ブラシノキとは
青空に映えるブラシノキの真っ赤な花。そのままボトルブラシとして使えそうな独特の形状の花は、ユニークな形から切り花としても人気があり、一度見たらおそらく忘れられないでしょう。種類は30種ほどあり、原産地のオーストラリアでは「小鳥の集まる樹木」とよばれて、庭木や街路樹として親しまれています。そして花の形状だけでなく、その性質もとても個性的です。
ブラシノキの基本情報
学名 | Callistemon |
和名 | 金宝樹(キンポウジュ)、花槇(ハナマキ) |
別名 | カリステモン、ボトルブラッシュ |
分類 | フトモモ科マキバブラシノキ属:常緑低木 |
原産地:分布 | オーストラリア、ニューカレドニア |
樹高 | 1~5m |
開花時期 | 5月上旬~下旬 |
花色 | 赤、ピンク、白、 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | やや弱い |
ブラシノキは暑さには強いのですが、耐寒性はやや劣ります。関東以南であれば庭植えでの冬越しも可能ですが、それ以外の地域では鉢植えで管理するほうがよいでしょう。鉢植えには「ドワーフ」の名で、樹高2mほどで成長が収まる品種が流通しているのでおすすめです。一般的な花の色のイメージは赤ですが、白やピンク色の種類もあります。
名前の由来
ブラシノキの名前の由来は、ボトルブラシのような形状の花が咲くところからきています。英語名は「Bottle Brush」なので、やはり思うところは世界共通のようですね。学名である「カリステモン」は「美しい雄しべ」を意味しており、花のように見えているブラシの部分がこの雄しべに当たります。
和名の由来
金宝樹(キンポウジュ)
「ブラシノキ」は日本での呼び名ですが、もうひとつの代表的な和名として「金宝樹」とも呼ばれています。とても縁起のよいこの名前は、赤い雄しべの先端についている金色の花粉が、金粉のように見えるところからきています。日本には明治中期に渡ってきましたが、異国からやってきたブラシノキが、金粉を抱えた宝の樹木に見えたのかもしれませんね。
花槇(ハナマキ)
上の画像の槇(まき)の木は、日本原産の常緑針葉高木で、庭木や垣根などにもよく使われています。舟形の細長い葉が特徴的ですが、そんな槇の木とブラシノキの葉が似ているところから、別名に「槇」の文字が付けられました。ブラシノキは「花を咲かせる槇の木に似ている木」といったところでしょうか。
ボタニ子
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出典:写真AC