育てて楽しい食べられる実がなるシンボルツリー
家の顔となるシンボルツリーは、どのような木を植えたらよいか悩む方も多いでしょう。もし果物や料理が好きな方であれば、食べられる実をつける庭木を選んで植えてみるのがおすすめです。花が咲き実がなるようすが間近で見られ、子どもの食育にもぴったりです。シンボルツリーには、初心者でも育てやすい種類が多くありますよ。
庭がなくてもシンボルツリー
シンボルツリーには植木鉢で育てられる種類もあり、庭がなくても安心して育てられます。鉢植えで玄関先に置いたり、土間玄関やテラスなどで育てたりするのもおすすめです。
春~夏に食べられる実がなるシンボルツリー
春~夏に実をつけるシンボルツリーは、ベリー系や柑橘系が多いのが特徴です。春先の花と収穫を近い時期で楽しめますよ。収穫した実は、暑い夏を乗り切るためにジュースにしたり、凍らせてシャーベットにしたりして楽しめます。どういう食べ方にしようかと悩むのも、食べられる実を育てる楽しみのひとつです。
①ジューンベリー
ジューンベリーは、病害虫の被害にもあいにくく、初心者でも育てやすい庭木です。6月にかわいらしい赤い実をつけることから「June berry」と名づけられました。春に白い花を咲かせ紅葉も楽しめ、近年シンボルツリーとして人気が高まっています。自家結実性で1本あれば実が収穫できますよ。
おすすめの食べ方
ジューンベリーの果実は甘酸っぱい味わいが特徴です。生食はもちろんのこと、果実酒やジャム、コンポートにしてもおいしく味わえます。ジューンベリーはたくさん実をつけやすく、収穫量も豊富です。
②ウメ
早春に花を咲かせるウメは、春告げの花としても知られています。ウメの実は花が咲き終わった6~7月ごろに収穫できます。自家受粉ができないため収穫目的ならば2本以上必要ですが、庭にスペースがある場合はぜひ挑戦してみましょう。
おすすめの食べ方
ウメの実は生食には向かないため、加工が必要です。定番のウメ酒や、氷砂糖で漬けたウメシロップもさわやかな風味を感じらます。また、シソの葉と一緒に梅干しにしたり、赤ワインで煮込みコンポートにしたりなど汎用性が高いのもウメの実を収穫する楽しみといえます。
③ブルーベリー
ブルーベリーは病害虫に強いため、初心者でも育てやすいシンボルツリーです。また、樹高も高くなりにくく、植木鉢でも栽培できます。春に白やピンクの花をつけ、秋には紅葉も楽しめて、観賞用としても重宝します。ブルーベリーの収穫期は6~9月の夏です。1株でも収穫できる種類もありますが、2つ以上の株があるとより実がつきやすくなりますよ。
おすすめの食べ方
ブルーベリーは生食でもおいしく食べられます。さわやかな甘酸っぱさが楽しめます。果実酒にしたりジャムにしたりと加工してもおいしく味わえるのも魅力です。牛乳と一緒にミキサーで攪拌したフレッシュジュースもおすすめです。
④アンズ
アンズは美しい花も実も楽しめる植物です。植木鉢でも育てられるため、栽培環境にあわせて選びましょう。果実は6~7月ごろに収穫できます。木は1本でも実がつきますが、受粉木として2本あると実つきが安定します。
おすすめの食べ方
アンズは甘酸っぱい味わいで、そのままでもおいしく食べられます。しかし、傷みが速く長期保存には向きません。アンズの実を長く楽しみたいなら、果実酒やジャムなどに加工しましょう。白ワインで煮てコンポートにするのもおすすめです。
⑤ビワ
ビワは、江戸時代から食用できる果樹として人気がある植物です。常緑樹で冬でも緑が楽しめます。庭木として植えると大木に育ちやすいですが、植木鉢を使うとコンパクトに育てられ、狭い庭や玄関先でも栽培しやすいですよ。果実は5~6月ごろに収穫できます。
おすすめの食べ方
ビワはそのままでもおいしく食べられますが、傷みやすいのが玉にキズです。長期保存が難しいので、たくさん収穫できたらぜひコンポートやジャムにして楽しんでください。ビワのコンポートは甘さが口の上でとろけるようで、生食とはまた違ったおいしさがありますよ。
⑥サクランボ
サクランボは、品種の違う2本を植えなければ実がつかないものがほとんどでした。そのため、広い庭がないと植えにくい植物といえます。しかし、近年は1本で結実する品種や台木に2種類のサクランボを接ぎ木した苗も登場し、シンボルツリーとして使いやすくなりました。甘酸っぱい果実は5~7月の初夏に収穫できます。
おすすめの食べ方
サクランボは生食はもちろんのこと、コンポートやジャムにしてもおいしく食べられます。また、サクランボで作った果実酒やシロップは、きれいなルビー色に仕上がります。炭酸水で割ったり、パンケーキにかけたりして彩りを楽しみましょう。
⑦プルーン
プルーンは、春に白い花を咲かせる落葉高木です。庭木としても育てられますが、雨にやや弱いため、植木鉢での栽培がよいでしょう。剪定をすればコンパクトに仕立てられ、玄関先やインナーバルコニーでも育てられます。果実は8月後半の晩夏に収穫できます。
おすすめの食べ方
プルーンはそのまま食べると甘酸っぱい味わいを楽しめます。少し硬めのモモのような食感で、ドライプルーンとはひと味違ったおいしさですよ。たくさん収穫できたらジャムやコンポートにするのもよいでしょう。
出典:写真AC