バーバスカムとはどんな花?
バーバスカムはイングリッシュガーデンなど、ヨーロッパのガーデニングに取り入れられることが多い多年草で、フォエニセウム、シェクシーといった基本品種から交配種まで種類が豊富です。可憐な姿と育てやすさから、近年、日本でも人気が高まっています。
バーバスカムの基本情報
学名 | バーバスカム(Verbascum) |
形態 | 常緑多年草(または二年草) |
原産地 | 地中海~中央アジア |
草丈 | 50~150cm |
開花時期 | 5月中旬~7月中旬(秋に咲くこともあり) |
花色 | ピンク、黄、白、紫など |
耐寒性 | 冬の寒さに強い |
耐暑性 | 夏の高温多湿に弱い |
バーバスカムの葉と花
バーバスカムは地面を覆うように葉っぱを広げて生長します。ロゼッタと呼ばれる葉だけの姿で冬を越したあと、つぼみをたくさん蓄えた花穂を立ち上げ、初夏に直径2~3cmの小花をつけます。個々の花の命は短いですが、次々に花を咲かせながら伸び上がっていきます。
ボタニ子
ピンク、白、黄、紫など、花色が豊富です!
多様な種類と呼び名
バーバスカムの仲間は原生種から交配種まで、世界中に300近い種類があります。学名:Verbascumの語源はラテン語のbarba(ヒゲの意味)に由来していると言われていますが、日本では古くからモウズイカ(毛蕋花)という名前で親しまれてきました。
ボタニ子
葉っぱや茎に毛のある品種とない品種があります。
ガーデニングで人気のバーバスカムの種類
バーバスカムの数ある人気品種の中から、アルビフローラム、サザンチャーム、ビオレッタ、ウェディングキャンドルズ、ポーラサマーをピックアップして特徴をご紹介します。お気に入りのバーバスカムに出会えたら、ぜひガーデニングに取り入れてみてください。
(1)アルビフローラム(学名:Verbascum Blattaria Albiflorum)
アルビフローラムとは「白い花」の意味。名前のとおりシンプルで清楚な白い花が特徴です。苗を植えつけるほか、種を採って育てたり、こぼれ種で自然に増やしたりする園芸家も多く、丈夫で扱いやすい品種といえるでしょう。可憐な中にも力強さを秘めているのですね。
(2)サザンチャーム(学名:Verbascum Southern Charm)
花芯は深みのある紫色。花びらはベージュピンク、サーモンピンク、クリームイエロー、アプリコットなど、上品な色のバリエーションが楽しめます。フォエニセウム系の改良種で、草丈が60cm前後と扱いやすく、開花期が長いのもサザンチャームの特徴です。
(3)ビオレッタ(学名:Verbascum phoeniceum violetta)
ビオレッタという名前のとおり、濃く鮮やかなヴァイオレットの花色が特徴です。こちらもフォエニセウム系の改良種で、草丈は60cm前後。他の品種に比べ花の密生度が低いので、花壇の後方に植えるのがおすすめです。群生する姿も美しい品種です。
(4)ウェディングキャンドルズ(学名:Verbascum shaixii wedding Candles)
結婚式を演出するウェディングキャンドルに似て、ボリュームある花穂をもつシェクシー系品種です。密生する白い花びらと赤紫色の花芯のコントラストの美しさが特徴です。草丈は1m前後とやや大型なので、ゴージャスな雰囲気が楽しめます。
(5) ポーラサマー(学名:Verbascum bombyciferum Polar Summer)
爽やかなレモンイエローの花色が夏の空に映えます。ポーラサマーはバーバスカムの中でも大型で草丈が1.5m以上になるので、イングリッシュガーデンなどで見られることの多い品種です。切り花にしてお部屋をおしゃれに飾るのもおすすめです。
野生化するバーバスカムも!
ビロードモウズイカ
ボタニ子
力強く生きていますね!
明治時代に輸入されたバーバスカムタプスス(Verbascum thapsus)という種類で、モウズイカという和名のほうが一般的です。園芸種としての人気は薄れている一方、野生化が見られます。葉っぱや茎の白いビロード状の毛が特徴で、2mを超えるものもあります。
バーバスカムの管理のポイント
庭にバーバスカムを迎え入れたら、元気に美しく育ってほしいものですね。そのためのポイントをご紹介します。バーバスカムは越冬は容易ですが、夏に弱いデリケートな部分があるので、少し気を遣ってあげると毎年元気な花に出会えます。
蒸し暑さに注意!
バーバスカムは丈夫な多年草で冬の寒さには強いのですが、蒸し暑さには弱く、夏を越せずに枯れてしまうことがあります。最近の日本の夏は厳しい環境です。涼しい場所を選び、植える間隔を空けて風通しをよくするなど、工夫が必要です。
ボタニ子
多年草だけど、夏枯れしちゃうことがあるから、二年草とも言われるんです。
切り戻しが大切
バーバスカムの手入れで大切なのが、切り戻しです。花の終わった茎を切ると、そこから新しい花穂が出て長く楽しめます。不要な部分を切り戻しすると負担が減るので、養分を効率よく新しい花や葉っぱにまわしたり、次の年のために蓄えたりできます。
ボタニ子
切り戻しには、風通しをよくする効果もあります。
まとめ
すっと立ち上がった茎に無数の可憐な小花をつけるバーバスカム。鉢植えやプランターでも楽しめる魅力的な花です。初めてバーバスカムを知った方も、園芸店や花壇で探してみてはいかがでしょうか?今回ご紹介した以外の品種にも出会えるかもしれません。
出典:写真AC