春~初夏にみるイネ科雑草の写真図鑑13選!特徴や見分け方を解説!

春~初夏にみるイネ科雑草の写真図鑑13選!特徴や見分け方を解説!

道ばたのイネ科雑草はどれも同じような姿をしており、図鑑で調べようとしても見分けるのが大変です。しかし、春になると葉や茎だけの雑草も穂や花をつけるため特徴的な部分が増えます。この記事では、写真付き図鑑のようにイネ科雑草の特徴をおさえながら見分け方を解説します。

記事の目次

  1. 1.春~初夏はイネ科雑草の見分け方が簡単!
  2. 2.イネ科雑草の見分け方
  3. 3.春~夏のイネ科雑草図鑑①チガヤ
  4. 4.春~夏のイネ科雑草図鑑②ヌカボ
  5. 5.春~夏のイネ科雑草図鑑③アワガエリ
  6. 6.春~夏のイネ科雑草図鑑④カモジグサ
  7. 7.春~夏のイネ科雑草図鑑⑤カニツリグサ
  8. 8.春~夏のイネ科雑草図鑑⑥スズメノカタビラ
  9. 9.春~夏のイネ科雑草図鑑⑦ネズミムギ
  10. 10.春~夏のイネ科雑草図鑑⑧オニウシケノグサ
  11. 11.春~夏のイネ科雑草図鑑⑨カモガヤ
  12. 12.春~夏のイネ科雑草図鑑⑩カラスムギ
  13. 13.春~夏のイネ科雑草図鑑⑪イヌムギ
  14. 14.春~夏のイネ科雑草図鑑⑫スズメノチャノキ
  15. 15.春~夏のイネ科雑草図鑑⑬ヒメコバンソウ
  16. 16.小さな種類が多い春のイネ科雑草

春~夏のイネ科雑草図鑑⑨カモガヤ

カモガヤ

出典:筆者撮影

基本情報

学名 Dactylis glomerata L.
英名 Cock's foot grass(コックフットグラス)
orchard grass(オーチャードグラス)
分類 カモガヤ属
形態 多年草
開花期 6~7月
分布 全国、世界中の温帯・暖帯

特徴

カモガヤは道端で見かけられる、高さ60~120cmの中型の多年生です。オーチャードグラスという名前で牧草利用されており、ヨーロッパではアレルギー原因植物として有名です。カモガヤは九州のような暖かい場所でも確認できますが、暑さに弱いため栽培する場合は冷涼な気候に限られます。

見分け方

オーチャードグラスの見分け方

出典:筆者撮影

カモガヤの小穂は、開花すると英名のとおり、ニワトリの脚の形をしています。写真上の小穂周辺に写っている黄色のものは葯で、開花して間もない時期にみられます。この後に花粉が飛ぶため、アレルギーがあるかたは気を付けましょう。

ボタニ子

ボタニ子

ほかにも、葉の形が平べったく光沢がないのが見分けるポイントだよ。

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カモガヤという雑草を知っていますか。この雑草は花粉症を引き起こす植物と牧草として非常に有名です。この記事ではカモガヤという植物の特徴から、なぜそこまで有名になったのか解説していきます。また、ペットや家畜にあげてみたい方のために栽培方法についてもまとめてます。

春~夏のイネ科雑草図鑑⑩カラスムギ

カラスムギ

出典:筆者撮影

基本情報

学名 Avena fatua L.
英名 Wild oat(ワイルドオート)
common oats(コモンオーツ)
分類 カラスムギ属
形態 越年草
開花期 5~6月
分布 本州~沖縄、ヨーロッパ、西アジア

特徴

カラスムギはヨーロッパ原産の高さ60~100cmほどの中型のイネ科雑草です。日本には農耕文化がはじまった大昔に、麦と一緒に持ち込まれたとされています。繁殖力が高く麦畑では厄介者とされる雑草ですが、カラスムギの栽培種類のエンバクから食卓にならぶオーツ麦がとれるだけでなく牧草として広く利用されています。

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カラスムギとは?名前の由来や特徴・見分け方を解説!食べることもできる?
カラスムギは一体どんな植物でしょう?聞き馴染みはあまりなく、 名前からは麦の仲間であることしかわかりません。でも実はとても身近な場所に生えている植物だったのです。カラスムギという名前の由来から、特徴や見分け方、食べることができるかなど、詳しく解説していきます。

見分け方

出典:筆者作成資料

カラスムギは茎や葉の形がほかのイネ科雑草と似ていますが、小穂が特徴的な形です。小穂は茎から伸びる枝にひとつだけ付き、最も外側の皮である包穎は2cm程度と大きく目立ちます。栽培種のマカラスムギ(エンバク)は、小穂がカラスムギより大きく、芒がないもしくは2本程度しかないことで見分けられます。

