ジュエルオーキッドとは?名前の由来や特徴をご紹介!光る理由は?

ジュエルオーキッドとは?名前の由来や特徴をご紹介!光る理由は?

宝石のように光り輝くジュエルオーキッド。魅力的な葉をしているため、テラリウムなどで人気がある植物です。ラン科でありながら花より葉が主役。花言葉や開花時期はあるのでしょうか?葉脈が光るのは何故?さっそくジュエルオーキッドの謎を解明していきましょう。

記事の目次

  1. 1.ジュエルオーキッドってどんな植物?
  2. 2.ジュエルオーキッドの名前の由来
  3. 3.ジュエルオーキッドの特徴
  4. 4.ジュエルオーキッドの花
  5. 5.ジュエルオーキッドが光る理由
  6. 6.ジュエルオーキッドを楽しむアレンジ方法
  7. 7.まとめ

ジュエルオーキッドってどんな植物?

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ジュエルオーキッドとは、葉を中心に観賞する植物として分類された蘭の仲間です。蘭といえばカトレアや胡蝶蘭が有名ですね。とても美しい花が咲きますが、中には花よりも葉のほうが美しい品種があります。今回は花よりも美しい葉が主役の、ジュエルオーキッドの魅力について詳しくご紹介します。

ジュエルオーキッドの名前の由来

出典:写真AC

ジュエルオーキッドの葉はビロード状で美しく艶があり、葉脈はまるで光る糸で刺繍を施したような輝きを放ちます。暗く鬱蒼とした森林の中で光る姿は息を呑むほど美しく、まるで宝石のようであることから「ジュエルオーキッド」と名付けられました。ジュエルは宝石、オーキッドは蘭の意。日本でも「宝石蘭」や「森の宝石」と呼ばれています。

ジュエルオーキッドの特徴

出典:写真AC

ジュエルオーキッドは、東南アジアの熱帯や亜熱帯の森林などに生息する、常緑性多年草のラン科の植物です。生息地と同じく高温多湿を好みますが、強い日差しや寒さに弱く、環境の変化に敏感で常に安定した環境が必要です。このようにやや難易度の高い植物にも関わらず歴史は古く、江戸時代の中後期から葉の観賞用として親しまれています。

基本情報

学名 Jewel orchid
科名 ラン科
属名 マコデス属
アネクトキルス属
ドッシニア属
シュスラン属など
生態 常緑性多年草
草丈 30㎝
開花時期 属種による
花の色 白や淡い単色
生息地 東南アジアの熱帯、亜熱帯の森林
温度 耐寒性がないため25℃以上
湿度 湿度70%程度

ジュエルオーキッドの分類

ジュエルオーキッドは、なんと世界に700属以上、15000種以上あるラン科に属し、分類は複数の属にまたがります。厳格ではないものの、分類上は日本のシュスラン属とそれに近縁のものが対象となります。それでは、たくさんある種類のなかでも、代表格とされるジュエルオーキッドを見ていきましょう。

マコデス属

園芸用として広く流通しているのがマコデス属です。なかでも最も有名な品種がマコデス・ペトラ。ホームセンターや熱帯魚の専門店などで簡単に手に入ります。幅の広い緑色の葉をしており、表面にはラメパウダーをふりかけたような煌めきがあります。レース編みのような緻密さの葉脈も、とても魅力的です。

アネクトキルス属

アネクトキルス属のなかでも、希少な品種がアネクトキルス・フォルモサヌスです。和名はキバナシュスラン。深い緑色の葉にシルバーの葉脈が光ります。煌びやかというよりは、妖艶な美しさです。この種は特定希少植物種の認定を受けており、国から許可を受けた業者しか販売できません。

ドッシニア属

ドッシニア属のなかで、葉がとても大きい品種のドッシニア・マルモラータ。葉は広卵形で深い赤色をしています。マルモラータとは「大理石模様」という意味で、黄金の葉脈が光り大理石模様が美しく浮かび上がることから名付けられました。

シュスラン属

55種あるシュスラン属のなかの1種であるシュスラン(繻子蘭)。長い葉は楕円形で赤みを帯びており、ビロード状の光沢があることから、ビロード蘭とも呼ばれます。葉脈の中心にある白い線が美しく、葉の存在感を引き立てます。初夏に花芽を伸ばし、晩夏には小さく淡い桃色の花を咲かせます。

ジュエルオーキッドの花

ジュエルオーキッド は、花よりも葉の観賞が中心だけあって、美しい花が咲くことは稀です。細部の構造は属種によって異なりますが、開花時期には花茎を高く伸ばし、小さい花が穂状につきます。白やクリーム色のような淡く単色の花で、横向きに咲かせます。

