マンチニールとは?世界一危険な有毒植物ってホント?成分・毒性を解説!

マンチニールとは?世界一危険な有毒植物ってホント?成分・毒性を解説!

マンチニールは、世界一危険な有毒植物といわれています。葉や実は、まるでリンゴのようですが、誤って食べてしまうと大変なことになってしまうのです。本記事では、恐ろしいといわれるマンチニールの特徴や毒についてご紹介します。意外な利用法もチェックしましょう。

記事の目次

  1. 1.はじめに
  2. 2.マンチニールの木とはどんな植物?
  3. 3.マンチニールの木の特徴
  4. 4.マンチニールの毒の謎に迫る
  5. 5.マンチニールの木は日本にも自生している?
  6. 6.マンチニールの利用法
  7. 7.さまざまな作品の題材にされている
  8. 8.まとめ

マンチニールの利用法

マンチニールの木は猛毒を含んでおり、触ってはいけないほどに危険です。そんな危険な木を利用する方法はあるのでしょうか。ここでは、マンチニールの意外な利用方法についてご紹介します。マンチニールの有用性に驚くかもしれません。

マンチニールの木は木材として利用

船
Photo byMariamichelle

カリブ海周辺の大工たちは、マンチニールを建材として利用しています。危険な毒も太陽にさらしてしっかりと乾かせば、有毒成分は取り除けるからです。彼らは樹液に毒があることをよく知っていて、毒を取り除けば利用できることもしっています。木材にされたマンチニールは主に船を造るために利用されています。

マンチニールの木の薬効を利用

薬
Photo byqimono

マンチニールの樹皮からはゴムが生産できることがわかっています。また、浮腫の治療が可能とも伝えられています。ただし、現在では試すようなことはないため、浮腫の治療ができるかは不明です。さらに、乾燥させた実で利尿作用のある薬も作れるといわれています。実はマンチニールの毒のなかでもっとも危険なため、試すには勇気が必要です。日本ではとても考えられないことですが、そういった作用があると知られているのなら、現地では試したことがあるのかもしれません。

かつては外敵を攻撃していた

建材や薬としてだけではなく、カリブの先住民などは矢の先にマンチニールの樹液を塗り付け、敵を攻撃するための毒矢として使用していたこともあります。また、捕虜としたものをマンチニールの木に縛りつけるなど、マンチニールは先住民を守るためにも使われていました。マンチニールの水溶性の毒を利用し、水に葉や樹液を溶かして敵に盛ることもあったようです。基本的には薬としてよりも武器として、先住民には活用されていました。

解毒剤

先住民同士の争いで、マンチニールの毒矢が使われたほうもまた、解毒剤を所持していました。先住民の間ではマンチニールの毒にはクズウコンの湿布が効くとされています。事実効くかどうかまでは不明ですが、毒矢で攻撃されたアラワク族やタイノ族などは、解毒剤として使用していたといいます。解毒剤のない毒は安心して使えないのかもしれません。

さまざまな作品の題材にされている

日本ではあまりなじみのない植物ですが、実はさまざまな小説に登場しています。毒性の強さや、全体に毒が満ちているという特徴から、物語の題材としては使いやすいようです。ある小説では毒の成分で殺人を犯し、ほかの小説では写真を撮るために雨の中マンチニールの木の下でポーズをとる友人を、毒から守るために川に突き落とします。また、物語の中でマンチニールの毒成分と危険性を詳しく解説している小説などもあります。オペラや映画などにもたびたび登場しているのです。

子ども向けアニメーションにも登場

日本では驚かれるかもしれませんが、アメリカやヨーロッパでは子ども向けアニメーションにも登場します。触ってはいけないほど危険な植物の果実を使って、姉妹を殺害するというシュールなアニメーションです。小説やドラマだけでなく、アニメーションにも使われるほど、外国ではなじみの深い植物です。しかし、実物を目にしたことのある人はほとんどいないのではないでしょうか。

味にはほとんど触れられていない

日記
フリー写真素材ぱくたそ

マンチニールの有毒性に言及した作品は数多くありますが、味についてはほとんど触れられていません。危険すぎて試食するわけにもいかない可能性も高いでしょう。食にこだわりのある日本人は多いため、どのような味なのか気になってしまう人もいるかもしれません。しかし、間違っても好奇心で味を試してみるのはやめておきましょう。

知らずに近づいた人も日記に書き記している

マンチニールに危険な毒があることは、一見しただけではわかりません。そのため、昔は知らずに近づいて毒の被害にあう人もいたようです。そういった人々は驚きとともに、マンチニールの木に近づいてしまった体験を日記として書き残しています。知らずに近づいて、樹の葉を扇代わりに使って大変な目にあった人もいるようです。このような体験を記した日記は、貴重な資料として用いられるのではないでしょうか。

まとめ

世界一危険といわれるマンチニールは、もしかすると慎重ゆえに過剰防衛ともみられる毒をもったのかもしれません。危険すぎるためか、その全容は未だ解明されておらず、人々の興味のつきない謎の木です。絶滅を危惧されているほど数の少ない植物ですから、アメリカに旅行する際は、見に行ってみるのもよいのではないでしょうか。ただし、とても危険であることを忘れず、近寄ったり、触ったりしないよう十分注意してくださいね。

asakamizuki
ライター

asakamizuki

野菜を愛するおばちゃん。今年こそ白なすゲット!

関連記事

Article Ranking