ベランダなどに現る「赤くて小さな虫」の正体とは？生態と駆除方法を解説！

カベアナタカラダニは人やペットを噛むような口の構造をしていないため、噛むことはないようです。ただ花粉がペットの体につくと、カベアナタカラダニが花粉を食べに来ることも考えられますので、花粉シーズンは、まめにブラッシングやシャンプーをしてあげてください。

カベアナタカラダニの死骸やフンが、アレルゲンになるという研究報告は現在ありませんが、無いとも言い切れません。アレルギー体質の方は、カベアナタカラダニが発生したら、マスクをするなどのアレルゲン対策をしてください。

潰したタカラダニを人間の皮膚に接触させた実験では、かゆみを伴う発疹も現れたという報告がありました。カベアナタカラダニは危険を感じると、ウルナラから化学物質を含む赤い液体を出します。その化学物質がアレルゲンになったとも考えられますので、無暗に触ったり潰したりしないようにしてください。

カベアナタカラダニは発生シーズンでも、雨が降ると居なくなる生態から水が苦手なようです。屋外でカベアナタカラダニが大量発生していたら、ホースなどを使って、集団ごと水で流してください。ヨーロッパでもカベアナタカラダニの駆除は水が中心です。

カベアナタカラダニが大量に発生したら、生息している場所に、殺ダニ剤を散布すると効果的に駆除ができます。しかし乳幼児やお年寄りのいるご家庭ではおすすめできません。ヨーロッパでも環境の面からカベアナタカラダニにはあまり殺虫剤を使いません。安全性を考えたら、凍らせて退治する殺虫スプレーはおすすめです。

家の中まで侵入したカベアナタカラダニは、掃除機で吸い込むのが一番の駆除方法です。

カベアナタカラダの予防・駆除対策で重要なことは、カベアナタカラダが発生する環境を作らないようにすることだとわかりました。そのためには建物のメンテナンスや室内、屋外を日頃からこまめに清掃し、清潔に保つことが大切です。