サツキの剪定の時期はいつ?
剪定の時期は5月~7月初めころまで
サツキの剪定の時期は、5月~7月初めころまでが適しています。サツキは、翌年の花芽を夏のあいだにつけるので、たくさん花芽をつけるために剪定が重要な作業になります。また、サツキの剪定には伸びすぎた枝や絡まった枝などを切り、樹形を整え風通しをよくする意味もあります。
サツキの栽培カレンダー
具体的なタイミングはいつ?
サツキの開花時期は4月~6月の初めころといわれ、剪定の時期は5月~7月初めころまでですが、地域や環境によって多少の前後があります。具体的な剪定のタイミングがいつなのか迷うときは、花が自然に落ちたあと剪定すると覚えておきましょう。
サツキの剪定のコツ1
- 花を楽しんだあとできるだけ早めに剪定作業をし、花芽が多くつくようにしましょう。
サツキの剪定が必要な枝とは?
実際の作業をする前に、剪定が必要な枝を知っておきましょう。剪定が必要な枝は、以下の3種類です。
1「根元近くに生える細い枝」
サツキの根元部分や、根元近くから伸びる細い枝を剪定します。根元部分の細い枝は「ひこばえ(ヤゴ)」、根元近くの枝を「胴吹き枝(幹吹き)」と言い、ひこばえや胴吹き枝をそのままにしておくと栄養をたくさん吸って、樹木全体に栄養が行き渡らなくなり樹形も乱れるので早めに切ります。
2「徒長した枝」
徒長した枝は、枝や幹からまっすぐ上に伸び、枝ぶりが細く長いのが特徴です。徒長は水や肥料の過多、日当たりの悪さがなどの原因でおこり、病害虫への耐性が弱く、害虫の住処になることもあります。徒長して真上に伸びすぎている枝は切りましょう。
3「樹形を乱している枝」
樹形を乱す枝には、以下のようなものがあります。
- 逆さ枝…内側に向かって伸びる枝。
- 平行枝…生えている場所が近く、平行して伸びている枝。
- からみ枝…不自然に曲がり、絡まるように伸びている枝。
- 車枝…枝先などで、複数の枝が車輪のように広がって伸びている枝。
サツキの剪定のコツ2
- サツキは芽吹きがよい樹なので、開花の前後に伸びる今年の新芽から伸びた枝(新梢)を3cmほど刈り込みをすることで、樹形を整えつつ新芽や花芽を増やすことができます。
大丈夫!剪定作業をスムーズに進めるため、つぎの項では剪定の準備から樹形を整える作業まで、剪定の方法を順を追ってくわしく紹介していきます!
サツキの剪定の方法1「剪定の準備」
剪定に必要な物
- 軍手
- 剪定ばさみ
- 刈り込みばさみ
- 脚立(手の届かない高い場所などの枝を切るため)
- ブルーシート(落ちた枝などを拾うため、地面に敷く)
サツキの剪定のコツ3
- 滑り止め用のイボがついた軍手を使うと、剪定ばさみのグリップがしっかりつかめますよ!
サツキの剪定の方法2「込み合った場所をほぐす」
剪定ばさみを入れやすくする
枝や葉の込み合いが強く、塊りになっているような場所は剪定の前に手でほぐし、はさみを入れやすくしておきます。枯れ葉や枯れ枝も取り除き、枯れかかっている枝を見つけたら、枯れている部分を切り取ります。
サツキの剪定のコツ4
- 枯れかかっている枝や枯れている枝は、手で簡単に折れるときがあります。手で折れる枝は、はさみを使わず折っても問題ありません。
サツキの剪定の方法3「切り方のコツ」
サツキの剪定のコツ5
- サツキの剪定は、不要な枝の付け根部分からきれいに切り取りるのがコツとなります。不要な枝を途中から切ってしまうと、残った枝から伸びた新芽に栄養が取られてしまうので、おもいきって付け根から切るようにしましょう!
注意点!
剪定によって切る枝は、細い枝の付け根です。太い枝も日のあたりが悪くなっている場合や、病害虫で傷んでいるときは切りますが、太い枝は根元から切ってしまうと、樹木全体の害となり、最悪すべて枯れてしまうことがあります。
太い枝はできるだけ傷んでいる場所を切り、根元部分は避けましょう!