春~夏のイネ科雑草図鑑⑪イヌムギ

イヌムギ

出典:筆者撮影

基本情報

学名 Bromus catharticus Vahl
英名 rescuegrass(レスクグラス)
分類 スズメノチャヒキ属
形態 多年草
開花期 4~5月
分布 本州~九州、世界の温帯・暖帯

特徴

イヌムギは南アメリカ原産の帰化植物で、高さ50~100cmの中型のイネ科雑草です。明治時代に牧草利用を目的に導入されましたが、現在ではほとんど利用されておらず、道端や空き地など身近な場所で見られる雑草となってしまいました。雑草の名前に多いイヌやカラスとは食用に向かない意味であり、このイヌムギも食用に不向きな麦ということが名前の由来です。

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イヌムギ(犬麦)とは?名前の由来や雑草としての特徴や見分け方を紹介!
イヌムギ(犬麦)は日本のどこでも見られる雑草です。似たような穂を持つ雑草も多くあります。イヌムギは「麦」と付き、下垂した穂が小麦のようですが食べることはできるのでしょうか。イヌムギ の名前の由来、特徴や他の雑草との見分け方をご紹介します。

見分け方

イヌムギ

出典:筆者撮影

イヌムギは、地下茎はありませんが根元部分に葉が集中しており、葉の形は幅広で柔らかい質感です。小穂は茎の先にまばらにつき、ひとつが2.5~3.0cmと大きく、平べったい形が見分けるポイントです。夏になると茶色く枯れますが、小穂がそのまま形を保っているため、形からイヌムギであると特定しやすいでしょう。

春~夏のイネ科雑草図鑑⑫スズメノチャノキ

スズメノチャノキ

出典:筆者撮影

基本情報

学名 Bromus japonicus Thunb.
英名 japanese brome(ジャパニーズブローム)
分類 スズメノチャヒキ属
形態 多年草
開花期 5~7月
分布 全国、北半球の温帯

特徴

スズメノチャヒキは、高さ30~70cmの中型のイネ科雑草です。日本在来の植物で、アメリカやオセアニア地方に生息域を拡げています。スズメノチャヒキには栽培種があり、大型ですがコスズメノチャヒキという名前です。名前のスズメとは小さいものを指し、チャヒキは下に垂れた小穂の形が茶ひきに似ていることが由来とされています。

見分け方

スズメノチャヒキの見分け方

出典:筆者撮影

スズメノチャヒキは小穂を茎の先端につけるため、下に垂れ下がっています。カラスムギと異なり小穂が平べったい形をしており、イヌムギと比べると幅が狭く芒があることで見分けられます。また、葉の両面に毛が生えており、特に表面に多いこともポイントです。

春~夏のイネ科雑草図鑑⑬ヒメコバンソウ

ヒメコバンソウ

出典:筆者撮影

基本情報

学名 Briza minor L.
英名 little quakinggrass(リトルクアッキンググラス)
分類 コバンソウ属
形態 一年草
開花期 4~6月
分布 全国、ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア

特徴

ヒメコバンソウは、道端でみかけられる高さ8~50cmほどの小型のイネ科雑草です。小穂が小判の形をしているコバンソウに似ており、サイズが小さいことが名前の由来です。江戸時代に日本に侵入してきましたが、今ではどこでも見られます。地下茎はないですが、群生して生息している姿を確認できます。

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小判草といわれてもピンとこないかもしれませんが、実物を見たら「ああこれなら知ってる!」という方がほとんどでしょう。雑草と思われがちな小判草ですが、実は園芸店での取り扱いもあるんです。今回は大判草と姫小判草との違いも含めて、小判草の特徴と育て方をご紹介します。

見分け方

出典:筆者作成資料

ヒメコバンソウを見分けるポイントは、特徴的な花序(小穂の付き方)です。開花すると鈴のような小穂がドーム状につくため、ちらちらと揺れています。ほかにも、葉が上を向いて立っている姿も見分けるポイントです。出穂前のヒメコバンソウは写真のように、葉の隙間にタマゴが付いているようにもみえます。

小さな種類が多い春のイネ科雑草

海辺の雑草

出典:筆者撮影

春のイネ科雑草は地下茎を持たないものが多く、大型の種類が少ないのが特徴です。繁殖の仕方としては、種を落として翌年へ世代交代を繰り返していきます。雑草の名前がわかればその植物の特徴がわかるため、駆除するのも利用するのも比較的簡単です。身近な雑草とひとくくりにせず、個体ごとに興味を持ってみてはいかがでしょうか。

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雑草図鑑(13選)夏〜秋によく見るイネ科雑草の特徴・見分け方!
道端や庭に生えているイネ科雑草は、秋になると穂がついた姿へ変わります。穂がつくことでどんな種類かわからなかった雑草も見分けやすくなるでしょう。この記事では、秋によく見かけられるイネ科種類を中心に特徴と見分けるポイントについて写真をまじえて解説します。
dodon
ライター

dodon

農業普及指導員経験者。得意分野は農畜連携と牧草生産。草と農業者とのたたかいは有史以来おこなわれております。

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