ミニトマトの栽培は支柱が重要!
ミニトマトなどの自立しにくい野菜を栽培するには、支柱を立てて誘引していくことが重要です。ミニトマトは成長するにつれて、重みで倒れたり強風で枝が折れたりしやすいからです。また、ミニトマトは放っておくと枝だらけになります。支柱に育てる枝を結びつけて管理することで、脇芽や不要な枝、傷んだ葉を発見できます。葉や枝が繁りすぎて蒸れたり、日が当たらない部分ができたりするのも回避可能です。
ボタニ子
ミニトマトは丈夫で栽培も簡単で、小学生たちがよく学校で育てているね。プランターでも地植えでもよく育つの!
ボタ爺
家庭菜園の定番で栽培は簡単じゃが、トラブルなくたくさん収穫するカギは支柱じゃ!
支柱を立てるタイミングはいつ?
ミニトマトの支柱は、基本的に植えつけと同時に立てます。苗はまだ小さく、支柱を立てるのが早く思えるかもしれませんが、ミニトマトの成長は驚くほど早いものです。枝や葉が大きくなるにつれ、地下でもしっかりと根が張り巡らされます。不用意に支柱を立てるなら根を傷めかねません。苗と支柱はセットで準備するのがおすすめです。
プランター栽培で支柱が倒れやすい!どうすればよいの?
プランターや植木鉢でミニトマトを栽培する場合、植えつけから1週間ほど時間をおいたほうが支柱を立てやすい場合があります。プランターに入れた土が柔らかく、地植えに比べて土の量も少ないため、植えつけと同時に立てた支柱か倒れやすいことがあるためです。1週間ほどで苗が根をはり始め、土の固さもほどよく落ち着きます。
ミニトマトの支柱の立て方(支柱1本)
ミニトマトの育て方には、主枝のみを育てる方法と、主枝も脇枝も共に成長させる方法があります。主枝のみを育てる「1本仕立て」ならば、支柱1本でも栽培が可能です。全ての脇芽をかき、主枝のみを1本の支柱に結びつけていきます。支柱を立てるのもミニトマトを育てるのも簡単で手軽な方法です。
メリット
支柱1本で、トマトの主枝1本のみを育てるのは、管理のしやすい栽培方法です。支柱も少なくてすみ、立て方も簡単です。ミニトマトをまっすぐ上に成長させつつ支柱に誘引していくため、横に枝葉が広がりません。こまめなお世話をする時間がない方や、枝を曲げ誘引するのが難しく思える場合は、支柱1本の立て方がおすすめです。脇枝を育てないため、成長が早くすぐに結実し、栄養も味も凝縮されたトマトを収穫できます。
デメリット
支柱1本のみでは、風やミニトマトの重みで倒れてしまうことがあります。立て方の工夫や添え木の使用が必要です。また横に成長させず上へ上へと伸ばしていくため、180〜200cmの高さの支柱が必要でしょう。また、支柱1本では、脇枝は育てられません。脇枝も育てた場合と比較してミニトマトの収穫量は少なくなります。主枝1本での栽培は、トマトの実が速く大きく育つ反面、身割れなどの問題が起きる場合があります。
ボタ爺
支柱の数=ミニトマトの枝の数なんじゃ。
ボタニ子
主枝のみを1本の支柱に結んで育てるので、栄養がほかにいかないわけね。
ボタ爺
主枝のみじゃから成長が早く、あっという間に2mになることもあるぞ。高いところの世話が少し大変じゃ。
支柱1本のおすすめポイント
- 支柱を簡単に立てられる
- ミニトマトのお世話が簡単になる
- 主枝1本だけを育てるので、早く実がなる
立て方の手順
- 家庭菜園の中に、苗の個数と植え付けの場所、支柱を立てる位置を決め、必要な長さの支柱や添え木を用意する
- 植え付けのうねの中や外に、支柱や添え木2本をクロスさせ、上の方で結ぶ
- 2のクロスした支柱を台にして、横に支柱や添え木をかけて固定する
- 苗のそばに支柱をまっすぐに立て、横に渡した支柱と結ぶ
ボタニ子
土が硬くて支柱が入らない場合、ハンマーなどで支柱を叩かないでね。破損したり支柱が曲がったりする原因になるわ。
支柱1本のコツ
- 苗と支柱は20cmほど離す
- 誘引や脇芽かきなどの作業をするスペースも確保する
- クロスさせて台にする支柱や添え木は、180cm以上のものを準備する
- 支柱は20cmほど地面に挿す
- 苗が小さくて枝が支柱まで届かない場合は、短い仮支柱や添え木を立てて結びつける
ミニトマトの支柱の立て方(支柱2本)
支柱2本の場合、2本のミニトマトの枝を育てる「2本仕立て」が可能です。ミニトマトの主枝と脇枝1本を、それぞれ支柱に結びつけて成長させます。ミニトマトは何段にも花房をつけますが、1番初めに咲いて結実する花房の、すぐ下の枝を脇枝として育てるのが一般的です。ほかに太くなりそうな枝を脇枝にすることもできます。
メリット
支柱2本でミニトマトの枝2本を育てると、収穫量が1.5倍ほどにアップするといわれています。成長の速度も緩やかになり、全体の丈の高さが抑えられるのもメリットです。また、主枝1本のみを育てている場合、病害虫や枝折れなどの問題でミニトマトを健康に育て続けるのが難しくなることがまれにあります。支柱2本で枝を2本育てると、片方に思いがけないトラブルがあった場合も、引き続きもう1本の枝の栽培を続けられます。
デメリット
支柱2本に、さらに添え木を使うと、多くの支柱やグッズが必要になります。また、主枝と脇枝2本の誘引や脇芽かきなどの管理が必要です。主枝と脇枝2本を支柱に結びつけて栽培する場合、株への負担が多少大きくなります。収穫量が増える一方、栄養が分散され、ミニトマトが若干小さくなります。中玉以上のトマトや、大きさや味を重視してミニトマトを育てる場合は、支柱を2本にして枝を増やすのは避けたほうがよいかもしれません。
支柱2本のおすすめポイント
- 育てる枝が増え、収穫量がアップする
- 上へ成長する速度が緩やかになる
- 枝が2本あるため、トラブルのときのリスクが減る
立て方の手順
- 家庭菜園の中に、苗の個数と植え付けの場所、支柱を立てる位置を決め、必要な長さの支柱や添え木を用意する
- 苗から20cm離して支柱を2本立て、クロスさせて上で結ぶ
- クロスさせた支柱に、さらに支柱や添え木を横にかけて結び、強度をアップさせる
支柱2本のコツ
- 支柱は苗から20cmほど離して立て、苗が2本の支柱の中央にくるようにする
- 誘引や脇芽かきなどの作業をするスペースも確保する
- 支柱は20cmほど地面に挿す
- 苗が小さくて枝が支柱まで届かない場合は、短い仮支柱や添え木を立てて結びつける
- 主枝から先に支柱へ誘引する
出典:著者撮影