど心配なときは、段ボール箱をすっぽりかぶせたり、鉢を二重にしたりして保温してあげましょう。
ベンジャミンバロックの増やし方
株分け
元気に育って枝が密集してきたり、ひとつの鉢を複数に増やしたいと思ったりしたときは、植え替えのついでに株分けを行いましょう。無理に引きちぎらずに、分けたいボリュームのところで優しく分割して植え替えます。
挿し木
ベンジャミンバロックの主な増やし方は、挿し木です。清潔なハサミで元気な枝を5cmほど切り取り、1時間くらい水につけて、水を吸わせてから土に挿します。用土は、新しいバーミキュライトや鹿沼土、挿し木用の土などを使います。時期は春~秋の間が適期で、とくに梅雨は発根しやすくておすすめです。土が乾燥しないように水を与えれば、大体1カ月ほどで根が出てきます。
まとめ
ベンジャミンバロックはユニークで芸術的な姿をしていますが、育て方は難しくはありません。ポイントを押さえて育てて、インテリアグリーンとして部屋をオシャレにグレードアップしてくださいね。
greenfingers
花や緑が少しでもそばにある毎日を送れたら、きっと幸せ。 フローリスト歴20年弱のライター、わたくしgreenfingersと一緒に楽しいボタニカルライフを送りましょう!
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