マンチニールとは?世界一危険な有毒植物ってホント?成分・毒性を解説!

マンチニールとは?世界一危険な有毒植物ってホント?成分・毒性を解説!

マンチニールは、世界一危険な有毒植物といわれています。葉や実は、まるでリンゴのようですが、誤って食べてしまうと大変なことになってしまうのです。本記事では、恐ろしいといわれるマンチニールの特徴や毒についてご紹介します。意外な利用法もチェックしましょう。

記事の目次

  1. 1.はじめに
  2. 2.マンチニールの木とはどんな植物?
  3. 3.マンチニールの木の特徴
  4. 4.マンチニールの毒の謎に迫る
  5. 5.マンチニールの木は日本にも自生している?
  6. 6.マンチニールの利用法
  7. 7.さまざまな作品の題材にされている
  8. 8.まとめ

マンチニールの毒の謎に迫る

マングローブ林に自生するマンチニールの見た目はごく普通の植物で、毒があるようには見えません。ここでも虚偽という花言葉を連想させるでしょう。見た目からはわからなくても触ってはいけないほど危険なため「近寄るな、危険」と樹の幹に張り紙をしているところもあるのです。雨が降れば木を伝った雫でさえ毒に侵されるほどです。ここでは、マンチニールのもつ毒などを詳しく見ていきましょう。

有毒成分は解明されていないものもある

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フリー写真素材ぱくたそ

実は、有毒成分のすべてが完全に解明されているわけではなく、わかっているのは一部だけにとどまります。有毒であるうえに有毒成分もいくつも解明されているのですが、それでもすべてではないようです。近づくことも危険で、かつては死亡者すら出しているマンチニールの毒をすべて解明することは、簡単なことではありません。それほどに世界一危険なマンチニールの木には、驚くほどたくさんの有毒成分があります。

樹液の毒性

マンチニールの樹液には、肌刺激成分が含まれており、触れるとアレルギー性皮膚炎の原因になるといわれています。また、樹液に直接触れることがなくても、雨が降っているなか雨宿りで木の下にいると、木から滴ってきた雨水に触れただけで、猛烈な痛みに襲われるといわれています。マンチニールには水溶性の毒が含まれており、雨水に毒が溶け出すと、たとえ一滴でも触れると皮膚炎を発症するほどです。

病気の種類

樹液に触れると、火傷をしたかのような水泡ができます。深刻な皮膚炎を引き起こすうえに、樹液が目に入れば深刻な角膜炎、場合によっては角膜上皮欠損が広範囲にわたって引き起こされるようです。マンチニールの樹液に含まれる毒は強く、大変危険です。

人体だけに影響があるわけではない

樹液に含まれる毒が影響を与えるのは、何も人体だけではありません。この樹液は自動車の塗装にさえ、ダメージを与えてしまうことでも知られています。また、樹を燃やした際の煙が目に入るだけで、目を傷つけてしまうともいわれています。マンチニールの毒は、生物だけでなく無機物まで危険にさらしてしまうのです。

果実の毒性

病院
Photo bysasint

最も危険な毒を有しているのは、林檎に似た果実です。見た目は小さなリンゴそのもので、毒があることなどわかりません。しかし果実を食すと、その毒性は樹液に触れたとき以上に致命的なものです。

驚異的な果実の毒

マンチニールの果実を一口食しただけで、出血やショック、またバクテリアによる重複感染を伴う胃腸炎を起こすといわれています。それだけでなく、浮腫により気道を圧迫したり、口咽頭炎症を起こしたりするようです。そのため、かつてはこの実を食べて命を落とすような死亡事故も発生していました。毒性の強さは、小さな1つの果実で20人は殺せるほどともいわれています。

医療や輸送技術の発達

かつては死亡することも多かったマンチニールの毒は、近年では死亡するまでに至らしめることはほとんどありません。なぜなら、医療や輸送技術が発達したからです。マンチニールの毒に倒れても、すぐに病院に運び治療すれば、死亡するリスクを減らせるのです。これまでの死亡事故も、病院に運びさえすれば助かったのではないかといわれています。死亡するほどの事態を減らせるのは素晴らしいことですが、できれば危険とわかっているマンチニールには近寄らないようにしましょう。

マンチニールの木は日本にも自生している?

マンチニールが日本にあるという話を聞いたことはないでしょう。マンチニールの自生域を示す地図などもありますが、日本は範囲外です。気候的に日本での育成は難しいでしょう。報告例もないことから、少なくとも日本には自生していない点は安心できるのではないでしょうか。

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マンチニールの利用法

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