アメリカンブルーの増やし方
アメリカンブルーは「挿し木」「株分け」「種まき」の3つの増やし方ができます。挿し木や株分けでの増やし方が一般的ですが、自分で育てている場合には、花後に種を採取できるのが魅力です。園芸店などでは苗の状態で販売されている場合が多いため、ぜひ種の採取にも挑戦してみてくださいね。それぞれの増やし方に適した時期や方法を紹介します。
増やし方①挿し木
アメリカンブルーを挿し木で増やすのは、5月〜9月が適しています。剪定で切り落とした茎を使用しても構いません。今年育った若くて健康な茎を選び、先端から10cm〜15cmほどの長さで切り取ります。下についている余分な葉を取り除き、1時間ほど水を吸わせておきましょう。赤玉土などの挿し木用の用土に挿して、水切れに注意して育ててください。
増やし方②株分け
アメリカンブルーの株分けは4月〜5月が適期のため、植え付けや植え替えと同時に行うのがおすすめです。大きく育った株を選び、根を傷つけないように丁寧に掘り起こします。植え付けと同じで、根を折ったり切ったりすると、枯れてしまう恐れがあるため注意してください。根を優しくほぐして簡単に分かれる部分で株分けしていきます。新しい用土に植え付け、たっぷりと水やりをします。
増やし方③種まき
開花時期が終わると花後に種子をつけるのがアメリカンブルーの特徴です。そのため、種を採取する場合は花が終わっても剪定せずにそのまま育ててください。花が立ち枯れて、完全に黒くなったら茎ごと切り取ります。種子を軽く振って、中から種を採取しましょう。種まきに適した時期は3月〜4月のため、それまでは種を新聞紙などに包み、風通しのよい日陰で保管しておきます。
アメリカンブルーの害虫
アメリカンブルーは暑さや寒さ、乾燥に強い植物ですが、ジメジメとした多湿な環境が苦手です。しっかり剪定して葉の数を減らしたり、風通しのよい場所で育てたりすると予防できます。アメリカンブルーのかかりやすい病気や害虫被害について紹介します。
灰色カビ病
灰色カビ病は、名前のとおりカビが原因で発生する病気で、感染した部分が灰色の楕円形状に腐敗していくのが特徴です。剪定を怠ったり葉が増えすぎたりすると、風通しの悪さが原因で発生します。梅雨時期など、湿度が高くなる時期にはとくに注意しましょう。感染した部分は薬剤を散布しても治せないため、早めに切り取って処分してください。
アブラムシ
アブラムシは年間を通して発生しやすい害虫で、集団で寄生する性質があります。アメリカンブルーが成長するのに必要な栄養分を吸汁されてしまい、枯れてしまう恐れがあるため注意が必要です。見つけたらすぐに殺虫剤を散布して駆除してください。また、光るものが苦手なため、園芸用のシルバーテープなどを張り巡らせておくと予防できます。
ハダニ
ハダニは葉の裏側など、見つけにくい場所に発生するのが特徴で、発見が遅れると大量発生してしまう恐れのある害虫です。葉や茎の汁を吸って成長するため、放っておくと汁をたくさん吸われてアメリカンブルーが枯れてしまいます。発見したら少量の場合はガムテープなどに貼り付けて駆除しますが、大量発生した場合は殺虫剤を散布してください。
まとめ
アメリカンブルーの病害虫対策や特徴、冬越しさせるコツや挿し木での増やし方などを紹介しました。アメリカンブルーは耐暑性が強く、夏の暑い季節に花壇に涼しげな印象を与えてくれる植物としてもおすすめです。花壇の寄せ植えだけでなく、ハンキングにしたりグランドカバーとして育てたりするなど、自分好みの仕立て方で、ぜひアメリカンブルーを育ててみてくださいね。