春のおすすめ山菜【➅~⑩】
春の山菜⑥山うど
名前 | 山うど | 科目 | ウコギ科タラノキ属 |
原産地 | 日本 | 収穫時期 | 3月~6月(地域による) |
食用箇所 | 新芽、茎、若芽 | 草丈 | 150~200cm |
採取場所 | 湿った斜面など | 注意事項 | - |
山うどは、成長すると2mにもなる大きな山菜です。たらの芽と同じウコギ科タラノキ属の植物ですが、たらの芽は木の若芽、山うどは草です。山うどは冷涼で多湿な環境を好みます。
山うどの美味しい食べ方
山うどの茎はシャリシャリとした食感で、ほろ苦さがあり、独特のよい香りがします。茎の部分は酢味噌あえにしたり、皮の部分はきんぴらにしたりして食べられることが多いです。天ぷらや、サラダなどにしても美味しいといわれます。
春の山菜⑦よもぎ
名前 | よもぎ | 科目 | キク科ヨモギ属 |
原産地 | 日本 | 収穫時期 | 3~5月 |
食用箇所 | 葉茎 | 草丈 | 50~100cm |
採取場所 | いたるところで自生 | 注意事項 | 有毒のトリカブトに似ている |
よもぎは、キク科の多年草です。繁殖力が強く、地下茎を横に広げどんどん増えていくため、全国各地の野山のいたるところに自生しています。見た目が有毒なトリカブトに似ているため、採取の際は注意が必要です。また、よもぎにはいろいろな名前があるのもユニークな特徴といえます。モチグサ、モグサ、サセモグサなど呼び名が豊富です。
よもぎとトリカブトの見分け方
よもぎは茎と葉の裏側が白く、産毛がたくさんあります。葉を千切ってにおいをかぐと、よもぎ特有のよい香りがします。一方、トリカブトは上記の写真のように、葉の形はよもぎに似ていますが、葉に光沢がありつやつやとした見た目です。また、葉は無臭です。まずは葉の様子を見て、よもぎという確信がもてないときは安全のために諦めるのもよいでしょう。
よもぎの美味しい食べ方
よもぎはアクが強いため、調理前にアク抜きが必要です。春に摘んだ若葉を草餅や団子にして食べられることが多いですが、おすすめの食べ方は、天ぷらやパンです。パンは、生地によもぎを練り込んで焼いてみましょう。よもぎのよい香りが広がり、とても豊かな味わいですよ。
春の山菜⑧茗荷竹(みょうがたけ)
名前 | 茗荷竹(みょうがたけ) | 科目 | ショウガ科ショウガ属 |
原産地 | 東アジア | 収穫時期 | 3月から7月ごろ |
食用箇所 | ミョウガの若い茎 | 草丈 | 25cmほど |
採取場所 | 日当たりの悪い場所 | 注意事項 | 太いものはスジが硬い |
茗荷竹は、みょうがの若い茎です。鉛筆のように細長く、みょうがと同じ風味や香りがします。清涼感と、シャキシャキした特有の食感が特徴です。太く育った茗荷竹は、スジが非常に硬く、噛み切れないため、細めのものを選んで採取しましょう。
茗荷竹の美味しい食べ方
茗荷竹は、薬味や和え物、サラダ、かき揚げなどにして食べられる山菜です。味噌汁にも入れられますが、煮すぎるとせっかくの香りが飛んでしまうため、火加減には注意しましょう。
春の山菜⑨かんぞう
名前 | 萱草(かんぞう) | 科目 | ススキノキ科ワスレグサ属 |
原産地 | 日本 | 収穫時期 | 3月~5月 |
食用箇所 | 若芽、葉茎 | 草丈 | 50~70cm |
採取場所 | 道端、田んぼのあぜ道など | 注意事項 | 有毒のスイセンに似ている |
かんぞうは自生している場所が多いため、採取しやすく人気の山菜です。かんぞうを採取する際は、多年草のため根は抜かずに、根元から折るようにして採取します。葉茎は厚みがあるもの選ぶと歯ごたえもよく美味しいです。一見、有毒のスイセンに似ていますが、かんぞうは葉がねじれていたり、生え際の葉の断面がV字になっていたりするため、見分け方は難しくありません。
かんぞうの美味しい食べ方
カンゾウは、アクがなく歯ごたえもよいのが特徴です。甘みとヌメリがあり、比較的食べやすい山菜といえるでしょう。シンプルに味わえるのはお浸しです。そのほかにも酢味噌で和えたり、マヨネーズやごまと和えたりするのもおすすめです。
春の山菜⑩山ふき
名前 | 山ふき | 科目 | キク科フキ属 |
原産地 | 日本、樺太 | 収穫時期 | 3~5月 |
食用箇所 | 茎(葉柄) | 草丈 | 30~300cm |
採取場所 | 沢や斜面、水が近い場所 | 注意事項 | アク抜き必須 |
山ふきは、水が豊富な土地を好みます。採取する際には、茎がピンと張っているものを選びます。美味しい山ふきの見分け方です。また、山ふきの地下茎から葉よりも先に花茎が伸びます。それが、同じ春の山菜で有名な「ふきのとう」です。
山ふきの美味しい食べ方
山ふきには肝臓に対して有害なペタシテニンという成分が含まれるため、食べる前には必ずアクを抜きましょう。佃煮で有名なきゃらぶきも、山ふきから作られます。山ふき自体苦味もないため、油揚げと一緒に煮たり、炒めものにしたり、和え物にしたりして食べられることが多いです。
山菜で春の訪れを味わおう
春を知らせる山菜は豊富です。春はポカポカ陽気で、山菜摘みに出かけるにはよい陽気です。しかし、山菜と似た植物もあるため、採取する際は注意してください。山菜摘みのマナーや注意事項を守り、この季節にだけ食べられる山菜を楽しみましょう。
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出典:写真AC