サンタンカの概要
サンタンカ(山丹花)は、熱帯~亜熱帯地域を原産とするアカネ科の常緑性低木です。赤い花色のイメージが強い植物ですが、多くの園芸品種が流通しているため、オレンジ、黄色、ピンク色の花をつけるものもあります。ちなみに沖縄県では、自生種があるほど古くからあった花で「サンダンカ(三段花)」とも呼ばれています。
名前の由来
サンタンカ(山丹花)の名前には諸説あり、漢字の「丹」には「赤」という意味があることから、「山に咲く赤い花」という意味で、この名前がつけられたという説が知られています。学名でもあるイクソラは、ヒンドゥー教の神であるシヴァ神を意味するサンスクリット語「Iswara」が由来です。昔、サンタンカの花が、シヴァ神への供花とされていたことから名づけられました。
サンタンカの基本データ
学名 | Ixora |
科名 | アカネ科 |
属名 | サンタンカ属(イクソラ属) |
別名 | イクソラ、サンダンカ(三段花) |
原産地 | 中国南部~マレーシア半島 |
草丈・樹高 | 30cm~1m |
開花時期 | 5月~10月 |
花色 | 赤、オレンジ、ピンク、白、黄色 |
サンタンカの特徴
特徴①鮮やかな花色と葉色
最大の特徴は鮮やかな花色と、花色に負けないくらい濃い葉色でしょう。輝くような濃い赤やオレンジの花色は、誰もが目を奪われます。そして濃緑色の照り葉は、常緑性ということもあって、観葉植物としても流通するほどの観賞価値が認められています。開花時期に見せる濃く鮮やかな花と葉のコントラストは、南国の花にふさわしい美しさです。
特徴②開花時期が長い
開花時期が長いこともサンタンカの大きな特徴です。栽培環境がよければ春~秋まで開花し続けます。カラフルで、小さな花が集まって咲くボリューム満点の花と濃緑の照り葉は、庭を華やかに演出してくれるでしょう。しかもそれが長く続きます。特に南国風のガーデンにしたい方や、カラフルな花で家を飾りたい方におすすめです。
特徴③暑さに強く寒さに弱い
サンタンカは熱帯~亜熱帯地域原産の植物のため、夏の暑さに強いですが冬の寒さには弱いです。沖縄では自生種もあり「沖縄三大花」の1つに数えられているほど一般化していますが、他県ではそれほど普及していないのも、この特徴が関係しています。本来は育てやすい部類に入るのですが、沖縄県以外の地域で栽培する場合は、冬越しが難しいという問題が発生するからです。
デイゴは沖縄県の県花でもあるんだよ。
サンタンカの花言葉
サンタンカの花言葉は「熱き想い」「可憐」「喜び」「張り切る」「謹厳(きんげん)」「神様の贈り物」です。「熱き想い」「可憐」「張り切る」「謹厳」などの花言葉は、花姿や開花時期の長さに由来しているといわれています。「神様の贈り物」という花言葉は、前にも触れましたが、シヴァ神への供花とされていたことからつけられました。種類別・色別の明確な花言葉はありません。
サンタンカの花言葉まとめ
- サンタンカ全般の花言葉:「熱き想い」「可憐」「喜び」「張り切る」「謹厳」「神様の贈り物」
- 種類別・色別の明確な花言葉はなし
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ちなみに「沖縄三大花」の残る2つは、デイゴ(梯梧)とオオゴチョウ(黄胡蝶)です。