シンボルツリーに常緑樹がおすすめの理由とは?
シンボルツリーとは、名前が示すように庭の象徴となる重要な樹木です。その家の顔でもあるといえるでしょう。それだけに、どんな木を植えるかという選択は非常に重要です。家人の好みだけではなく、庭の雰囲気や樹木の姿や成長度、植栽した後の管理など、あらゆる観点から吟味して決める必要があります。そんななかで人気があるのが常緑の庭木です。なぜ、常緑樹がシンボルツリーにおすすめなのでしょうか。
おすすめの理由①管理が楽な種類が多い
常緑樹がシンボルツリーにおすすめな理由として、もっとも多くあげられるのが管理が楽な種類が多いことです。常緑樹は落葉樹と違い、一度に多くの葉を落とすということがありません。そのぶん、掃除が楽にすむというわけです。成長が遅く剪定をあまりしなくてもよい種類が多い点も、管理が楽といわれる理由でしょう。
隣近所に葉が落ちて迷惑をかけてしまうという心配も減るよね。この点も、常緑樹が庭木におすすめな理由なんだよ。
おすすめの理由②目隠しになる
常緑樹は目隠し用の庭木としても、うってつけの樹木です。一年中緑色の葉を茂らせるため、周囲からの視線を遮ってくれます。特に高木種なら、成長すれば家の二階まで覆い隠してくれるでしょう。葉が茂り過ぎると日当たりが悪くなる心配がありますが、透かし剪定などで適度に隙間を作れば、心地よい木漏れ日がさす景色が作れますよ。
おすすめの理由③おしゃれな庭木が多い
庭の顔となるシンボルツリーには、おしゃれな木を選びたいですよね。おしゃれなシンボルツリーは、庭の魅力を何倍にも引き上げてくれます。常緑樹には葉色や樹形がかっこよかったり、観賞価値の高い花や実をつけてくれたりと、庭をおしゃれに演出してくれる魅力的な樹木がたくさんそろっています。
おすすめの理由④丈夫で育てやすい種類が多い
「寒さに強い」「害虫に強い」など丈夫で育てやすい樹木が多いのも、常緑樹が庭木やシンボルツリーにおすすめな理由です。たとえば常緑性針葉樹の総称であるコニファーは、寒さに強い品種が多く、樹形や葉色もバリエーションが豊富でおしゃれなものが多いため、寒さに強い樹木でないと育ちにくい寒冷地で、高い人気を誇っています。
シンボルツリーの定番と呼ばれている常緑樹のシマトネリコは、害虫に強い樹木としても有名だよ。
ただし害虫に強いといっても、まったく害虫がつかないというわけではありません。油断は禁物ですよ。
シンボルツリーにおすすめの常緑樹10選
ここからはシンボルツリーにおすすめの常緑樹を紹介します。ひとくちに常緑樹といっても種類は豊富にあり、特徴や個性は木によってさまざまです。定番とされている有名な木もあれば、意外と知られていない木もあるでしょう。木の特徴や個性を知り、自分の庭の環境やスペースを考慮して、ピッタリあう木を選んでくださいね。
おすすめの常緑樹①シマトネリコ
シンボルツリーの定番とされている庭木
シマトネリコは「シンボルツリーの定番」と呼ばれるほど高い人気を誇る常緑性高木です。人気の理由としては、繊細な枝ぶりに光沢のある小さな葉が密生する様子が涼しげでおしゃれなこと、丈夫で育てやすいこと、害虫に強いことなどが、おもな人気の理由といわれています。苗木には一本立ちと株立ちの2種類がありますが、庭木としては雑木風に仕上がる株立ちが人気です。
大きく成長する高木種なので、目隠しや日陰作りにうってつけの樹木です。
目隠しが目的なら、玄関前やリビング前がおすすめだよ。大きく成長する木だから、植える場所は広く取ろうね。
成長速度と寒さに注意
成長が早くすぐに大きくなってしまうため、植える際は、ある程度広い場所がおすすめです。剪定せずに放っておくと、数年で二階くらいの高さに到達してしまうので、早いうちから定期的な剪定を心がけましょう。また、寒さに少し弱いため、関東以北の地域では葉を落としてしまうことがあるので注意が必要です。
シマトネリコの基本データ
学名 | Fraxinus griffithii |
科名 | モクセイ科 |
属名 | トネリコ属 |
原産地 | 日本(沖縄県)、台湾、中国、インド、フィリピン |
草丈・樹高 | 10m~15m |
開花時期 | 5月下旬~7月上旬 |
花色 | 白 |
ボタニ子
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掃除や剪定の手間が省けるというだけでも、かなり管理が楽になります。