ハキダメギク(掃溜菊)とは?気になる名前の由来や特徴・見分け方を解説!

ハキダメギク(掃溜菊)とは?気になる名前の由来や特徴・見分け方を解説!

ハキダメギクの「掃き溜め」とはゴミを捨てておく場所をさします。少し変わった名前のついているハキダメギクですが、6月〜9月にかけて白くてかわいらしい花を咲かせるのが魅力です。そんなハキダメギクの気になる名前の由来や特徴、よく似た植物との見分け方を紹介します。

記事の目次

  1. 1.ハキダメギクとは
  2. 2.ハキダメギクの特徴
  3. 3.ハキダメギクの見分け方
  4. 4.まとめ

ハキダメギクとは

Photo by yamatsu

ハキダメギクは北アメリカが原産の一年草で、6月〜9月にかけて5mmほどの小さな花を咲かせる植物です。日本中の住宅地や道端に自生しており、横に這うように成長して大群集をつくるため、開花時期にはきれいな咲き姿が楽しめます。

ハキダメギクの基本情報

科名 キク科
属名 コゴメギク属
和名 掃溜菊
原産地 北アメリカ
形態 一年草
開花時期 6月〜9月

ハキダメギクの名前の由来

ハキダメギクは漢字で「掃溜菊」と表記されます。掃き溜めとは「ゴミ捨て場」や「ゴミをためておく場所」という意味があります。ハキダメギクは大正時代につけられた名前です。植物学者の「牧野富太郎」が、当時の掃き溜めに咲いているのを発見したため「掃溜菊(ハキダメギク)」と名付けられました。名前は少し変わっていますが、かわいらしい花を咲かせるため人気があります。

ハキダメギクの花言葉

ハキダメギクには「豊富」「不屈の精神」という花言葉がついています。大正時代に発見されてから、日本の国土全体に生息地を増やしていった性質に「不屈の精神」という花言葉はぴったりですね。また、1つの株に20個〜30個ほどの花芽をつけ、花をたくさん咲かせるため「豊富」という花言葉がついたといわれています。

ハキダメギクの特徴

Photo by yamatsu

北アメリカが原産のハキダメギクですが、現在では日本中の住宅地や道端、野原や山などに広く自生している植物です。草丈は10cm〜50cmほどで横に這うように成長し、繁殖力が強く「道端外来浸食種」とも呼ばれ、厄介な雑草扱いされる場合もあります。

ハキダメギクの葉は、地面近くの葉と茎の先端についている葉で形が異なります。地面の近くに生えている葉は、細長く線のようにシュッとした形をしているのが特徴です。しかし、茎の先端の葉は先の尖った楕円形で、シソの葉によく似た形をしています。葉の表面には白色の毛が生えているため、ふわふわとしたやわらかい印象を与えてくれるのが魅力です。

ハキダメギクの葉は食用にできる

Photo by naotakem

ハキダメギクの葉は、きれいに洗ってさっと茹でれば食用としても利用できます。沸騰したお湯で2分〜3分ほど茹でて、鮮やかな緑色になったらしょう油やかつおぶしをかければ完成です。味や香りが少ないため、味付けをしないで食べると物足りないと感じる場合があります。

ハキダメギクの開花時期は6月〜9月です。花弁の先が3つに分かれており、5mmほどの白くて小さな花を咲かせます。花弁は5枚で、真ん中に「筒状花(かんじょうか)」という小さな黄色の雄しべと雌しべがあるのが特徴です。開花時期が長く、1つの株に20個〜30個ほどの花を次々と咲かせます。

ハキダメギクは、花後にたんぽぽのような綿毛をつけます。濃い紫色の実から、10本前後の鋭く尖った白色の綿毛を伸ばすのが特徴です。綿毛の部分は「冠毛(かんもう)」とも呼ばれ、風にのって飛ばされて、実の中に入っている種子をばらまいて増えていきます。冠毛は2mmほどのサイズでとても小さく、息を吹きかけるだけで遠くまで飛んでいく性質をもっています。

ハキダメギクの見分け方

ハキダメギクは山野草に分類される植物で、同じ山野草の仲間にはハキダメギクに似たような咲き姿の花がいくつかあります。ハキダメギクと花色は同じでも花弁の形が違ったり、葉や茎の毛の量が少なかったりとさまざまです。同じような植物を見分けるときのために、違いのポイントを知っておきましょう。

タカサブロウとの見分け方

タカサブロウは湿った環境を好むため、水田や湿原などに自生している植物です。ハキダメギクと同じ白色の花を咲かせますが、タカサブロウは細長い花弁が集まったような咲き姿をしています。花を見れば簡単に見分けられるでしょう。花のサイズはタカサブロウのほうがやや大きめで、管状花が薄い黄緑色をしているのが特徴です。

コゴメギクとの見分け方

コゴメギクは、ハキダメギクと同じで花弁の先が3つに分かれています。しかし、ハキダメギクに比べて花弁が小さいのが特徴です。全草に毛が生えていますが、コゴメギクのほうが葉の部分の毛が薄くて短いため、葉をよく見るとハキダメギクと見分けられます。また、コゴメギクの葉は細くて短く、ハキダメギクのような楕円形の葉は生えていません。

コシロノセンダングサとの見分け方

コシロノセンダングサは「シロバナセンダングサ」とも呼ばれ、名前のとおり白色の花を咲かせる植物です。花弁は5枚でハキダメギクに比べて花全体が大きく、コスモスのような咲き姿をしています。とくに見分けやすいのは花の裏側の模様です。ハキダメギクは真っ白なのに対して、コシロノセンダングサは濃い紫色の線が入っているのが特徴です。

まとめ

ハキダメギクは、開花時期に白くてかわいらしい花を次々と咲かせてくれるだけでなく、葉を食用として利用できる魅力的な植物です。日本全国の住宅地や道端などで自生している、繁殖力の強い植物です。ぜひ、身近な場所でハキダメギクを探してみてくださいね。

Alisa.
ライター

Alisa.

よろしくお願いします。

関連記事

Article Ranking