はじめに
冬から春にかけて、猫の尾のようなふわふわとした白い花穂をつけるネコヤナギ(猫柳)は、日本では庭木などでよく見かけられる木です。この記事では、ネコヤナギの特徴や、種類、見分け方、育て方を紹介します。一見手間がかかりそうなネコヤナギですが、初心者でも栽培しやすい植物です。ぜひ栽培時の参考にしてくださいね。
ネコヤナギとは
ネコヤナギとは、ヤナギ科の落葉低木です。日本の平地や川辺に自生し、育てやすいため、庭木などでもよく使用されます。柳の木のような葉っぱと、猫の体毛のようななめらかな花穂が特徴で、「エノコロヤナギ(狗尾柳)」と、子犬の尾に例えられた別名も持つ、かわいらしい植物です。冬の終わりから春の季節にかけて咲くことから、春を告げる木としても親しまれてきました。
ネコヤナギの基本データ
学名 | Salix graciistyla |
科名 | ヤナギ科 |
属名 | ヤナギ属 |
原産国 | 日本、中国、朝鮮半島 |
草丈・樹高 | 100~300cm |
開花時期 | 2~4月 |
花色 | 白、ピンク、黒 |
ネコヤナギの原産地は、日本や中国などのアジア圏です。とても強い植物で栽培の手間があまりかからないため、初心者でも育てやすい植物といえます。
ネコヤナギの特徴
特徴的な姿が名前の由来
ネコヤナギの大きな特徴は、白いふわふわとした花穂です。花穂の形が、猫の尻尾のように見えることから「ネコヤナギ」と名付けられました。
雌株と雄株の見分け方
ネコヤナギは雌雄異株の植物で、雄株と雌株が存在します。見分け方は、花穂がやや大きく、オレンジ色の雄しべがあるほうが雄株です。雌株は雄株よりも花穂が小さく、黄色い糸のような短い雌しべが特徴です。
ネコヤナギの花言葉
ネコヤナギの花言葉は「自由」「思いのまま」「開放的」「素直」です。ネコヤナギの木の枝が四方八方に伸びることから、この花言葉が生まれたといわれています。名前のとおり、自由気ままな猫を思い起こさせるような明るい花言葉ですね。
ネコヤナギの見分け方
ネコヤナギには、似たような葉や花穂の植物がたくさんあります。特に同じヤナギ科の植物とはよく似ており、見分けるには少しコツが必要です。ここでは、他のヤナギ科の植物と、ネコヤナギとの簡単な見分け方を紹介します。
花穂の形で見分ける
通常の柳の花穂は黄緑色で細長く、毛虫のような見た目で咲きます。それに対し、ネコヤナギの花穂は、柳の花穂よりもずんぐりとした丸みのある形で、少し短いことが特徴です。
葉の形や色で見分ける
ネコヤナギの葉は長楕円形で、中央部分が一番太くなっています。また、葉のふちにはぎざぎざとした細かな刻みがあり、葉の裏には細かくやわらかい毛がびっしりと生えています。通常の柳の葉っぱが遠目でも緑色に見えるのに対し、遠目から見るとやや白っぽく見えることが特徴です。
枝のはり方で見分ける
ネコヤナギは通常の柳の木よりも、枝がしっかりと張り、四方八方に伸びることが特徴です。変種のものを除くと枝がしだれることはなく、水平かやや上向きに枝をはります。
柳については、以下の記事も参考にしてくださいね!