ディスキディアとは
ディスキディアとはどんな植物なのか、ご存知ですか。蔓性の可愛らしい観葉植物で、おしゃれな飾り方がいろいろ試せる植物でもあります。お部屋のインテリアにちょっとインパクトが欲しい、という時にぴったりな観葉植物です。
ディスキディアの基本情報
ディスキディアは、東南アジアやオーストラリアなどの亜熱帯地域が原産地の、蔓性多年草です。ガガイモ科ディスキディア属で、多肉植物であり、その特徴は袋状の丸みのある肉厚な葉でしょう。原産地では、岩や木などに着生している、着生植物です。
ディスキディアの特徴
ディスキディアは、根から水分や養分をほとんど取り込みません。では、根はなんのためにあるのでしょうか。ディスキディアは着生植物なので、根は岩や木などに絡み付いて自身を固定するためにあります。水分や養分は葉から吸収されます。
貯水嚢とアリの巣
ディスキディアの一部の品種は貯水嚢を持っています。貯水嚢とは、葉が肥大して中が空洞になっており、その内部には根がはえています。そこから、水分や養分をすいとるわけですが、実は貯水嚢内部に巣をつくるアリがいます。ディスキディアの貯水嚢内部の根はアリの運んできた養分をすいとるのです。
ディスキディアの花
ディスキディアの花は、種類によっても違ってきますが、開花時期はだいたい6月~8月、花色は白や赤のものが多いです。ディスキディアの花はとても小さくかわいいものが多く、観葉植物にしては花の咲きやすい品種が多いのが特徴です。
ディスキディアの葉
多肉植物であり、ディスキディアの葉は肉厚で丸いものが多いです。色は緑で、つる性なので天井などから吊り下げたり、出窓に飾るのがおすすめです。中には斑入りの物や、たまにハートの葉が混じっているもの、「ハートジュエリー」のようにほとんどの葉がハートに見えるものなど、さまざまです。
ディスキディアの種類
ディスキディアにはさまざまな種類がある
ディスキディアは、貯水嚢のあるものや、ないもの、葉に斑のあるものなどたくさんの種類があります。形状も少しずつ違います。ディスキディアは、自生しているものから、園芸用の品種を含め世界に約80種類があるといわれているのです。
種類だけでなく別名も多いディスキディア
種類の多いディスキディアは、日本で流通している品種も数多く、また、別名を持つ品種も多くあります。つまり、同じ品種でも違う名前で流通していることがあるため、違う品種だと思って買ってみたら同じだった、というようなこともあるのです。今回はそんなディスキディアの種類と、それぞれの別名を一覧表にまとめてみたので、購入するときの参考にしてみてくださいね。
ディスキディアの種類と別名一覧表
品種 | 別名 |
ペクテノイデス | ・カンガルーポケット ・フクロカズラ |
ルスキフォリア | ・ミリオンハート |
インブリカータ | なし |
ナムコック | なし |
ベンガレンシス | ・エメラルド ・エメラルドネックレス |
ホワイトダイヤモンド | なし |
オバタ | なし |
メルシー | なし |
ミルネイ | なし |
ラフレシアナ | ・アケビモドキ |
バリエガータ | なし |
ヌンムラリア | なし |
ハートジュエリー | なし |
※ペクテノイデスだけでなく、貯水嚢を持つディスキディア全般ををさしてカンガルーポケットと呼ぶこともあります。
ディスキディアの種類ごとの特徴
ペクテノイデス
ディスキディア・ペクテノイデスは別名フクロカズラ、もしくはカンガルーポケットとも呼ばれています。良く見かける、カンガルーポケットという名前で流通している鉢植えのほとんどは、このペクテノイデスです。ペクテノイデスは貯水嚢をつくる代表的な品種でもあります。別名はどちらも、この袋のように見える貯水嚢から来ています。
ルスキフォリア
ディスキディア・ルスキフォリアも流通の多い品種です。小型の種類で、夏には小さくきれいな赤い花を咲かせます。貯水嚢をつけないディスキディアの中でも人気があります。ハート型の可愛らしい肉厚の葉がたくさんつき、吊るすときれいに葉が垂れ下がるのが特徴です。たくさんのハート型の葉が連なるさまから、別名はミリオンハートといいます。
インブリカータ
ディスキディア・インブリカータは、貯水嚢のある品種です。ただし、見た目はペクテノイデスとはまた違います。肉厚な緑の葉は可愛らしいハート型で、くるっと内側に少し巻きます。
ホヤ・インブリカータ
インブリカータで調べると、独特の葉をもつ植物のホヤ・インブリカータが出てくることがあります。ホヤ・インブリカータは同じガガイモ科ですが、ディスキディア属ではなく、ホヤ属の植物です。
ナムコック
寒い時期は休眠し、葉を黄色くさせるディスキディア・ナムコックは、丸い葉が連なる植物です。ペクテノイデスと同じく、貯水嚢をもつ種類になります。葉が少しずつ丸まっていく、貯水脳と葉の境界があいまいなディスキディアです。
出典:写真AC