ハスってどんな植物?
基本情報
和名 | ハス(蓮) |
学名 | Nelumbo nucifera |
英名 | Lotus |
科 | ハス科 Nelumbonaceae |
属 | ハス属 Nelumbo |
形態 | 多年性水生植物 |
草丈 | 水面から1.5~2m |
ハスの利用法
利用法①花
ハスの花茶は緑茶にハスの花の雄しべで香りづけしたお茶で、蓮花茶といいます。上品な香りとすっきりした味わいでリラックス効果が高いとされます。雄しべはハスの花からわずかしか取れないので、蓮花茶はとても貴重で高価です。安価で売られるものは人工的な香料で香りづけされ、高い効能は見込めないので注意しましょう。
利用法②葉
ハスの葉茶は、ハスの葉を刻んで乾燥させたお茶です。ハスの花茶のような香りはなく、漢方薬のような苦味が特徴です。味にクセがあるので、好き嫌いが分かれるところでしょう。
利用法③茎や芽
ハスの茎には、シャキシャキした歯ごたえがあります。ベトナムではハスの茎のサラダや和えものが人気です。中国では春~夏の若い葉の芽を、炒めものや漬けものにして食べる習慣があります。日本ではハスの茎を煮物や砂糖漬けにして食べます。
利用法④実
ハスの実はでんぷん質が多く、そのまま食べると生のトウモロコシのような食感です。この実をお汁粉や甘納豆のようにして食べます。中国やベトナムなどでは、この種子を砂糖漬けや餡(アン)などに加工し、かき氷のトッピングや月餅などスイーツの材料として利用しています。
利用法⑤地下茎
地下茎のレンコンを乾燥させ粉末にしたものがレンコンパウダーです。レンコンパウダーはでんぷんが豊富で、わらび餅のような食感のレンコン餅が簡単に作れます。ハンバーグや味噌汁などに加えるだけで食物繊維がとれるのも嬉しいポイントです。
ハスの栄養と効果・効能
種子の皮を取り除いて乾燥させた「レンニク」をはじめ、皮つきのレンジツ(蓮実)、種皮のレンイ(蓮衣)、幼芽、さらにはデンプンまで、ハスはすべて効能のある生薬として使用されます。
効能①体の疲れに
ハスの実の果皮と胚を取り除いて蒸し、陰干しにしたものは生薬「レンニク(蓮肉)」と呼ばれます。レンニクにはアルカロイド類のロツシンなどの成分が豊富で、とくに滋養強壮のために使用されてきました。元気がでない、疲労がたまっているというときに効果が期待できる生薬です。
効能②不安感をやわらげる
レンニクは鎮静を目的に漢方薬に配合される生薬です。なんとなくイライラしがち、気分が晴れない日が続くときなどに効果があるといわれます。レンニクが配合される漢方薬は、清心蓮子飲(セイシンレンシイン)や参苓白朮散(ジンレイビャクジュツサン)などです。
効能③粘膜の保護
レンコンには、不溶性食物繊維で粘りの成分ムチンが豊富に含まれています。このムチンには胃や腸の粘膜を保護、修復する、おなかの調子と整える働きが認められているのです。胃の粘膜を胃酸から守り、胃炎や胃潰瘍などを防いでくれるともいわれます。
ムチンを摂取することによって、胃の粘膜を正常に保ち、胃炎や胃潰瘍の発生を防ぐことができます。
ハスのおすすめレシピ
おすすめレシピ①ハスごはん
材料(2人分)
- ハスの実:適量
- 塩:適量
- コメ:300g
- 水:コメの重量の約1.5倍
作り方
- ハスの実を取り出す
- 包丁で実を縦半分に切る
- 中央にある新芽は苦いので竹串などで取り除く
- 皮をむく
- 炊飯器に洗ったコメ、ハスの実、塩、水を加えて炊き上げる
おすすめレシピ②ハスの実のベトナム風スイーツ
材料(4人分)
- 蓮の実(砂糖漬け):80g
- 白きくらげ:ひとつかみ
- 水:300cc
- ジャスミンティー:50cc
- 氷:適量
作り方
- 白キクラゲを水でもどす
- 鍋にハスの実の砂糖漬けと水をいれて火にかけ、砂糖が溶けたら火をとめる(砂糖漬けのハスの実が手にはいらなければ、乾燥ハスの実をもどして、砂糖適量と煮る)
- ハスの実だけを鍋からとりだして、シロップにもどした白キクラゲをいれ、水が半分程度になるまで弱火で煮る
- 白キクラゲに味がついたら、ハスの実を鍋にもどし、味をなじませたら火をとめる
- 香りづけにジャスミンティーを加える
- 粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やす
- 食べる直前に器にもりつけ、氷を添える
おすすめレシピ③レンコンもち
材料(2~3人分)
- 白玉粉:50g
- れこんパウダー:10g
- 牛乳:100mL
- 砂糖:40g
- きなこ:適量
作り方
- ボールにレンコンパウダーと砂糖をしっかり混ぜあわせる
- 別のボールに白玉粉と牛乳をあわせてよく練る
- 1と2をあわせて、しっかり混ぜる
- ボールにラップをかけて、電子レンジで約2分加熱する
