赤紫蘇の効果・効能
ここまで赤紫蘇に含まれる栄養素やその働きについてご説明してきました。これらの栄養素は、健康の維持や病気の予防、アンチエイジングなどの効能が期待できます。
ボタニ子
ここからは赤紫蘇からの栄養補給でどんな効能が期待できるのかを一つひとつ見ていきましょう!
効能①アレルギーの緩和
赤紫蘇に含まれるポリフェノールの一種である『ロズマリン酸』には抗炎症作用があり、アレルギーによる皮膚の炎症を抑えてくれたり、かゆみを抑えたりと、花粉症やアトピー性皮膚炎や鼻炎、喘息などのアレルギー症状の予防と改善に期待できます。
しその葉に含まれるポリフェノールの一種であるロズマリン酸に、花粉症を抑える効果があると言われています。
また、アレルギーの原因となるヒスタミンの遊離(ゆうり)の放出を抑え、アレルギーだけでなく関節炎を和らげる効果も期待されています。
ボタニ子
花粉症などの予防には、3ヵ月~4ヵ月前から対策をするとよいそうですよ!
効能②貧血の予防・改善
貧血の多くは、血液中の『鉄』が不足することで起こります。貧血の人の約7割がこの『鉄』不足が原因で起こる、鉄欠乏性貧血だと言われており、とくに、成長期の子どもや女性に多く見られます。
鉄を摂るときに心がけたいこと
貧血の予防と改善には、鉄の日常的な摂取と、鉄を体内に効率的に吸収する手助けをする、『ビタミンC』をいっしょに摂取することも大切です。鉄だけでなくビタミンCも多く含まれている赤紫蘇は、貧血の予防と改善にぴったりですね。
鉄欠乏性貧血を治すには、鉄分を多く摂ることが先決です。
ボタニ子
鉄不足による貧血に悩んでいる方には、以下の記事もおすすめです!
効能③高血圧予防とむくみの改善
赤紫蘇に含まれるカリウムは、体内の余分な塩分の排出を促し、血圧を正常に保とうと働きかけます。また腎臓の老廃物(ろうはいぶつ)を排泄する働きを促進させるため、むくみの改善にも一役買ってくれます。さらにカリウムは体内の酵素を活性化させるので、結果として腸内の筋肉の収縮を助けるよう働きかけ、便秘の解消にも役立ちます。
効能④血液サラサラ効果と新陳代謝の促進
新陳代謝(しんちんたいしゃ)の低下や流れの悪い血液状態を招く一因は、悪玉コレステロールの酸化や過剰な量の活性酸素(かっせいさんそ)だと言われています。
悪玉コレステロールの酸化を防止するためには、(1)ビタミンE、ベータ―カロチン、ビタミンCなどの抗酸化ビタミンが不足しないように注意する。
予防と改善が期待できる『抗酸化ビタミン』
これらの予防や改善に期待されるのが、『抗酸化ビタミン』と呼ばれるビタミンA、ビタミンE、ビタミンCなどのビタミンです。抗酸化ビタミンについては以下の引用を参考にしてください。
活性酸素の働きを抑える抗酸化作用を持つビタミンのことを指します。活性酸素は動脈硬化を起こしやすくする過剰化脂質を作りだしたり、がん・老化・免疫機能の低下などを引き起こします。
ボタニ子
がんや動脈硬化の原因になりうる活性酸素は、抑制されるとこれらの病気の予防にも繋がるそうですよ!日頃から食事などで栄養素バランスを心がけましょうね!
効能⑤血糖値の上昇抑制とダイエット効果
赤紫蘇に含まれるポリフェノールの一種である『ロズマリン酸』は、血糖値(けっとうち)の上昇を抑制する働きや、摂取した糖を脂肪に変換しにくくする働き、体に脂肪がつきにくくするなどの期待がされる栄養素です。よって新陳代謝の上昇が補助となり、脂肪の燃焼を助け、ダイエットに一役買ってくれるでしょう。
香り成分(シソアルデヒド)には強い殺菌力と防腐力があり、最近の繁殖を抑えたり、嗅覚を刺激して胃液の分泌を促す効果もあり食欲が落ちた時にも効果があります。また最近注目されているロズマリン酸などのポリフェノールを多く含み、花粉症などのアレルギー症状を抑える働きや、糖尿病や肥満などの原因となるブドウ糖の分解を抑制し血糖値の上昇を防いでくれます。
ボタニ子
ダイエット中は食事制限などが原因となり、脂肪の燃焼や老廃物の排出に役立つミネラルも不足がちになることが多いです。ダイエットの妨げにならないよう、あわせて補給を忘れないようにしたいですね!
効能⑥美容効果とアンチエイジング効果
赤紫蘇に含まれるβカロチンやビタミンAなどが持つ高い抗酸化作用は、血液中の活性酸素の抑制や細胞の老化を防ぎます。ビタミンCは抗酸化作用の他に、シミやくすみのもととなるメラニンの生成を抑制する働きも期待ができます。
ビタミンCは、メラニンが作られる際に働く酵素(チロシナーゼ)の活性を阻害すると言われています。また、一度合成された酸化型の黒色メラニンを還元型の淡色メラニンにすることも分かっており、黒色メラニン合成抑制作用と、合成された黒色メラニンを脱色する2つの効果が期待できます。
これらの栄養素の補給は、体の内側だけでなく、外見からも若々しい印象を与えてくれるでしょう。
ボタニ子
βカロチンやビタミン類は、美容やアンチエイジングの他にも、皮膚の老化予防や新しい皮膚の生成など、様々な役割を手助けしているんですよ!
効能⑦食欲増進・消化促進効果
赤紫蘇には香り成分『ぺリルアルデヒド』が含まれていましたね。このぺリルアルデヒドには、消化酵素(しょうかこうそ)の分泌を促進させ、食欲の増進や消化の促進、整腸作用(せいちょうさよう)が期待されます。
シソ独特の香り成分は、ぺリルアルデヒドやリモネン、ピネンなどの精油成分によるものです。(中略)また食中毒を予防するほか消化酵素の分泌を促し、食欲を増進させて胃の調子を整える作用もあります。
ボタニ子
暑い夏に夏バテなどで食欲が落ちたときに、そうめんや冷ややっこの薬味としてしそが使われるのは、理にかなっているんですね!
出典:写真AC