ミツバツツジの育て方!庭木としての管理方法や枯らさないコツをご紹介!

ミツバツツジの育て方!庭木としての管理方法や枯らさないコツをご紹介!

早春の里山にピンクの花を満開に咲かせ目を惹くミツバツツジ。風情ある樹形や秋の紅葉も味わい深く、季節を通して楽しみの多い雑木です。庭木としても和・洋を問わずどんな庭にも不思議と馴染むミツバツツジ。上手な育て方をさっそくご紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.ミツバツツジの基本情報
  2. 2.ミツバツツジの特徴
  3. 3.ミツバツツジの栽培方法
  4. 4.まとめ

ミツバツツジの基本情報

出典:BOTANICA

学名 rhododendoron dilatatum
和名 ミツバツツジ
分類 ツツジ科ツツジ属 落葉低木
樹高 2~3m程度
成長 早い
花色 ピンク(紅紫色)
開花時期 3月~5月(種類による)
耐寒暑性 強い
育て方 やさしい

ミツバツツジの性質

ミツバツツジは関東から中部の日当たりのいい里山に自生する落葉低木です。1ヵ所から3枚の葉を広げるその姿からミツバツツジと名付けられました。耐寒性・耐暑性ともに強く、半日陰でも育ちます。樹高3m前後とあまり大きくならないこともあり、庭木としての栽培にも向いています。他のツツジ類より一足早い春に咲かせる紫がかったピンク色の可憐な花は圧巻です。

ミツバツツジの特徴

ミツバツツジには園芸品種がほとんどない

出典:BOTANICA

ミツバツツジの仲間は30種類ほど。ところが、ミツバツツジはさし木やつぎ木で増やすことが難しいため、他のツツジ類に比べ園芸品種はほとんどありません。そのためか、山里に佇むその野趣に富んだ風情は、自然に溶け込んでいて目を奪われます。増やして栽培する場合は種をまきます。種まきは10月~11月頃。ただし、発芽してから開花するまでには3~4年程度かかります。

花の開花直後、もしくは花と同時に葉が出るミツバツツジ

出典:BOTANICA

ミツバツツジの葉は、花が開花した直後もしくは開花と同時に出てきます。そのため、ミツバツツジの紫がかったピンク色の花が株一面咲くと、春の一時のきらめきに思わず見とれてしまうのです。

自然樹形のままで風情ある株立ちに

出典:BOTANICA

ミツバツツジは自然樹形がとても美しい庭木。そのままでも、風情ある株立ちとなるため、昨今の雑木ブームもあり庭木として人気があります。低木のため、樹高は高くなっても3m前後。剪定の手間がかかりません。

ミツバツツジの紅葉は美しい

ツツジは紅葉も美しいものです。特に、ドウダンツツジの秋の真赤な紅葉は有名ですよね。でも、ミツバツツジも負けてはいません。オレンジ色や、より深い紅色の美しい紅葉は目を見張るものがあります。

ミツバツツジの栽培方法

日当たり・水やり

出典:BOTANICA

ミツバツツジは日光が大好き

ミツバツツジは冬の寒さが-25℃になっても耐えることができる耐寒性がとても強い庭木。また、里山の比較的日当たりのいい場所に自生するため日光が大好きで耐暑性もあります。半日陰でも栽培できますが、日当たりのいい場所に比べると花数は少なくなります。

ミツバツツジは夏場の乾燥に注意

ミツバツツジが枯れる原因のひとつに、乾燥が苦手ということがあります。というのも、ミツバツツジの根はとても細く地表近くに根を張るため、夏の暑い時期などは乾燥しやすいのです。根を傷めないよう夏場は朝か気温が下がった夕方に水やりをするなどして乾燥に注意しましょう。

植え方

出典:写真AC

植え付けの際、石灰で中和すると枯れる?

ミツバツツジは酸性の土を好みます。そのため、植え方として大切なことは、植え付ける土を石灰で中和してはいけないということです。枯れる原因になりかねませんので、ついつい石灰で中和してしまったといったことのないよう注意しましょう。

深い植え方にはしない

ミツバツツジの根は地表近くに広がり、空気中の窒素を取り入れて呼吸をし成長しています。植え方が深すぎると空気を吸うことができなくなり枯れることも。植え方としては、根が出ている部分と地表が同じになるように植えることがポイントです。その分、乾燥もしやすくなりますので、水やりには気を配りましょう。

肥料

出典:BOTANICA

満開の花を見るためには肥料が必要

ミツバツツジは肥料を与えると花がたくさん咲きます。開花が終わった5月中旬~6月頃には、開花で消耗している体力の回復のためにお礼肥を。また、株が充実する成長期の9月にも肥料を与えます。肥料は、緩効性化成肥料か油かすを少量与えましょう。開花時期には与えません。

剪定

剪定する場合は花が終わってすぐに

ミツバツツジは自然に整う樹形を楽しむ庭木です。低木のため必ずしも剪定をする必要はありません。ただし、翌年の花付きを良くしたい場合は、花後の枝を軽く剪定すると脇芽が育ち花芽を多くすることができます。剪定時期は開花が終わってすぐ。というのも、ミツバツツジの花芽は花後すぐに作られるため、時間が経って剪定すると大事な花芽まで剪定してしまうことに。こうなると翌年の花数は望めません。

まとめ

出典:BOTANICA

野趣に富んだ佇まいと春の可憐な花が人気のミツバツツジ。お気に入りの庭木としていつまでもその姿を眺めていたい。そんな方のために、育て方の基本や枯らさないためのコツを最後にまとめました。

  • 日光は大好きだが乾燥は嫌う。夏の暑い時期などの乾燥には注意して水やりする。
  • ツツジ類は酸性土を好む。植え付けの際は土を石灰で中和しない。
  • 深く植えない。根が出ている部分と地表が同じになるように植えること。
  • 花付き良くするためには肥料が必要。開花後の5月中旬~6月頃と成長期の9月頃の年2回。
  • 剪定をすると翌年の花芽がたくさん付く。剪定は開花後すぐに。時間が経って剪定すると花芽を切り落としてしまう可能性も。

古場千恵
ライター

古場千恵

和モダンな庭に憧れ! 雑木の自然で楚々とした雰囲気とモダンな雰囲気が融合されている庭にドキドキします。 いっぽうで、家庭菜園にも自信ありです!

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