ルッコラの水耕栽培！発芽のコツや肥料の与え方を詳しくご紹介！

ルッコラは地中海地方原産の一年草のハーブです。アブラナ科キバナスズシロ属で、ピリッとした辛みやごまのような独特の風味が特徴です。「ルッコラ」はイタリア名で、イタリアではピザにあわせるハーブとして一般的によく用いられます。日本でもイタリア料理が広まると同時にルッコラが普及しました。料理のアクセントとして非常に人気が高いです。

ルッコラは風味や味わいが特徴的なだけでなく、栄養価が高いことでも注目されているハーブです。ルッコラを食べたときに感じる、ピリッとした辛さは「アリルイソチオシアネート」と呼ばれる辛み成分で、ルッコラをはじめ、主にわさび・からし・大根などのアブラナ科の植物に含まれています。このアリルイソチオシアネートは、抗酸化力・殺菌力・抗がん作用が期待できます。

ルッコラはビタミンC・E・Kなど、ビタミン群を多く含んでいます。コラーゲンの生成に欠かせないビタミンC量は、ほうれん草の約2倍です。そのほかにも肌や髪を健康に保つβカロテンや、体に酸素を運んでくれる鉄分、骨や歯を丈夫にするカルシウムなどが含まれています。栄養価が高いこともルッコラが人気の理由の1つでしょう。

豊富な栄養素を含むルッコラは、健康面で多くの効果・効能が期待されています。具体的には「がん予防・抑制」「デトックス効果」「血栓症予防」「疲労回復」「肌荒れ予防」などがあげられます。日常で積極的に摂取することで、胃の健康を保ったり風邪を予防したりと、健康面で多くの効果が期待できるでしょう。また肌荒れを防いでくれるのも、女性には嬉しいポイントです。

水耕栽培とは、季節や場所に関係なく水と肥料だけで手軽に植物を育てられる栽培方法です。土を使わないため虫がつきにくく、天気や気温に収穫を左右されることもありません。また、庭やベランダに置き場所がなくても、キッチンなど室内で簡単に育てられるのが水耕栽培の嬉しいメリットです。成長過程を間近で見られますよ。

ルッコラは水耕栽培で育てやすいハーブです。発芽率は90％以上といわれており、初心者でも育てやすいのが魅力です。生育適温は15～25℃で、40日ほどで収穫できます。水耕栽培にはさまざまな方法がありますが、ここでは簡単にはじめられる、ペットボトルでの水耕栽培をご紹介します。さっそく栽培方法をみていきましょう。

• ルッコラの種
• 空のペットボトル（500mL）
• カッター
• スポンジ（ソフトタイプ）
• 液体肥料

1. ペットボトルの上部1/3をカッターで水平に切る
2. 飲み口部分を下にして、底側に重ねる
3. スポンジを飲み口部分から落ちない大きさに切る
4. スポンジに十字に切り込みを入れる
5. スポンジの切り込み部分を上にして、飲み口のところに置く

6. スポンジが1/3ほどつかる部分まで水を入れる
7. 水を十分に含ませたスポンジの切り込み部分に種を2～4粒まく
8. 根が育つまで毎日水を換え、スポンジを乾かさないようにする

ルッコラはとても発芽率の高いハーブで、発芽までの平均は4～5日です。発芽後、成長は穏やかになり、40日ほどかけて収穫できるまでの大きさに成長します。発芽のコツをおさえておきましょう。

発芽率が高いといっても、必ず成功するとは限りません。窓際やエアコンの風に直接あたる場所など、温度や湿度の変化が激しい場所には置かないように注意しましょう。直射日光を嫌うので、直射日光のあたらない場所に置くことも、発芽率をあげるためのコツです。

ルッコラは肥料を与えなくても水だけで育てられますが、収穫スピードを上げてたくさんの量を収穫したい場合は、液体肥料を与えると効果的です。肥料は、パッケージに「水耕栽培にも使用可能」と記載があるものを使うとよいでしょう。

根がスポンジから伸びてきたら、スポンジぎりぎりまで入れていた水位を、少しずつ下げていきましょう。根がスポンジから飲み口のリング部分より下へ伸びたら、肥料を与えるタイミングです。2週間に1回を目安に肥料を与えましょう。根が2/3～半分ほど水に浸かっているような水位を常に保ってください。

ルッコラを上手に育てるためには、根に呼吸をさせることがとても大切です。根がすべて水に浸かっていると、呼吸できずに腐ってしまいます。根が空気に触れている部分を確保しましょう。これは水耕栽培をするにあたって、特に注意したいポイントです。ペットボトル栽培では、スポンジから飲み口のリング部分の間に見えている根が、空気に触れている場所です。

大きく育った葉は40日を目安に収穫しましょう。色が濃くなり成熟させすぎると、ルッコラの葉は香りや苦みが強くなります。若くて茎が柔らかい葉は、味わいも香りもやさしいため、生で食べるサラダなどに適しています。黄色くなってしまった葉は、鮮度が落ちているので注意しましょう。育った葉をこまめに収穫することで、新しい葉に栄養が行き届きます。

ルッコラは、バルサミコ酢とオリーブオイルをかけて生で食べると、さらにおいしさが味わえます。またサラダだけでなく、カルパッチョやパスタ、ハンバーグや魚のムニエルなどにルッコラをアクセントとしてあわせると、料理の味がより引き立つでしょう。

気軽に野菜やハーブを育ててみたいかたにとって、水耕栽培はメリットの多い手軽な栽培方法です。準備するものも簡単なので、ぜひルッコラだけでなくいろいろなハーブを育ててみてください。野菜やハーブをスーパーで買わずに準備できるようになったら、いろいろな料理が楽しめますね。