サツキの剪定の方法4「樹形を整える」
刈り込みばさみを使って整える
剪定の最後に、刈り込みばさみ(必要なときは剪定ばさみも)を使って樹形を整えます。全体から飛びだしている枝や、込み合いが強く残っている場所を切りましょう。
サツキの仕立て方
サツキの仕立て方には、地植えの場合、丸みを帯びた「玉仕立て」や、生け垣などで見る長方形の「生け垣仕立て」があり、鉢植えや盆栽では、交互に枝が張り出した「曲幹散らし玉仕立て」などがあります。どの樹形も均一に刈り込んで成形され、見た目の美しさや、日当たりや風通しがよくなる仕立て方です。
つぎのページでは、剪定後の管理や手入れを紹介していきます!
サツキの剪定後の管理1「水やり」
水やりの仕方
- 地植え…春の成長期に水やりする以外、夏や秋など、とくに水やりの必要はありません。
- 鉢植え…春の成長期と、夏は暑い日中を避けて水やりします。
水やりのコツ
- サツキは通気がよい地表近くに根を張り、乾燥に弱い性質を持っているため、成長期は地植え鉢植えともに水やりし、鉢植えは夏季に水ぎれをおこさないよう注意します。
サツキの剪定後の管理2「肥料」
肥料の時期は、6月~7月と9月~10月
時期は花のあとや剪定後、6月~7月と9月~10月ごろ、1ヶ月に1回の頻度で、油かす(固形)や緩効性の化成肥料を与えます。
冬の寒肥も忘れずに!
冬季、2月に寒肥を施します。冬の寒肥は土壌改良や、春に樹木全体の成長を促進し、新芽や花芽を増やす効果があります。
休眠期間中の冬の寒肥は、樹木に対する負担を少なくし、春の成長期に栄養が吸収されやすい状態へ変化する施肥方法です
サツキの剪定後の管理3「病害虫予防」
定期的な手入れで予防
剪定後も枝が伸び、葉が茂って込み合う場所は定期的に刈り取って手入れし、日当たりと風通しをよくして病気や害虫がつかないようにしましょう。
虫がついたら
サツキには葉裏について汁を吸うグンバイムシや、葉を食べるケムシなどがつき、見つけしだい害虫に有効な薬剤を散布して駆除します。
サツキの手入れ1「植え替え」
植え替えの時期は、3月と6月、9月~10月
植え替えに適した時期は、3月・6月・9月~10月です。おもに、鉢植えで育てているサツキを2年から3年にいちど植え替えし、株をリフレッシュさせて新しい根を伸ばし、新芽や花芽のつきをよくします。
植え替えの仕方
植木鉢から抜くときは株の根元を持って引き抜き、根についた土を1/3ほどほぐして落とします。一回り大きめの浅い植木鉢に鉢底ネットと鉢底石を入れ、水はけのよい培用土を2/3ほど入れたら株をのせ、残りの培用土を入れて手で土を押さえます。
植え替えのコツ
- 地中の浅い場所に根を張るサツキ。植え替えのさいは株を浅植えにして根詰まりを防ぎましょう。
サツキの手入れ2「挿し木」
挿し木の時期は、6月~7月
挿し木のタイミングは6月~7月で、剪定のさいに切り落とした新梢を使って増やすことができます。具体的な挿し木の仕方を見ていきましょう。
挿し木の仕方
しっかりとした枝ぶりの新梢を選び、10cm~15cmの長さに切ります。挿し木用の土(市販品)をプラポットやプランターに入れ、挿す側(切り口から約3cm)についている葉を落として土に挿します。
挿し木のコツ
- 挿し木をしたあとは用土が乾かないように水やりし、強い日差しや風の吹かない場所で管理しましょう。
まとめ
サツキの剪定方法を紹介してきましたが、サツキにとって剪定は、翌年充実した花を咲かせるための重要な作業となります。剪定のタイミング、花が自然に落ちたらを逃さず、花芽をたくさんつけるようにしましょう。
E-Value アルミパイプ柄 刈込鋏 短柄 全長530mm 生木5mmまで EGL-10
参考価格: 1,071円
サツキの枝は細くて切りやすそうに見えるけど、枝や葉の込み合いが強い場所は剪定しにくいときがあるわ…