栄養成分③カリウム
次に、赤紫蘇にはミネラルの一種である『カリウム』も豊富に含まれています。カリウムは体内の細胞を正常に保つ働きや、血圧の調整などを担う栄養素です。また、ナトリウムの排出を促す働きもあり、血圧の上昇の抑制、高血圧の予防のほか、筋肉の収縮がスムーズになるように働きかける役割も担っています。
カリウムは、細胞内液の浸透圧を調節して一定に保つ働きがあります。また、神経の興奮性や筋肉の収縮に関わっており、体液のphバランスを保つ役割も果たしています。ナトリウムを身体の外に出しやすくする作用があるため、塩分の摂りすぎを調節するのに役立ちます。一方、不足するとこれらの働きに影響することはもちろん、脱力感・食欲不振・筋無力症・精神障害・不整脈などの症状が見られることがあります。
ボタニ子
カリウムは私たちの体にとって必要不可欠な栄養素ですが、ビタミンと同様に上限値が定められています。よって、過剰な量の摂取には注意が必要です!
栄養成分④カルシウム
食事で積極的に摂りたい『カルシウム』も、赤紫蘇に多く含まれてる栄養素のひとつです。カルシウムは歯や骨の健康を維持するのに必要な栄養素で、慢性的に不足すると骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などを引き起こす原因になります。
骨格を構成する重要な物質であるため、不足すると骨が十分に成長せず、骨粗鬆症の原因にもなります。「日本人の食事摂取基準(2015年版)では1日当たりの推奨量を成人男性で650mgから800mg、成人女性で650mgと設定しています。
カルシウムを摂るときに心がけたいこと
また、カルシウムには体内に吸収されにくいという特徴もあるため、積極的に摂ることと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDやマグネシウムもいっしょに摂ることが重要です。そして骨の健康維持には、適度に骨に負担がかかるよう、運動を心がけることも大切です。
ボタニ子
赤紫蘇にはビタミンDも含まれているので、効率的に栄養を摂れそうですね!
栄養成分⑤鉄
『鉄(てつ)』は体内で血液中の赤血球を作るヘモグロビンの成分になり、酸素の運搬などの重要な働きを担う、重要な栄養素です。鉄が不足するとヘモグロビンも減少し、体内に十分な酸素を運ぶことが出来なくなるため、疲れやすくなったり、心臓に負担がかかったりします。
人体に必要なミネラルの一種で、赤血球に多く存在する。不足すると貧血を起こす。
ボタニ子
とくに、女性は生理や妊娠、授乳などによって鉄の量が影響されやすいです。こまめな補給をこころがけましょうね!
栄養成分⑥葉酸
次にご紹介するのは『葉酸(ようさん)』です。紫蘇には含有量の多いブロッコリーや納豆に次いで、多くの葉酸が含まれています。葉酸は赤血球や細胞を新しく作り出すために必要な栄養素で、不足すると口内炎や肌荒れ、疲労感などの症状が現れます。一般的な食事を摂っていれば不足をすることはないと言われていますが、妊娠中や授乳中の女性の場合は例外です。また日常的に飲酒をする人も不足しやすいので、意識的に摂取するよう心がけましょう。
ボタニ子
飲酒の他にも、かたよった食事をしていると葉酸が不足してしまうそうですよ。普段からバランスのとれた食事を心がけたいですね!
栄養成分⑦ロズマリン酸
次は、ポリフェノールの一種である『ロズマリン酸』をご紹介しましょう。しそ科の植物に多く含まれるロズマリン酸には、強い抗酸化作用と抗炎症作用(こうえんしょうさよう)があります。その働きから、近年では脳の加齢による機能の低下を防ぐ効果や、脳の健康を維持する効果、認知機能(にんちきのう)の低下による認知症の予防、うつや不安症状を和らげる効果などが期待されています。
ボタニ子
ロズマリン酸はしそ科の植物である『えごま』にも含まれています。ご興味のある方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね!
栄養成分⑧ぺリルアルデヒド(シソアルデヒド)
最後は、赤紫蘇や青紫蘇(あおじそ)などのしそに含まれる、爽やかな香りの成分である『ぺリルアルデヒド』です。この特徴的な香りは、特に生のしそから強く感じられます。また、刺身や寿司、冷奴やサラダなどで、香りづけや抗菌、臭み消しなどの目的で用いられます。ほかにも、ぺリルアルデヒドには中枢神経(ちゅうすいしんけい)の抑制作用などがあり、香りによるリラックス効果も期待できます。
ボタニ子
いろんな栄養素が含まれているんですね~!それでは次に、効果と効能を見ていきましょう!