- よく練りあわせ、再びレンジで1分ほど加熱する
- モチモチするまでしっかる練る
- きなこを入れたバットにレンコンもちを移し、きなこをまぶす
- 食べやすい大きさに切って器にもる
ハスのおすすめ商品
おすすめ商品①ハス茶 (蓮花茶)PhucLong
ハス茶 (蓮花茶)PhucLong
参考価格: 810円
「ハス茶 (蓮花茶)PhucLong」は、ベトナム産の緑茶に天然のハスの花で香りづけした本格的な蓮花茶です。合成香料不使用で、ハスの花の香りがスッキリとした風味を引き立てます。飲み方は日本茶と同様に急須でいれます。鍋ややかんで煮出して冷やして飲むのもおすすめです。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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容量 | 100g |
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価格 | 810円 |
おすすめ商品②ハスの葉茶
ハスの葉茶
参考価格: 2,916円
100%天然、無添加のハスの葉茶は徳島県産のハスの葉を使用しています。ノンカフェイン、無香料なのでいつでも安心して飲める体にやさしいお茶です。ハスの葉茶は楊貴妃も愛用したともいわれます。美容・健康効果が注目されているお茶なので、試してみてはいかがでしょうか。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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容量 | 40gx3袋 |
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価格 | 2916円 |
おすすめ商品③れんこんパウダー
れんこんパウダー
参考価格: 1,000円
レンコンを手軽にとりいれたいなら、レンコンパウダーを活用してみましょう。面倒な処理が不要で、時短レシピへの応用がきく食材としてレンコンパウダーは注目の食材です。ハンバーグなどのつなぎに、カレーやシチューのとろみづけに、ヨーグルトやお味噌汁に加えるだけで食物繊維が簡単にとれます。
おすすめ度 | ★★★★★ |
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内容量 | 100g |
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価格 | 1000円 |
おすすめ商品④自然健康社・乾燥ハスの実
自然健康社・乾燥ハスの実
参考価格: 2,394円
自然健康社・乾燥ハスの実は、ハスの実の皮をむいて乾燥させたものです。白米に混ぜて炊飯器で炊くだけでホクホクしたハスの実ご飯が楽しめます。スープやスイーツに使う場合は、ハスの実がやわらかくなるまで15分ほどゆでましょう。新鮮な実には健康のための栄養が豊富です。自然健康社・ 乾燥ハスの実は薬膳食材としておすすめです。
おすすめ度 | ★★★★★ |
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内容量 | 300g |
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価格 | 2394円 |
ハスの特徴
特徴①花
ハスの開花時期は7~8月にかけてです。水から突き出した長い茎の先端に白~ピンクの大ぶりの花をつけます。ハスの花は早朝に咲き始め、お昼には閉じてしまいます。
特徴②葉
ハスは根から長い葉柄を出し、その先に楕円形の葉をつけます。葉は水面より上につくのが一般的ですが、水深が深い場所では浮き葉になるのが特徴です。
特徴③茎
ハスの葉からつながる茎は、ストローのように中心が空洞になっています。その特徴を利用して、葉に酒や飲み物を注いで茎の切り口から飲む「象鼻杯(ゾウビハイ)」という飲み方があります。
特徴④実
ハスの花が散った後に残る花托に種子がつきます。この種子の薄い皮をむくと黄白色の実が現れます。実はかすかに甘いですが、胚芽には強い苦味があるので、食用にする場合はこの胚芽を取り除きましょう。
特徴④地下茎
ハスの地下茎が肥大したものが和野菜のレンコンです。酸素を取り込むための穴が特徴的な根菜です。
まとめ
聖なる植物といわれるハスには葉、実、地下茎など多くの部位にそれぞれの使い方があり、すぐれた効能をもちます。優秀な薬膳食材でもあるハスを、スイーツなどのレシピに活用したり、蓮花茶を楽しんだりするなど、ぜひ日常の生活にとりいれてみてください。