バーク堆肥とバークチップや腐葉土との違い
バークチップとの違い
バーク堆肥とバークチップとの違いは、結論からいえば「製造工程」です。バークチップは、名前が示すように針葉樹や広葉樹の樹皮を細かく砕いてチップ状にしたものをいいます。一方、バーク堆肥は細かく砕いた樹皮に家畜の糞や化学肥料を混ぜて発酵させたものです。この2つは原材料は同じでも、製造工程がまったく違うため、成分や効果、園芸上の役割なども異なっています。
腐葉土との違い
腐葉土とバーク堆肥の違いは「原材料」です。バーク堆肥が樹皮を発酵させて作るのに対して、腐葉土は枯れ葉や落ち葉などを発酵させて作ります。使い方はバーク堆肥と似ており、土壌改良やマルチング材として使用されることが多いです。原材料が違うため、含有する成分が異なります。バーク堆肥は炭素成分が多いのに対して、腐葉土は窒素成分が多いです。
発酵度に注意
バーク堆肥と同じく、腐葉土も完全に発酵していない商品が流通している場合があるので、購入する際には注意しましょう。この2つだけでなく、牛糞や鶏糞といった家畜糞など、製造工程に発酵作業が加わる有機質肥料に共通している注意点です。確認として、土と混ぜて数週間寝かせて発酵をうながしたり、他の植物で使用してみたりして、効果を確認してから使いましょう。
バーク堆肥の効果的な使い方
使い方①土に混ぜ込む
バーク堆肥は土壌改良剤なので、土に混ぜ込んで寝かして使うのが、もっとも一般的な使い方です。植物を植え付ける2週間~4週間前に土に混ぜ込んでおくと、土の水はけがよくなりますよ。また、バーク堆肥は大量に使用すると、微生物が分解作業の際に大量の窒素を消費してしまうため、植物の成長に必要な窒素が不足する事態に陥ってしまいます。使い過ぎないように注意しましょう。
使用する際の注意点
バーク堆肥を使用する際の注意点として、あらかじめ湿らせてから使うこと、窒素系肥料を一緒に使うことの2点があげられます。前者は、バーク堆肥が乾燥していると保水力が低下して、土壌の状態が悪くなるからです。後者は、微生物がバーク堆肥を分解する際に窒素を消費するので、植物の成長に必要な窒素のバランスを守るために行います。
使い方②マルチング材に利用する
バーク堆肥は土に混ぜ込まずに、マルチング材として利用することも可能です。株元に敷くだけでも、土壌効果は十分に得られます。そしてバーク堆肥の保温効果が、夏の土壌乾燥や冬の土壌凍結を防いでくれますよ。このほかにも、厄介な雑草の繁殖や、泥はねが原因で発生する病気を防ぐ効果も期待できます。
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