花言葉

大輪の花でなくても花を咲かせるには、かなりのエネルギーを費やします。葉の状態にもよりますが、株を充実させるために花を咲かせない、あるいは開花後すぐに切り落とすことが多いです。あまり見ることがないジュエルオーキッドの花ですが、花言葉は「日々平安」「美しい淑女」「優雅」です。それぞれの花言葉を細かく見ていきましょう。

日々平安

「日々平安」の意味は、毎日が無事で平穏なこと。これは1月9日の誕生花である、ホンコンシュスラン (香港繻子蘭)と同じ花言葉です。ホンコンシュスランは日本のシュスランの近縁種。園芸店では同じ名前で販売されていて、品種はシュスラン(繻子蘭)とされます。

美しい淑女

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「美しい淑女」とは、美しく気品のある女性のことです。蘭の花言葉が「美しい淑女」「優雅」です。この花言葉は蘭独特の花の形や美しさ、気品に由来します。蘭は咲く姿があまりに美しく「花の女王」とも呼ばれます。「美しい淑女」「優雅」の花言葉は、花の観賞を中心とする種類の蘭に似合う花言葉でしょう。

優雅

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「優雅」の意味は、やさしくてみやびなこと。同じ花言葉を持つ花にダリアがありますが、ダリアは他にも「不安定」「移り気」など、少々ネガティブな印象をうける花言葉を持っています。これはフランス革命後で不安定な政情の時期に栽培されたことに由来します。

ジュエルオーキッドが光る理由

みなさんは照葉樹林をご存じでしょうか?葉が太陽に反射してキラキラと光る神秘的な森林です。照葉樹林を構成する植物のなかに、ジュエルオーキッドも含まれます。

照葉樹林とは

照葉樹林とは、冬でも葉を落とさず、常緑広葉樹に覆われた温帯に成立する森林のことです。照葉樹林の葉には厚みがあり、深い緑色をしています。葉に厚みがあるのは、鬱蒼とする森の弱い光の中でも光合成できるよう、葉緑素をたくさん持つためです。この照葉樹林の葉の表面にクチクラ層が発達します。

クチクラ層とは

クチクラ層とは動植物の表面を覆う層のことで、植物の場合は水分の蒸発防止や、体表を保護する丈夫な膜になります。人間の髪の毛で例えると、「キューティクルがはがれると髪のツヤがなくなりパサパサにになる」という感じです。一年中葉を落とさない照葉樹林に生息する常緑広葉樹は、乾燥から身を守る必要があるため、葉にクチクラ層が発達するのです。

照葉樹林の植物の葉はなぜ光る?

照葉樹林に生息する植物の葉がキラキラと光って見えるのは、葉の表面にあるガラスのように透き通ったクチクラ層が、光に反射しているからです。これが照葉と言われる由来です。照葉樹林を構成する植物のひとつであるジュエルオーキッドも、この例に漏れません。ジュエルオーキッドの葉脈が金色や銀色に光るのは、クチクラ層が光を乱反射しているからというわけです。

ジュエルオーキッドを楽しむアレンジ方法

出典:写真AC

植物の楽しみ方として昨今注目されているのが、テラリウムやパルダリウムです。植える植物の種類や育てる環境を自由に決められ、簡単にアレンジできるのが特長です。ジュエルオーキッドはテラリウムやパルダリウムの世界では人気があり、選ばれることが多い植物です。チャレンジするなら、ジュエルオーキッドの好む環境を整えてあげましょう。

テラリウム

テラリウムとは、主にガラスの容器で植物を栽培することです。身近な物で小さな森を作ることができ、手軽にアレンジが楽しめるので人気があります。よくある失敗は、手軽さゆえに窓際に飾ってしまうこと。日光にあたったガラス瓶はかなり高温になるので、植物の種類によっては蒸し焼きになって枯れしまう場合があります。置き場所にはじゅうぶん気を配りましょう。

パルダリウム

パルダリウムとは、熱帯雨林をガラスケースや水槽の中で再現することです。植物の種類をかえてみたり、自分好みの湿地帯にアレンジして、水槽の中の風景を楽しむのが醍醐味です。植物の性質や好む環境を理解せず作ってしまうと失敗の原因になるので、植物選びは慎重にしましょう。

まとめ

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今回は、ジュエルオーキッドの特徴や種類、光る理由をご紹介しました。環境の変化に弱く難易度の高い植物ですが、温度、湿度、日差しを守れば失敗も少ないでしょう。「森の宝石」と呼ばれるほど美しいジュエルオーキッドをテラリウムに植えて、自分だけの小さな森を作ってみてはいかがでしょうか。

カナディール
ライター

カナディール

花と緑のある暮らしを楽しくする記事をお届けします。

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