カラタチバナとは
カラタチバナは常緑性の低木に分類され、冬になると真っ赤な実を付ける植物です。別名「百両」とも呼ばれ、昔から縁起のよい植物として人気があります。日本が原産のため育てやすく、庭木や盆栽などさまざまな育て方ができるのも魅力です。そんなカラタチバナの名前の由来や特徴、育て方や増やし方などをご紹介します。
基本情報
科名 | サクラソウ科 |
属名 | ヤブコウジ属 |
和名 | 唐橘 |
形態 | 常緑低木 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 普通 |
名前の由来
カラタチバナは漢字で「唐橘」と表記されます。名前のとおり「唐」から来た「橘」という意味です。真っ赤な実を付ける姿が「唐」に自生しているミカン科の「橘」に似ていたので付けられた名前といわれています。また、別名の「百両」は江戸時代にとても貴重な植物とされ、百両単位で取引されたため「百両金」と呼ばれていた歴史に由来します。
赤い実が付く「両」はたくさんある
カラタチバナの「百両」だけでなく「万両(マンリョウ)」や「千両(センリョウ)」「十両(ジュウリョウ)」という植物もあります。十両は「ヤブコウジ」とも呼ばれており、それぞれ木の高さや実の大きさに違いがあるのが特徴です。これらは全て縁起物とされ、日本で古くから親しまれています。
花言葉
カラタチバナには「財産」「富」という花言葉がついています。別名「百両」とも呼ばれており、高価な取り引きに使われていた価値の高い植物のイメージにぴったりの花言葉ですね。
カラタチバナの特徴
樹高が低く、平均的には20cm〜30cmほどのサイズが多く出回っています。大きくなっても50cmほどにしかならず、ゆっくりと成長するのが特徴です。発芽力も弱く、小さな樹形を保てるので盆栽としても人気があります。そんなカラタチバナの花や実の特徴は以下のとおりです。
花
開花時期は7月で、とても小さな白色の花を咲かせます。花びらは1cmほどの大きさで、5つに分かれているのが特徴です。10個前後の花が集まり下を向いて花を咲かせるため、よく観察しないと見つけにくいといわれています。
実
11月〜3月にかけて、真っ赤な美しい実がたくさん付きます。実の鑑賞時期が長く、盆栽として育てたり正月のお飾りに使用したりと、さまざまな活用方法があるのも人気な理由の1つです。実が熟すと種子が採取できます。
ボタニ子
次のページでは、育て方をご紹介します。