巣を駆除する際の注意点
注意点①駆除する時期
アシナガバチの駆除では、時期によって危険度が大きく変わります。見つけた時期によっては、駆除の必要性がほとんどないか、業者に依頼せずとも個人で対策できることもあります。
3~5月
アシナガバチは冬眠する際に巣を放棄し、春になると女王蜂1匹で新しく巣をつくります。そのため春は巣作りも初期段階で、ハチの数も女王蜂1匹か働き蜂が数匹いる程度なので、殺虫剤を使えばすぐに退治できます。女王蜂1匹なら攻撃性もほとんどないので、見つけたら放置せず、早いうちに退治するようにしましょう。
6~8月
夏の間は働き蜂の数も最大に近づき、子育てが最も盛んになる時期です。もともとアシナガバチは攻撃性が弱いですが、むやみに巣に近づくと攻撃されるおそれがあります。退治することは可能ですが、少し危険も伴うので業者に依頼することも検討しましょう。
9~11月
女王蜂が冬眠の準備をはじめ、働き蜂はどんどん死んでいき、11月にもなるとほとんど見かけなくなります。夏の間に問題になっていなければその後問題になることもないので、そのまま放置しておいても大丈夫です。
注意点②匂い
アシナガバチはスポーツドリンクや汗、香水の匂いなどに反応して攻撃してくることがあります。巣に近寄る際は、汗対策をしっかりし、匂いの出るものは持たない・使わないことを心がけましょう。
アシナガバチの巣の駆除方法
駆除方法①:遠くから巣を落とす
水道のホースなどで遠くから巣に水をかけて、落としてしまう方法です。もちろん刺されないよう服装の対策はしっかりしておいた方がよいですが、3mも離れていれば基本的に刺されることはありません。巣を落としたあと、しばらくはハチが近くを飛び回っていますが、3日もたてばいなくなります。ただこの方法では、巣が隠れた場所にある場合に退治できないのが難点です。
駆除方法②:殺虫剤を使う
遠くから殺虫剤で退治する方法です。近くで噴射すると攻撃されるおそれがあるので、遠くから噴射できるジェットタイプのものを使いましょう。噴射するとハチがかなり活発に動き回りますが、成分に反応しているだけなのでそのまま噴射を続けて大丈夫です。ハチの死骸を処理する手間はありますが、より確実に退治することができます。
駆除方法③:業者に頼む
巣が駆除が難しい場所にある場合や、どうしても怖くて自力で駆除できないという場合は、業者に頼んでみるのも一つの方法です。業者にもよりますが、料金はおおよそ8,000円~30,000円程度のところが多く、スズメバチやミツバチに比べて割安な料金になっている場合が多いです。お金はかかりますが、最も安全で確実な方法でもあります。
番外編:巣をつくらせないためには?
巣ができやすい家は、張り出した屋根や茂った木の枝など、天候の影響を受けにくい部分が多い傾向にあります。草花や木の枝が茂りすぎないように剪定をしっかりとし、使っていないエアコンの室外機があればカバーをかけておきましょう。また、忌避成分の入った殺虫剤や木酢液などを巣のできそうな場所にまいておくと、巣が作られにくいです。
まとめ
アシナガバチはハチの中では比較的危険性や攻撃性が低く、対策もそう難しくありません。蜂の巣を見つけても落ち着いて、しっかりと対策をしてから駆除に臨むようにしましょう。