アメリカンブルーの育て方
アメリカンブルーは、耐暑性や耐寒性が強いだけでなく乾燥にも耐えられるため、初心者でも気軽に栽培ができます。横に這って広がっていく性質を利用してグランドカバーにしたり、茎を伸ばす特徴をいかしてハンキング仕立てにしたりするなどと、自分好みの育て方ができるのも魅力です。そんなアメリカンブルーの水やりや肥料の与え方、冬越しさせるコツなどを紹介します。
育て方①環境
アメリカンブルーは、地植えでも鉢植えでも日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。太陽の光をたくさん浴びて育つと花付きがよくなります。耐暑性が強く、夏の直射日光にも耐えられて、夏場の花壇を彩る植物としてもおすすめです。太陽の光を浴びて開花するため、曇りの日は開花しない場合もあります。
冬越しさせるコツ
アメリカンブルーは耐寒性もやや強く、しっかりと寒さ対策をすれば冬越しが可能な植物です。鉢植えの場合は、軒下や室内などの寒さをしのげる場所へ移動させてから冬越しさせてください。地植えの場合は、5℃を下回ると枯れてしまう恐れがあります。ヤシ殻やバークチップなどを利用してマルチングを行いましょう。冬は休眠期に入るため、肥料を与える必要はありません。
育て方②用土
アメリカンブルーを育てる用土は、排水性の高い用土が適しています。市販されている草花用の培養土を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を同じ分量混ぜ合わせた用土を使用してください。地植えの場合は、腐葉土を2割ほど混ぜ込んでから植え付けると成長しやすくなります。鉢植えの場合は、鉢底ネットと鉢底石を使用するのもおすすめです。
育て方③植え付け
アメリカンブルーの植え付けは、3月〜6月が適期です。ポット苗の状態で購入した苗を、地面や植木鉢に植え付けていきましょう。根がとても弱く、折ったり切ったりすると上手に根付かない恐れがあります。植え付けるときには根を傷つけないように優しく扱ってください。横に広がっていく性質があるので、地植えの場合は株間を30cm〜40cm程度あけてください。
育て方④植え替え
アメリカンブルーの植え替えも、植え付けと同じ3月〜6月に行いましょう。地植えの場合は植え替えの必要はありません。鉢植えの場合は根詰まりを防ぐために、1年〜2年に1回は植え替えます。株ごと植木鉢から取り出し、傷んでいたり腐っていたりする根を切り取っていきましょう。根についている古い土を落としてから植え替えると、丈夫で健康に育ちます。
育て方⑤水やり
アメリカンブルーは多湿の環境を嫌うため、やや乾燥気味に育てるのがポイントです。地植えの場合は雨水のみで十分なため、水やりの必要はありません。しかし、雨が全く降らずに地面が乾燥しすぎているようならば様子を見ながら水やりをします。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してから、鉢底から水が流れ出る程度にたっぷりと水やりをしてください。
水やりのコツ
水やりだけでなく、こまめに葉水をしながらアメリカンブルーを育てましょう。鉢植えの場合、水を与えすぎると土が水分を含みすぎて、根腐れを起こしてしまう可能性があります。定期的に葉水をして少しずつ水分補給をしながら育てると、適度な水分量を保てておすすめです。また、ハダニという害虫は水が苦手な性質があるため、葉水をすると予防ができる利点もあります。
育て方⑥肥料
成長期にあたる4月〜11月にかけては、肥料切れを起こさないように育ててください。地植えも鉢植えも2カ月に1回、緩効性の化成肥料を株元に適量施します。化成肥料とは別に、10日〜15日に1回、液体肥料を薄めたものを、水やりのかわりに与えても構いません。また、植え付けするときの用土に、元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおくのもおすすめです。
育て方⑦摘芯
アメリカンブルーの花数を増やすために、適度に摘芯をしながら育てましょう。摘芯とは、花に栄養分が行き渡るように、余分な茎や葉を切り取る作業です。摘芯で切り取った部分からは新芽が出てくるため、茎を適度に摘芯して、次々と新芽をつけさせると花付きがよくなります。植え付けたばかりの若い苗の場合は、草丈が15cmほどになってから摘芯してください。
育て方⑧切り戻し剪定
アメリカンブルーの剪定は、4月〜9月の間ならば気になったときにいつ行っても構いません。伸びすぎた茎や、込み入っている部分を切り戻し剪定していきましょう。茎の先端に花をつける性質があるため、切り戻し剪定をすると収まりのよい咲き姿になります。また、葉の数を減らして風通しをよくすると、病気や害虫被害を防ぐ効果も期待できます。
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