チゴユリの育て方を伝授!
斑入りの園芸品種がとても多いチゴユリは、鉢植えや寄せ植え、盆栽としても利用されています。アマドコロとは違って食用に利用することはできませんが、園芸愛好家にはとても人気のある植物です。育て方も難しいものではなく、初心者でも育てやすいのが魅力の植物です。ここではそんなチゴユリの植え付けから水やり、日当たりの管理まで育て方をご紹介していきます。
チゴユリの育て方①植え付け
チゴユリの植え替えや植え付けは、休眠明けの2月~3月ごろが望ましいです。寒さには強くても休眠中に掘り起こすと株が弱ってしまうので、2月なら暖かい日が続いてきたころがいいでしょう。地下茎のため冬は地上部は枯れているように見えますが、地下の根まで枯れているわけではありません。根ごと掘り出して枯れた部分を取り去ってから、好きな鉢やプランターに植え付けましょう。植えつけや植え替えの時に土をすべて落とす必要はなく、半分から3割は残しておきましょう。
チゴユリの育て方②用土
用土は赤玉土や鹿沼土、軽石などを混ぜ合わせできるだけ水はけのよい土を作りましょう。またこれらのブレンドした土にヤシ殻チップや山ゴケを混ぜるのがおすすめです。ただし水をあげていて土があまりに乾きすぎると感じるようであれば、赤玉土の分量を増やしてみましょう。
チゴユリの育て方③日当たり
チゴユリは直射日光はあまり当てないようにします。特に初夏から秋にかけての日差しの強い時期には、外に出す場合は遮光ネットや寒冷紗を利用すると葉焼けや高温障害を防ぐことができます。特に真夏は温度とともに日差しには十分注意しましょう。
チゴユリの育て方④置き場所
チゴユリは基本的には1日中明るい日陰になるような場所に置くのが望ましいです。もしくは午前中の日差しが柔らかな間は日光浴させ、午後は明るい日陰においても大丈夫です。屋外であれば木漏れ日の差すような場所がおすすめです。屋内であればレースのカーテンなどで遮光できる、窓辺などの明るい場所に置きましょう。
チゴユリの育て方⑤水やり
チゴユリは乾燥にはあまり強くありません。そのため水やりも土が乾いてきたと思ったらすぐにしてください。土が乾ききってしまうと弱ってしまうためです。また、夏は乾燥しやすいため真夏の暑い時期だけでも鉢を二重にすることがおすすめです。水分が余分に蒸発してしまうことを防いで、常に湿り気のある状態を保つのがチゴユリを上手に育てるためのポイントです。
湿った状態を好むチゴユリは、多湿になると地下茎が根腐れをおこすので要注意!
チゴユリの育て方⑥肥料
チゴユリは植え替えをする際に元肥として肥料を与えます。この時与える肥料は緩効性のリン酸とカリウムが多めに配合してある化成肥料にします。追肥として与える肥料は液肥でも問題ありませんが、2,000倍~3,000倍に薄めてから使用します。特に夏場に与えるときには薄くしましょう。追肥は3月~9月の間に2か月~3か月に1度与えます。
チゴユリの冬越え
チゴユリはもともと日本に自生している植物なだけに耐寒性は強く、雪が降っても問題なく越冬できます。休眠期に入ると地上部分は枯れたようになりますが、地下茎まで枯れてしまうわけではありません。雪をかぶっても地下茎はそのままで春が来ると新しい地下茎を伸ばします。地下茎を伸ばして少しずつ移動する植物で毎年同じ場所に咲くわけではなく、中には1mも移動することもあります。
チゴユリの増やし方とは?
チゴユリの増やし方は株分けかランナーを利用することです。一般的な増やし方は株分けで、植え替えの時に手で軽く引っ張ってみて引き離せる株を分けます。分けた株には根がついているためそのまま別の鉢に植えるといいでしょう。
チゴユリの繁殖力
自然界での増やし方は、蜂による受粉と地下茎です。花が咲くため受粉でも増えることができますが、休眠期明けの地下茎からまた新たな地下茎が伸びてどんどん増えていきます。その繁殖力は見事の一言で、環境さえ合えば毎年新しい芽を出して繁殖します。増やし方を学ばなくても庭植えであれば、勝手に繁殖していくのが特徴といえます。
チゴユリの実と種子
チゴユリは開花時期が過ぎて花が散ると黒い液果と呼ばれる果実をつけます。一つの液果に一つの種子が入っていて、種を取り出して植えると芽が出てきます。増やし方としては株分けが最も手軽ですが、種から育ててみるのもまた楽しいかもしれませんね。
まとめ:かわいらしいチゴユリを上手に育ててみよう!
チゴユリはプランターや鉢、盆栽など園芸用品種としていろいろな利用の仕方があり、斑入り品種も多くコレクターに人気の植物です。育て方も簡単で繁殖力も強く、ユリと付いていても球根ではないため増やし方もそこまで難しくはありません。初心者にぴったりのかわいらしいチゴユリをぜひ育ててみてくださいね。
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出典:写真AC