ガーデニングで注意すべき害虫【地中で食害】
昼間地中で休む害虫がいますが、地中で根を食害して、植物に多大な害を与える害虫もいます。地中で活動する種類が多いです。大きなサイズの害虫は発見できますが、0.5mm前後の小ささでは肉眼での発見は難しいかもしれません。感染症の可能性を広げる害虫もいるため、敵を知っておきましょう。
①コガネムシ
コガネムシは幼虫が植物の根を、成虫は葉や花を食べる害虫です。成虫は朝動きが鈍く、植物を揺らすと落ちてきます。成虫は2.5cm前後の大きさで、発見はしやすいでしょう。フンからフェロモンが出てほかの成虫が集まってくるため、掃除は必須です。問題は地中で根を食害する幼虫対策です。殺虫剤を使う場合は、植物にあったものを選んでください。
ボタニ子
ボタ爺
口に入る植物を育てている場合は、野菜やハーブ用の殺虫剤を選ぶと安心だの。産卵防止の、寒冷紗や防虫ネットもよいな。
園芸用殺虫剤土にまくだけ害虫退治オールスター(アースガーデン)
参考価格: 694円
アースガーデンの園芸用殺虫剤土にまくだけ害虫退治オールスターは、野菜やハーブにも使用できる殺虫剤です。ナスやトマトなどは収穫の前日まで使えます。
②ネグサレセンチュウ
ネグサレセンチュウは0.5mm~0.8mmの、小さい害虫です。地中で根の中に入りこみ、食害と産卵をくりかえしつつ繁殖します。あまりにも小さいため、肉眼で発見しての捕殺は難しいでしょう。根の栄養分を吸われた植物は、根が腐って枯れます。この様子が、ネグサレセンチュウの名前の由来です。根に入りこんだ傷口から病気にかかったり、根こぶ病やバーティシリウム病を助長させたりします。
ボタニ子
根菜やイモ類のほかにも、いろいろな植物に寄生するわ。センチュウが出たら、センチュウにかからない植物を植えましょう。
ボタ爺
センチュウは線形動物門の無脊椎動物の仲間でな、農薬が効きづらいんだよ。予防や減らすことが大切だな。
センチュウが発生したら
- 感染した苗や種イモによってセンチュウが発生した場合は、連作をさけて輪作にかえる
- 間にセンチュウが寄生しない、エンバクやマリーゴールドを植えるとセンチュウの数が減る
- プランター栽培の場合は思い切って、土を全部入れ替えるのもよい
連作と輪作とは?
連作とは同じ畑で、同じ植物を繰り返し栽培することです。輪作は、同じ畑でも毎回育てる植物の種類を変えることです。
➂ネコブセンチュウ
ネコブセンチュウに寄生されると、根にコブができ根本来の土壌から栄養分を吸い上げる機能が停止してしまいます。感染した植物を取りのぞいても、ネグサレセンチュウと同じように土壌に住みついているため、完全な駆除は難しいでしょう。青枯病を助長することもあります。輪作にしたり、センチュウにかからない植物を間に植えたりしてセンチュウの数を減らしましょう。
ボタニ子
完全駆除は難しいにしても、有効な殺虫剤はあるわ。育てている植物によって使い方の説明がついているから、参考にしてね。
ボタ爺
センチュウは小さすぎて見えないからの、どこから入りこんだのかわからないから厄介だな。病気を助長する性質も問題だの。
ネマトリンエース(石原バイオサイエンス)
参考価格: 1,480円
石原バイオサイエンスの殺虫剤、ネマトリンエース粒剤は、ネグサレセンチュウやネコブセンチュウの以外のセンチュウにも効果が認められます。完全駆除とはまではいかないまでも、正常に植物が育つようになったという口コミが多いです。ハダニやアザミウマ、アブラムシなどの害虫にも効果があるといわれるため、試してみるとよいでしょう。
害虫を防ぐには
害虫の被害を受けないために大切なことは、日ごろから育てている植物をよく観察することです。毎日見てまわり、葉の裏や茎の根元に不審な穴があいていないか、葉や花のまわりに小さい虫はいないかなど小さな変化を見逃さないように気をつけましょう。もう一つは害虫について、知ることです。敵のスタイルがわかっていれば、植物の状態でだいたいの見当をつけられます。
害虫を駆除して楽しいガーデニング生活を送ろう
ガーデニングや家庭菜園、ベランダのプランター栽培をするのにどうしても戦わなければならないのが害虫です。育てる植物によって害虫も違ってくるため、その害虫にあった対策をしましょう。花を食べる害虫には農薬で対策ができますが、野菜やハーブはできるだけ化学農薬を使用したくない人もいます。自分にあった害虫対策をして、快適なガーデニング生活を送りましょう。
育てている植物の元気がなくなって、根元がぐらぐらするようならコガネムシの幼虫がいるかも。掘ってみるのも対策の一つね。