ヒラドツツジ(平戸ツツジ)とは?開花時期や樹高など特徴をご紹介!

ヒラドツツジ(平戸ツツジ)とは?開花時期や樹高など特徴をご紹介!

公園や街中でもよく見かけるヒラドツツジ(平戸ツツジ)は常緑の葉を持ち、強健な性質です。手間をかけずとも大きさが10cmにもなる大きな花を咲かせます。ヒラドツツジの気になる開花時期や樹高、耐寒性などの特徴や代表的な種類、また花言葉や育て方などをご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ヒラド(平戸ツツジ)ツツジとは?
  2. 2.ヒラドツツジの開花時期
  3. 3.ヒラドツツジの樹高
  4. 4.ヒラドツツジの特徴
  5. 5.ヒラドツツジの種類
  6. 6.ヒラドツツジの花言葉
  7. 7.ヒラドツツジの育て方
  8. 8.まとめ

ヒラドツツジの育て方

出典:写真AC
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ヒラドツツジは生命力が強く、特別な手間がかかることもありません。ポイントを押さえて育てれば病気や害虫のリスクも減り、春には美しい花を見せてくれます。ヒラドツツジの育て方について、①植え付け、②管理方法、③病気・害虫の3つに分けてご紹介します。

ヒラドツツジの育て方①:植え付け

植え付けの時期と場所

出典:写真AC
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植え付けの適期は春か秋です。秋はその後の株の生育を考えると、あまり遅くならないほうがよいでしょう。日当たりがよく、水はけのよい場所が最適です。日当たりが悪いと花付きが悪くなってしまいます。

地植えの土

ヒラドツツジは酸性の土でないとよく育たず、枯れてしまうこともあります。しかし、日本の弱酸性の雨が当たる土壌は自然に弱酸性に保たれるため、地植えの場合はそれほど心配ありません。庭土に腐葉土かバーク堆肥を3割程度混ぜ込んで植え付けます。

鉢植えの土

出典:写真AC
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鉢植えの場合は注意が必要です。簡単なものでは鹿沼土のみ、または鹿沼土と腐葉土(バーク堆肥)を7対3程度の割合で混ぜるか、鹿沼土、ピートモス、赤玉土、バーミキュライトを、4:3:2:1の割合で混ぜるのもおすすめです。いずれにせよ、水はけのよい酸性の土を目指しましょう。

植え付け方法

大型のヒラドツツジは、地植えの場合は1m以上の間隔を開けましょう。根は細く土の中で浅く張るため、深植えにすると根腐れを起こしてしまいます。苗木の根鉢の2~3倍の植穴を掘り、やや高めに浅く植え付けると、空気を取り込みながら健康に育ちます。

植え替え

鉢植えの場合は2年に1度のペースで、春か秋に行いましょう。表面の土と根のまわりの土を1/3ほど落として、新しい用土を使います。10号鉢くらいになるまでは、一~二回り大きい鉢に植え替えます。

ヒラドツツジの育て方②:管理方法

水やり

出典:写真AC
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植え付け直後は水やりが必要ですが、しっかりと根付いた後は特に必要ありません。雨の降らない日が続くようであれば与えてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢の底から水が流れ出るくらいたくさん水を与えましょう。ヒラドツツジは水はけがよい環境を好みますが、乾燥には強くありません。花が咲いているときと、夏場の水切れには注意が必要です。

肥料

2月頃に寒肥、開花が終わる5月頃にお礼肥を与えます。9月か10月頃に肥料切れを起こし、元気がないようなら追肥しましょう。葉の色が冴え、株に力を感じるようであれば必要ありません。いずれも油かすのみか、油かすに骨粉を1:1で混ぜたものを、浅く張る根に触れないように株元から少し離したところに施しましょう。

ボタニ子

ボタニ子

肥料がなくても枯れることはないけど、与えすぎると枯れてしまうことがあるよ。肥料は少な目を心がけてね!

剪定

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放任でも樹形が大きく乱れることはあまりありませんが、樹形を整えたり、大きさを維持したりする場合は、花後1~2週間のうちに剪定を済ませましょう。6月下旬~7月頃には翌年の花芽ができるため、それまでに剪定を終えると翌年の花を減らさずに済みます。秋以降の剪定では、飛び出してしまった枝などの目立つ枝のみの軽い剪定にして、極端に大きさを変えるような剪定は控えましょう。

増やし方

6月中旬から下旬にかけてが適期です。今年伸びた、瑞々しく充実した枝を10cmほど切り取り、3時間ほど十分に水を吸わせてから鹿沼土などに挿します。切り口にルートン(成長促進剤)を塗っておくとより安心です。乾燥させないように水やりに注意して管理すれば、比較的簡単に発根します。

ヒラドツツジの育て方③:病気・害虫

褐斑病(カッパン病)

葉に黒っぽい斑点が現れてどんどん広がり、落葉して株が弱ります。10月頃から出始め、12~3月頃に多発します。葉が茂り過ぎて風通しが悪くなったり、雨が長く続いたりすると発生しやすくなるのです。見つけ次第葉を取り除き、発生初期に薬剤散布を撒きます。込み合った枝は剪定して風通しをよくし、水やりの際は葉に水がかからないように気をつけましょう。

花腐菌核病(ハナグサレキンカク病)

花に茶色いシミが現れ、次第に花全体に広がり、茶色く枯れてしまいます。開花期の終わり頃に発生する病気ですが、雨が長く続く年には蕾のうちから発生しやすい病気です。雨で広がるため、見つけ次第取り除きます。翌年に発生させないためにも、腐って落ちた花も忘れずに取り除きましょう。

ツツジグンバイムシ

害虫の中で最も多く、春から秋にかけて発生し、とくに夏場に多くなります。葉の表面に白い小さな斑点が現れ、葉の裏には黒い糞がたくさんつきます。大きさが3~5mmほどの透明な羽を持つ虫が、葉の裏から汁を吸い植物を弱らせます。見た目が相撲の行司が持つ軍配のような形をしていることから、ツツジグンバイムシと名前が付けられました。

ベニモンアオリンガ(シンクイムシ)

春から秋にかけて発生し、新芽や蕾を食害します。夏以降に発生した幼虫は、翌年の花芽まで食べてしまうため要注意です。幼虫は黒っぽい色でかなり小さく、蕾の中に侵入して中身だけを食べます。発生直後は外見上の変化がなく、枯れてきた頃には全体が被害にあっているという厄介な害虫です。成虫の大きさは1~2cmほど、体色が黄緑色で個体により羽にピンクの斑紋の特徴があることが名前の由来です。

まとめ

出典:写真AC
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ヒラドツツジは、その名前の通り温暖な長崎県平戸市が原産ということもあり耐寒性はやや弱いのですが、基本的には強健で栽培はそれほど難しくはありません。簡単なのに大きさが10cmにもなるさまざまな色の花をぎっしりと咲かせ、常緑の美しい緑は存在感抜群です。ぜひ、お気に入りを見つけて育ててみてはいかがでしょうか。

melon7
ライター

melon7

植物と虫が共存する健康な庭を目指してます。

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