ナルコユリによく似た種類
花の色・形・全体の印象がよく似た種類の植物が多いのも、ナルコユリの特徴です。中にはあまりにもそっくりなので、初心者では見分けがつかないこともあります。
種類①アマドコロ
よく似た植物の中でも特にそっくりといわれるのが、キジカクシ科のアマドコロです。アマドコロの仲間にもナルコユリによく似た種類がありますが、これらはアマドコロの大型変種です。アマドコロの大型変種も、見た目だけでは区別がつきにくいです。また山菜として食用にされたり、薬用効果がある点もよく似ています。
ナルコユリとの違い①花
ナルコユリの花は1房に3個~5個つくのに対して、アマドコロは多くても1房に2個しかつきません。そのため房に付いている花の数を数えれば、2種の違いがすぐにわかります。
ナルコユリとの違い②葉
ナルコユリとアマドコロを見分けるには、葉の形の注目するのもおすすめです。どちらも縦長の葉が特徴ですが、アマドコロの方がやや丸みがあります。
ナルコユリとの違い③茎
茎の違いも初心者には区別がつきにくいですが、よく見てみるとナルコユリの茎が四角いのに対して、アマドコロは丸いのが特徴です。
種類②オオナルコユリ
アマドコロよりもナルコユリにそっくりなのが、オオナルコユリです。花や葉の形などもそっくりなのですが、名前に「大きい」を意味する言葉があることからもわかるように、オオナルコユリは背丈が1.5mまで成長します。ですから大きさの違いを見ればすぐに区別がつきます。
ナルコユリとの違い①花
背丈が1mもあるナルコユリの場合、大きさだけではオオナルコユリと区別がつきません。このような場合は、それぞれの雄しべに注目するのがポイントです。ちなみにナルコユリには雄しべに毛がついていませんが、オオナルコユリにはあります。
ナルコユリとの違い②葉
大きさ以外はほとんど違いがないので、初心者が葉の違いをみつけるのはかなり難しいです。ただしナルコユリの方がオオナルコユリよりも葉の大きさがが小さいので、葉すじが密集して見えます。そのためどちらかというとオオナルコユリの方が、葉すじは目立ちにくいです。
次ページからは「ミヤマナルコユリ」との違いを解説していきます。