胡蝶蘭の育て方！日常管理のコツから仕立て方や飾り方までご紹介

胡蝶蘭の寿命は15～20年です。成長期と休眠期を規則的に繰り返しながらゆっくりと成長します。日常管理にもコツがありますが、ポイントをおさえれば初心者の方にも育てられます。

胡蝶蘭の置き場所は、レースのカーテンで直射日光があたらない明るい窓辺です。観葉植物同様に、風通しや換気のよい場所に置きましょう。建物の東向きの窓辺なら特等席です。

胡蝶蘭に光は必要ですが、直射日光は当てないのが栽培のコツです。太陽の光が木の葉の間から漏れて当たる程度の日差しがおすすめです。

胡蝶蘭の水やりには観葉植物とは異なるコツがあります。植木鉢に、土でなく植え込み材を使用しているからです。初心者の方で、土を触るのが苦手な方にとっては朗報ですね。

胡蝶蘭の植木鉢にはミズゴケやヤシガラなどのコンポスト（植え込み材）が入っていて、保水の役目があります。胡蝶蘭の水やりはコンポストの種類を知り、水やりを行うのがおすすめです。

日々、胡蝶蘭は植え込み材の乾き具合を観察して、乾いたら底穴から水が流れ出すぐらいたっぷりと与えます。受け皿の水は捨てましょう。7～10日ごとに1回を目安にします。1～2月は休眠期ですから、乾かし気味にします。

胡蝶蘭は1本の茎に何個もお花が咲きます。1つのお花は順に咲き、1ヶ月以上咲き続け、結果的に2ヶ月ほどもお花を楽しめます。花後の育て方ポイントは、萎れたお花からそっとつまんで摘み取るのがおすすめの方法です。まだ咲いているお花に触れないようにしましょう。

開花中肥料は与えません。お花が終わったら、水やりを兼ねて薄めた液体肥料を与えるのがおすすめです。液体肥料は決められた割合で薄めて使用するのが正しい方法です。液体肥料はジョウロで胡蝶蘭の根元に与えましょう。

胡蝶蘭の2番花を咲かせたいときに、開花中に根元から2～3節目の上を剪定します。来年も花を咲かせたい場合は、茎の根元3cmの場所をスパッと切り落としましょう。花後の剪定方法が一目でわかるおすすめの動画をご覧ください。

胡蝶蘭をフラワーギフトでいただいて、お花が咲き終わり春が来たら植え替えましょう。4～6月の間が植え替え適期です。2年に1回植え替えるのがよい方法で、植え替え後に緑色の根がのぞいたら、元気に育っている証拠です。

植え替える前に清潔な鋏を用意し、支柱ははずします。胡蝶蘭を鉢から丁寧に取り出し、植え込み材をはずします。次に傷んで黒ずんでいたり、黄色になったりしている根をカットしましょう。植え込み材は、現在の植え込み材と同じ種類のものを選びます。

胡蝶蘭の栽培適温は18～25℃です。冬でも15℃以上が保てるのが望ましいです。冬はお家で1番暖かいお部屋に置きましょう。寒波がくるとわかったら、プチプチで覆ったり、段ボールを被せたりするのがおすすめです。冬に肥料は不要です。

害虫は、カイガラ虫がつく場合があります。幼虫なら薬剤散布、成虫は歯ブラシなどでこすり取る捕殺が有効です。葉に小さい赤い点が見えたら、ハダニです。葉に白く絣状の模様が現れ、放置すると落葉し枯れ果てます。ハダニは水を嫌うので、日常管理に葉水を導入しましょう。

胡蝶蘭は細菌性の病気発生が考えられます。日常管理の段階で見つけましょう。症状は葉や花の枯れ、変色です。炭そ病をはじめ葉がぶよぶよしたり、落ちたりする病気があるので、患部の除去と専用薬剤での後処理が必要ですよ。

野生の胡蝶蘭は樹木に根で張り付いて成長し、日光を追ってだらりと咲きます。一方鉢植えの胡蝶蘭は支柱がなければ、花の重みで転倒するでしょう。胡蝶蘭の花が鉢ごと倒れてしまうと、せっかく栽培した茎や花を傷めてしまいます。

胡蝶蘭の花芽が出たら正面の位置を決めましょう。鉢を東西に向けると花芽が南を向いて咲くように置くのが育て方のコツです。このタイミングで支柱を立てるのが、簡単な誘引方法です。育て方の仕上げとして仕立て方を覚えておくと便利です。

支柱の仕立て方は簡単で、まず誘引したい茎のそばに支柱を差し込みます。このとき、根を傷めないように注意しましょう。次に支柱と茎をクリップ型の留め具で固定させればよく、観葉植物の扱いに慣れていない初心者の方でも簡単に行える方法です。お好みで支柱をカーブさせてもよいでしょう。