貴族の名前を冠したバラ6選
貴族のバラ①ピエール・ドゥ・ロンサール
ピエール・ドゥ・ロンサール(大苗)
参考価格: 5,874円
ピエール・ドゥ・ロンサールは、1987年に作出されたつるバラです。樹高2.5m、外側がクリーム色で中心部にピンクのグラデーションがかかる花色、厚みのある照葉を特徴としています。通販サイトなどの解説では、開花時期は春のみの一季咲きとされていますが、成熟した大株は秋に少し返り咲きます。殿堂入りしている優秀な品種です。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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育てやすいから、つるバラ初心者にもおすすめなんだよ。人気もすごくて、販売してすぐ売り切れることも多いんだ。
由来となった人物の歴史
ピエール・ドゥ・ロンサールは16世紀のフランスの抒情詩人ピエール・ド・ロンサールに捧げられたバラです。ロンサールは1524年にロワール川の近くに領地を持つ貴族の子として生まれました。少年のころから宮廷に仕えていましたが、病気で聴覚に障害が残ったことをきっかけに詩の道へ進みます。すぐれた抒情詩を多く生み出し、「詩王」または「詩聖」と称されました。
貴族のバラ②クリスティアーナ
バラ新苗クリスティアーナ
参考価格: 2,838円
クリスティアーナは2013年に作出された、房咲きのつるバラです。開花時期になると、淡いピンク色の中輪花を咲かせます。春~秋まで繰り返し咲きますが、特に春が見頃です。レモンに似た香りがすばらしく、フランス・サヴェルヌ国際コンクールで芳香賞を受賞しています。耐病性も高く育てやすいため、初心者にもおすすめの品種です。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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クリスティアーナは非常に人気の高い品種です。販売後にすぐに売り切れることも多いです。
クリスティアーナは、剪定次第で通常のバラみたいに育てられるんだ。これも人気の理由だよ。
由来となった人物の歴史
クリスティアーナは、故クリスティアーナ・フォン・ザクセン・メルゼブルク公爵夫人(1634年~1701年)に捧げられました。メルゼブルク公爵夫人はデンマーク王の曽孫にあたり、整形式のローズガーデンをデザインした人物です。
整形式庭園はバロック式庭園とも呼ばれ、広大な敷地に対照的で幾何学的に作りこんだ庭園のことだよ。
貴族のバラ③ステファニー・グッテンベルク
ステファニーグッテンベルク 大苗
参考価格: 3,278円
ステファニー・グッテンベルクは2011年に作出されましたが、日本で販売されるようになったのは2015年です。開花時期になると樹高0.8mのコンパクトな株に、10cmの中大輪花をたくさん咲かせます。中心部にうっすらとピンクがのるアイボリーホワイトの花色が魅力的な品種です。耐病性が強く、初心者でも安心して育てられます。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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由来となった人物の歴史
ステファニー・グッテンベルクは、ドイツの慈善活動家ステファニー・グッテンベルク氏に捧げられました。ステファニー氏は子供たちの権利保護を支援する慈善活動家として知られています。夫のグッテンベルク男爵は由緒ある貴族の家系です。ステファニー氏自身も、曾々祖父が「鉄血宰相」ビスマルクという名家に生まれています。
貴族のバラ④シャポー・ド・ナポレオン
バラ 苗 シャポー ド ナポレオン
参考価格: 3,144円
シャポー・ド・ナポレオンは1827年に発見されたオールドローズです。樹高は1.5m~3m、種類はモス系、またはケンティフォリア系に分類されています。線毛が密集して苔が生えたように見えるガク、紫ピンクのロゼット咲きの優雅な花、スパイシーな強いダマスク香が特徴です。開花時期は春のみの一季咲きですが、強健で半日陰でもよく育ちます。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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シャポー・ド・ナポレオンは枝の本数があまり増えないかわりに、枝が長く伸びるタイプの品種です。
フェンスや壁などに誘引するのが、おすすめの育て方だよ。
由来となった人物の歴史
シャポー・ド・ナポレオンは、フランス革命期に活躍した軍人で、後に皇帝となったナポレオン・ボナパルトにちなんだ名前です。「シャポー」は「帽子」を意味するフランス語で、直訳すると「ナポレオンの帽子」という意味になります。三角形になっているガクの縁がナポレオンの帽子に似ていることから、シャポー・ド・ナポレオンと名づけられました。
貴族のバラ⑤エンプレス・ジョセフィーヌ
バラ苗 / エンプレス・ジョセフィーヌ
参考価格: 2,310円
エンプレス・ジョセフィーヌは、1815年以前に生まれたとされているオールドローズです。樹高1.2m~2m、種類はガリカ系に分類されています。一季咲きで花形がよく乱れますが、シルクのような質感の花びらと透明感のあるピンクの花色が美しく魅力的です。ガリカ系特有の厚みのある丸葉と、細くトゲの少ない枝が特徴で、自然樹形でも誘引でも楽しめます。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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由来となった人物の歴史
エンプレス・ジョセフィーヌはフランスの貴族女性で、のちに皇后となったジョセフィーヌに捧げられたバラです。「エンプレス」は「女帝」「皇后」を意味します。ジョセフィーヌ皇后は「現代バラの母」とも呼ばれています。無類のバラ好きだった彼女は、250種類ものバラを自分の城の庭に収集、さらに研究や人工交配による新品種の作出など、現代バラの確立に大きく貢献しました。
貴族のバラ⑥フェルゼン伯爵(ベルサイユのばら)
フェルゼン伯爵 国産大苗
参考価格: 4,200円
フェルゼン伯爵は、2009年にフランスのメイアン社が作出した「ベルサイユのばら」シリーズの一種です。樹高0.9m~1.2mの株に、丸弁咲きの紫の花を房咲きにします。「シトラスとバーベナを思わせる」と表現されるさわやかな香りが紫の花色とあいまって、高貴な雰囲気をかもしだす品種です。房咲きで花立ちがよいため、鉢植えでも地植えでもよく映えます。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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「ベルサイユのばら」シリーズは、同名の漫画とメイアン社のコラボで生まれました。登場人物たちの名前がつけられています。
フェルゼン伯爵の紫の花色と強い香りは、王妃を魅了したフェルゼンの気品と魅力を表現してるんだよ。
由来となった人物の歴史
フェルゼン伯爵は漫画「ベルサイユのばら」の登場人物で、実在した人物でもあります。王妃マリー・アントワネットとの恋愛関係が有名なスウェーデンの貴族です。漫画と同様に王妃への愛情は本物で、革命時は王妃を救出しようと手を尽くしましたが王妃は処刑されてしまいます。その後は王妃を死に追いやった民衆に憎悪と不信を抱くようになりました。
フェルゼンは容姿端麗で雄弁な明るい人物でした。しかし王妃処刑後は民衆を憎み、強圧的な人物に変貌します。
その結果彼は恨みをかい、1810年に民衆に惨殺されるという悲惨な最期を遂げたんだよ。
高貴な名前のバラを育ててみよう
バラは古くから人間との関りが深く、歴史に名を残す偉人や高貴な人からも愛されていました。実際にマリー・アントワネット王妃やジョセフィーヌ皇后など、バラの愛好家として有名な貴人の名前を持つバラが存在します。そんなバラたちに出会ったら、美しさや香りを愛でながら、歴史を振り返ってみるのもよいでしょう。
ピエール・ドゥ・ロンサールは非常に花つきがよい品種です。開花時期は、枝の本数がわからなくなるほどの花をつけますよ。