コンフリーってどんなハーブ?その特徴・効果や利用法をご紹介!

コンフリーってどんなハーブ?その特徴・効果や利用法をご紹介!

ハーブではおなじみの植物コンフリー。1970年代の健康食品ブームで健康野菜として花や葉っぱ、根の利用が流行しましたが、現在は肝障害を引き起こすおそれがあるということで摂食禁止です。食用以外にもあるコンフリーの魅力的な活用方法をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.コンフリーとは
  2. 2.コンフリーの特徴
  3. 3.コンフリーの歴史
  4. 4.コンフリーの効果と効能
  5. 5.コンフリーの食べ方
  6. 6.コンフリーの利用方法
  7. 7.コンフリー利用時の注意点
  8. 8.コンフリーの育て方
  9. 9.まとめ

コンフリーとは

釣鐘状の花をうつむき加減につけ、穂状に咲かせるコンフリー。ヒレハリソウとも呼ばれ、ハーブとしてのさまざまな利用法も魅力です。花色も豊富にあり、1970年代には健康食品ブームで家庭菜園で野菜として育てる方も増えました。しかし現在では毒性がわかり、諸外国で健康被害が多く報告されたことを受け、日本でも厚生労働省が2004年にコンフリーおよび、それを含む食品の販売を禁止し、食べることは控えるように呼びかけています。

コンフリーの基本情報

名称 コンフリー・ヒレハリソウ・ニットボーン
学名 Symphytum officinale
分類 ムラサキ科・ヒレハリソウ属 多年草
原産地 ヨーロッパ・西アジア(コーカサス地方)
草丈 50~120cm
開花期 6~8月
耐寒性 耐寒性あり(凍結注意)
日当たり 日向〜半日陰

ハーブ 「コンフリー」

ヨーロッパではハーブとして古くより利用されていますが、現在では肝障害を引き起こす危険があるということで、諸外国で食用禁止となっており、使用には注意が必要な植物です。食べることは控え、食用以外の利用で楽しみましょう。繁殖力が強く、たくさん収穫できる葉っぱを利用してハーブ染めも楽しめます。

ボタニ子

ボタニ子

健康食品ブームから摂食禁止になったことを知らずに、まだ食べる目的で栽培されている方もいるかもしれないわね

コンフリーの名前の由来

コンフリーという名前はギリシャ語の骨を接ぐという「コン・ファーマ(Con Firma)」に由来します。外用で使用した場合、葉っぱには、カルシウム、カリウム、リン、アラントインを含むことから、傷んだ筋肉や、折れた骨の再生を早め、捻挫や関節炎の腫れや打撲にすぐれた効果があり、再生を早めてくれる植物です。

コンフリーの花言葉

「努力」の花言葉を持つ花

1株でたくさんの葉っぱを茂らせ、大きく育つコンフリーにはどんな花言葉があるのでしょうか。繁殖力が強く摘んでもすぐに葉を茂らせる力強さのあるコンフリーの花言葉には「努力」という意味が込められています。

ボタニ子

ボタニ子

摘まれても摘まれても、すぐに盛り返す繁殖力の力強さに努力する姿を重ねたのかしら

コンフリーの特徴

出典:写真AC

日本へは明治時代に家畜の飼料として入ってきたのが最初です。葉っぱビタミンB12やたんぱく質を多く含みます。全体に白い綿毛のようなものが生え、下葉の方が大きく育ちます。高さは1m前後まで成長し、横へどんどん広がって育ちます。姿はジギタリスとよく似ており、花が咲くまでは区別がつきにくいです。コンフリー、ジギタリスともに毒性がある植物です。

葉っぱの形と花色

Photo bynanseaj

コンフリーの葉っぱは卵形~長卵形をしていて、1枚の葉っぱの大きさは約15~20cmです。初夏から夏にかけて釣鐘状の小さな花を下向きに穂状に咲かせます。花色は豊富にあり、淡い紅色や青紫、白がみられます。

