オトコヨウゾメとは?
オトコヨウゾメは日本固有種の樹木で九州、四国、そして北陸地方を除く本州に分布しています。自然の中でも美しい樹形を保て、大きく広がらないのが特徴です。そのため、あまり手がかからずガーデニング初心者の方にもおすすめの植物です。盆栽にも使われるほど、観賞価値が高い品種としても人気があります。
学名 | Viburnum phlebotrichum |
和名 | オトコヨウゾメ |
原産地 | 日本 |
形態 | 落葉低木 |
樹高 | 1~3m |
オトコヨウゾメの特徴
特徴①葉
卵形や、ときに広卵形の葉が向かいあって生えます。葉の大きさは3〜8mmほどです。縁には粗くとがったのこぎり歯があるので触るときに注意が必要です。葉の表面は無毛ですが、裏面には長い絹糸が主脈に沿ってはえています。秋になると紅葉し、とてもきれいです。
特徴②花
4〜6月にかけて、短い枝先に一対の葉とともに散房花序をつけます。散房花序とは、サクラのように短い主軸に長い柄の花が、間を詰めて咲くことです。3~30個ほどの白い花が1か所に集まって付き、次第に紅色を帯びていきます。
特徴③実
花が咲き終わると5〜8mmほどの大きさの実がつき始めます。赤く光沢のある実が、秋にかけて熟していきます。苦味が強いため生で食べられませんが、ジャムや果実酒などに加工すると美味しいです。
オトコヨウゾメの名前の由来
オトコヨウゾメのヨウゾメは、食用の果実のことをいいます。果実が小さく、あまり食用にむかないため「男」の字が転じて、オトコヨウゾメと呼ばれるようになったのではないかという説はあります。しかし、驚くことになぜオトコと付くのかはっきりとした由来はよくわかっていません。
オトコヨウゾメの見分け方
オトコヨウゾメと名前が似ているキミノオトコヨウゾメと、見た目が似ているコバノガマズミという樹木があります。見分け方として、オトコヨウゾメは熟すと赤い実がつきますが、キミノオトコヨウゾメは黄色い実がなります。見た目がそっくりなコバノガマズミは葉に毛は生えておらず、オトコヨウゾメに比べると、のこぎり歯が粗く大きいです。
まとめ
ユニークな名前の樹木ですが、希少種のオトコヨウゾメは花だけでなく、葉や実まで楽しめます。細かな手入れは必要ないので、日々の成長を楽しく見守りながら育てられるでしょう。日本固有種だからこその美しさをぜひ感じてみてください。
出典:フォト蔵