アスパラガス（観葉植物）育て方！剪定方法や増やし方を徹底解説！

アスパラガスは野菜のイメージが強いですが観賞用として楽しめる品種もたくさんあり、近年人気が高まってきています。葉に見える部分は茎が変化したもので「仮葉」と呼ばれ、ふわふわと美しく茂るのが特徴です。種類にもよりますが夏には小さな花を咲かせ、やがて丸い実をつけるなど、季節を通していろいろな姿を楽しめるのも魅力です。

アスパラガス・プルモーサス・ナナスは観賞用のアスパラガスの中でも古くから親しまれています。細い細かな仮葉がふわふわと集まる様子から「シノブボウキ」という和名がつけられました。自重で枝垂れるように成長するためコンパクトに仕立ててハンギングにしても、つる性植物のように巻き付く性質を利用してあんどん仕立てにしてもよく映えます。

アスパラガス・スマイラックスは、つややかで光沢のある仮葉が愛らしい品種です。ツルがよく伸び、支柱に這わせて好みの姿に仕立てるのがおすすめです。控えめな葉姿からほかの花との相性もよく、観賞用としてだけでなく切り花としても重宝します。

アスパラガスの成長期である春は、種まきや植え付けの適期です。用土を準備して植え付け肥料を与え、大きく成長させていきましょう。

夏は葉焼けしやすい時期でもあり、直射日光に当たらないように気を付けて管理しましょう。種類にもよりますが、初夏には愛らしい花を楽しめます。成長期であるこの時期は、伸びすぎた枝の剪定にも適しています。

夏の間に伸びすぎた枝があれば、冬に入る前に整えます。枝数が減ることで株への負担が少なくなります。夏の疲れを癒すためにも追肥をしましょう。

寒さに弱くはありませんが、5℃を下回ると枯れる危険性が高まります。室内に取り入れて寒さから守り、暖かな春を待ちましょう。

アスパラガスは成長が早く草丈50cmを超えるタイプが多いこともあり、植木鉢は6号鉢以上の大きさをおすすめします。小さいうちはコンパクトな植木鉢で管理しても構いませんが、根の張りがとても早く根詰まりを起こしやすくなるため注意が必要です。

アスパラガスはあまり土を選ばず、市販の観葉植物用の土で十分よく育ちます。多湿を苦手とする傾向にあるので、自作する場合は赤玉土6：腐葉土2に川砂やバーミキュライトなど水はけをよくする土を2割ほど混ぜましょう。

植木鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷き、土を半分から1/3ほど入れます。苗の根についた土を軽くほぐして鉢の中心に置いたら、上から土を足していきましょう。ウォータースペースを2～3cmほど確保できる程度に土の量を調整してください。土表面を上からギュッと軽く押して整えたら完了です。

アスパラガスの育て方の中でも大切なのが「置き場所」です。アスパラガスは日に当たるとよく育つこともあり、1年を通して日当たりのよい場所で管理します。半日陰でも育ちますが、日照不足は「葉が落ちる」「茎が間延びする」などトラブルを引き起こすため注意が必要です。また、強い日差しに長く当てると葉焼けを起こすことがあり、夏の直射日光や強い西日は避けましょう。

アスパラガスは乾燥に強く多湿が苦手であり、土がしっかり乾いてから水やりするのがポイントです。夏は暑い時間帯に水やりすると根腐れを起こす危険性が高まるため、朝や夕方の涼しいときに水を与えましょう。冬は成長が緩慢になりあまり水を必要としないので、土がしっかり乾いているのを確認してから水やりしてください。

成長期である4月～5月と夏の暑さを乗り越えた後の9月～10月が追肥のタイミングです。緩効性化成肥料を2ヶ月に1～2回与えましょう。液体肥料の場合は月に2～3回水代わりに与えてください。葉色が悪いときや成長が悪い場合は肥料不足の可能性もあり、状態を見ながら追肥量を調整することをおすすめします。

アスパラガスは病気にかかりにくく、それほど気にする必要はありません。強いて挙げるなら、さび病や炭疽病など「糸状菌」が原因の病気に気を付けましょう。いずれも多湿の環境下でかかりやすい病気なので、水やりのしすぎに注意し風通しのよい場所で管理してください。初期であれば幹部を切り落とし、症状が進んでいるようであれば薬剤散布で対応しましょう。

アスパラガスにつきやすい害虫にはハダニやカイガラムシが挙げられます。いずれも吸汁加害し植物を弱らせたり最悪の場合枯らせたりする厄介な害虫であり、見つけ次第すぐに捕殺しましょう。ハダニは水に弱く、日ごろから葉水すると予防になります。カイガラムシは硬くて取り除きにくいですが、歯ブラシなどで擦ると比較的簡単にポロっと外れます。