アカシアとは?
アカシアと呼ばれるのは、マメ科・ネムノキ亜科・アカシア属に分類される樹木です。種類は1000種を超えるほどあり、ブッシュ状の低木から高木になるものまでさまざま。葉の形もバラエティ豊富です。オーストラリア・アフリカを中心として熱帯〜温帯地域に分布しています。
開花時期は?
特徴的なのは何と言っても、その黄金のような花です。開花時期は3月〜4月頃。桜より少し早い季節に、黄色い花がこぼれんばかりに咲き、あたりに芳香をただよわせます。花色は淡いクリーム色からオレンジがかった濃い黄色で、球形の小花が房状に集まって咲くもの、ブラシのような円筒形のものがあります。
人気のアカシア6種
ギンヨウアカシア(Acacia baileyana)
名前の通り銀色の、繊細な羽のような葉を持つアカシアです。切り花で出回っているのはほとんどがこの種類です。
フサアカシア(Acacia dealbata)
南ヨーロッパで主流なのがこちら。葉は濃い緑色で、やや小ぶりの花が枝いっぱいに咲きます。
ブルーブッシュ(Acacia covenyi)
平たく細長い葉を持つ低木です。ブルーブッシュの名の通り、花期以外も銀青の葉が美しいので、庭木におすすめ。
パールアカシア(Acacia podalyriifolia)
丸葉系の代表種で、ブルーブッシュ同様の銀葉です。ユーカリのような丸い葉が優しい印象で、特に新芽は真珠のように白く見えます。花は大きく、甘い香りも強めです。
テレサ(Acacia fimbriata“Teresa”)
近年、鉢植え用にコンパクトに改良された品種です。淡いクリーム色の丸い花が咲きます。
モニカ(Acacia dealbata“Monica”)
こちらもコンパクトな矮性種で、少し長めの黄色い花が咲きます。
アカシアの育て方
植え付け
暖かい気候を好み、関東以西で地植えができます。移植を嫌う性質があるので、植え付け場所は慎重に選びましょう。シンボルツリーとして人気がありますが、ギンヨウアカシアなどの高木種は5mを越えて大きくなり、また成長も早いので植える場所は広くとる必要があります。
剪定
あまり大きくしたくない場合は、上部を剪定して形をととのえるか、ブルーブッシュなどの低木種を選ぶといいでしょう。翌年の花芽が作られるのが早いので、剪定は開花後1〜2ヶ月を目安に早めに行います。
アカシアの歴史と由来
アカシアの歴史
アカシアは紀元前から人間と深く関わってきた歴史があります。古代エジプトでは神聖な木として大事にされ、船を作る材料としても使われました。アフリカ・中近東では、アカシアの樹皮由来の樹脂「アラビアゴム」が食品や染料、薬として重宝され、現在でもガムシロップなどの原料として活躍しています。
アカシアの名前の由来
また、アカシアの名前は、ギリシャ語の akis(突起、矢じりの意味)に由来します。トゲのある種類も多いので、そこから来たものでしょう。