コンフリーの歴史

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明治時代に家畜の飼料や薬用として日本に入り、昭和になって食用野菜として栽培された植物です。ハーブの中でも優れた働きをするコンフリーは、ヨーロッパでは古くから骨折の治療や関節炎、打ち身、捻挫などの外用に、ハーブティーや煎じ液は消化器の炎症を抑える薬草・野菜として用いられていました。その効果、得られる効能から奇跡の植物とも呼ばれ、200年以上も前から広く使用されています。

ボタニ子

ボタニ子

私たちの生活で長く利用されてきたとても歴史のある植物なのね。

食用としてのコンフリー

現在では毒性を含むことがわかり、肝障害を引きおこす可能性と発がん性があるということから、食べるための利用は禁止されていますが、以前は若葉はきざんでサラダとして、また天ぷらや炒め物など野菜として食べられていました。また野菜としてだけではなく、胃炎の改善や口腔粘膜の炎症の改善、疲労回復作用としてハーブティーとしても利用されていました。

健康食品としての時代

コンフリーの葉っぱに含まれるビタミン類などの有効成分は非常に多く、たくさんの野菜のなかでもタンパク質の含有量が最も高いことから、1970年代の健康食品ブームの時代にコンフリーが食用としてもてはやされました。手がかからず、すぐに大きく育って収穫できる野菜であるという点が喜ばれ、庭先の常備野菜として一般家庭にも大きく広がり、この頃は食べる目的でコンフリーを育てる方が増えました。

現在は摂食禁止

Photo byHans

コンフリーの根に多くに含まれるアルカロイドの成分には発がん性があり、肝障害を引き起こすという事例が海外で多数報告され、死亡例も含まれることから、日本においても厚生労働省が2004年にコンフリーおよびこれを含む食品の販売を禁止しています。

ボタニ子

ボタニ子

死亡例が報告されているなんてびっくり!食べることは禁止されているのね。

コンフリーの効果と効能

出典:写真AC

残念ながら毒性があるということで、現在では食べることが禁止されているコンフリーですが、効果と効能にはすばらしいものがあります。ロシアのコーカサス地方の人々はコンフリーを野菜として食べる習慣があり、また長寿であることから、イギリスの植物学者によって「奇跡の草」と発表されたこともあります。紀元前400年頃から古代ギリシャ人・ローマ人が煎じ液として使用していた、という記録も残っています。

含まれる栄養素

コンフリーにはとても多くの栄養素が含まれています。カリウム、カルシウム、窒素、リン酸、ビタミンA βカロテン、ビタミンB群 B1,B2、B6、B12、ビタミンC、ビタミンE、鉄など、ビタミンとミネラルが多く含まれており、他にも葉っぱや茎にある綿毛にはクロロフィルの一つの成分である有機ゲルマニウムが豊富に含まれています。有機ゲルマニウムは体内に酸素を送り届けるために欠かせない元素です。

ボタニ子

ボタニ子

奇跡の草と言われる理由がわかるわ。毒性がなければ食用として大活躍の野菜になっていたわね。

コンフリーの効能

Photo byWikimediaImages

コンフリーに含まれる有効成分には多くのことが期待できます。関節炎、潰瘍、あざや打ち身、傷などに効果があります。骨折用製品やリップクリーム、他にも皮膚疾患用クリームなどの原料に使用されている植物です。

  • 折れた骨や傷んだ筋肉の細胞の再生を早めてくれる
  • 捻挫や関節炎の腫れや打ち身を軽減してくれる
  • 葉っぱのお茶は消化器や潰瘍などの炎症に用いる
  • 咳や痰に煎じ液で作ったシロップを用いる
  • 含有される栄養素が高いので若葉をサラダや天ぷらとして食べる
  • 悪性貧血に有効なB12が豊富に含まれている
コンフリーはとても魅力的な効能をもったハーブですね。

ボタニ子

ボタニ子

次からはコンフリーの食べ方を紹介します!が、もちろん現在はコンフリーを食べることは禁止されています。あくまで「こうして食べていた」という参考にしてくださいね。

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コンフリーの食べ方

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