作り方①収穫する
もみじの天ぷらに適している葉は、黄色く、大きくて傷のない葉だけです。毎年11~12月ごろに、自然に落ちるのを待ち手作業で収穫します。黄色い葉は、赤い葉よりも天ぷらにしたときに仕上がりの色が鮮やかです。
作り方②塩に漬ける
収穫した葉はすぐに水洗いをして、形がくずれないようにきれいに樽の中に入れて1年以上塩漬けにします。塩漬けにすると、もみじの葉の灰汁(アク)がぬけて、葉脈も柔らかく食べやすくなります。
作り方③塩を抜く
塩漬けにしたもみじの葉は、翌年以降に24時間かけて塩抜きをしたあと、きれいな形の葉だけを選んでていねいに水洗いします。このとき約2~3割の葉は汚れや虫食いのために使えません。水洗い後に、葉をきれいに揃えて軸を切ります。
作り方④揚げる
小麦粉、砂糖、ごま、水などをまぜて作った天ぷらの衣をもみじの葉につけます。菜種油の温度を調整し、1枚ずつていねいにひっくり返しながら、約20分かけて揚げます。パリパリに揚がったもみじの天ぷらを、約1日かけて油抜きをして完成です。
もみじの天ぷらを売っている場所
売っている場所①箕面駅から一の橋まで
もみじの天ぷらを売る店舗は、阪急電鉄箕面線の箕面駅から箕面公園の入り口とされる「一の橋」の前までの道沿いに多く、18件ほどが軒をつらねています。紅葉の時期は観光客がとても多く、お店ごとに店頭から「うちのがほうおいしいよ」などと掛け声もかかります。(※店舗数は2020年10月現在の情報です)
売っている場所②箕面公園入り口から箕面大滝まで
もみじの天ぷらは箕面公園の中に入った後、滝道と呼ばれる舗装された山道を登っていく間に、休憩所やおみやげ物屋で販売されています。滝の前の滝茶屋でも販売され、もみじの天ぷらをゆっくり食べながら、箕面大滝が楽しめますよ。
売っている場所③そのほか
もみじの天ぷらは、みのお山荘風の杜、箕面観光ホテルなどの施設や箕面駅前のコンビニエンスストアなどでも販売されています。またネット販売や、地方発送を受け付けている店舗もありますよ。
みのお山荘風の杜
住所 | 大阪府箕面市箕面2-14-71 |
電話 | 072-722-2191 |
営業時間 | 9:00~21:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | あり |
箕面観光ホテル
住所 | 大阪府箕面市温泉町1-1 |
電話 | 072-723-2324 |
営業時間 | 9:00~21:00 |
定休日 | 無休 |
駐車場 | あり |
おすすめのもみじの天ぷら販売店3選
ボタニ子
店舗情報は2020年10月のものです!出かける前にチェックするのがおすすめですよ。
おすすめ①久國紅仙堂(ひさくにこうせんどう)
久國紅仙堂は、1940年創業のもみじの天ぷらを販売する店舗です。阪急箕面線・箕面駅より滝道に入って3軒めとわかりやすい場所に位置しています。食べきりサイズの袋詰めから、贈答用、おみやげパックなどさまざまな商品が販売されています。
住所 | 大阪府箕面市箕面1-1-40 |
電話 | 072-21-2747 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
定休日 | 木曜日 |
駐車場 | あり(1台) |
おすすめ②河鹿荘
河鹿荘は、箕面観光ホテル、箕面温泉スパーガーデンに続く展望エレベーター近くの販売店です。伝統的なもみじの天ぷらと、ブラックペッパー、きゃらめる、柚子胡椒、チーズ味など変わり種のもみじの天ぷらを販売しています。変わり種は毎年1種類ずつ、新しい味が登場しているようです。
住所 | 大阪府箕面市箕面1-4-3 |
電話 | 072-723-0122 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | なし |
おすすめ③桃太郎
桃太郎は、箕面公園の中、箕面大滝へ続く道の途中にある昆虫館の少し手前にあります。桃太郎のもみじの天ぷらは「さっぱり」が特徴で、油の苦手な人におすすめです。
住所 | 大阪府箕面市箕面公園1-11 |
電話 | 072-721-3354 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 無休 |
駐車場 | なし |
【番外編①】もみじの天ぷらを食べに箕面公園へ
箕面公園は、1967年(昭和42年)に国定公園に指定された明治の森箕面国定公園の中にある、大阪府営公園です。古くから滝ともみじが有名で、大阪みどりの百選、関西自然に親しむ風景100選、森林浴の森100選、日本の歴史公園100選などに指定された観光名所です。
箕面公園へのアクセス・公共交通機関
- 阪急電鉄宝塚線・石橋阪大前駅より箕面線に乗り換え、箕面駅下車
- 北大阪急行電鉄・大阪モノレール・千里中央駅より阪急バス、箕面行き(11番のりば)箕面駅下車
箕面公園へのアクセス・車
公園入口から
- 阪神高速・池田ICより約20分
- 中国自動車道・吹田ICより約20分
- 国道171号線・牧落交差点より箕面方面へ直進する
箕面大滝近くから
府道43号線沿いに有料の大日駐車場があります。箕面大滝までは、急な坂道を約15分歩きます。紅葉シーズンは道路が大変混雑し、台風や大雨の後などには通行ができなくなる場合があるために注意が必要です。
【番外編②】もみじの名前がつくお菓子
ボタニ子
日本各地のもみじの名所には、ほかにも「もみじ」と名前がつく、油で揚げたお菓子がありますね。
広島・揚げもみじ
広島県の宮島に揚げもみじと呼ばれるお菓子があります。揚げもみじは、もみじの葉そのものを揚げるのではなく、こしあんやクリームなどの入った、宮島の名物もみじ饅頭に衣をつけて天ぷらにしたお菓子です。揚げもみじは、外のサクサク感と中のふわふわとした食感が楽しめます。
ボタニ子
揚げもみじは揚げたて、あつあつが一番おいしいですよ。
愛知県豊田市・もみじの衣揚げ
愛知県豊田市、香嵐渓にはもみじの衣揚げという名物があります。もみじの衣揚げの作り方は、ほとんどがもみじの天ぷら同様で、塩漬けにしたもみじに衣をつけて油であげたお菓子です。衣の厚さや味は、お店により少しずつ違います。
もみじの天ぷらを食べてみよう
もみじの天ぷらは、長く受け継がれてきた職人技で揚げられたお菓子です。新緑、紅葉、ライトアップ、川床など見どころ満載の箕面公園を楽しみながら食べてみましょう。
ボタニ子
お出かけのときは最新の情報を確認してくださいね。
ボタ爺
もみじの天ぷら販売店は大雨や、そのほかの理由で、販売を中止している場合があるそうじゃ
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出典:筆者撮影