はじめに
あおさは栄養満点の海藻
「あおさ」を食卓に取り入れてみませんか?あおさは海藻の中まで料理にチョイ足ししやすい食材です。現代の食生活で不足しがちなマグネシウムや食物繊維といった栄養素を手軽にとることができ、その他にも健康にうれしいカロテノイドや葉酸といったビタミン成分がたっぷり含まれています。旨味も強い食材なので料理の味を底上げしてくれます。
四方を海に囲まれた日本ではあおさの産地となっている地域も数多く点在しています。この記事ではそんな海藻「あおさ」にスポットを当ててご紹介していきます。
あおさと海苔・青のりとの違いは?
あおさについて詳しく見ていく前に誰もが疑問に思いがちな「あおさ」と「青のり」の違いについて簡単に見てきましょう。どちらも同じような海苔の香りがしていますが両者の違いはどのようなところにあるのでしょうか?分類方法や産地、味わいなどについてご説明します。
あおさとは
「あおさ」は生物学的には緑藻類・アオサ科・アオサ属に分類される海藻です。浅い海の岩場にコケのようにして生えている海藻で、それを採取・乾燥し、フレーク状になったものが「あおさ」です。天然のあおさはこのように岩場に生えているものを収穫しますが、養殖されているあおさもあり、市販されている多くのあおさは養殖によるものになります。旨味が強いのも大きな特徴です。
あおさの主な産地
そんなあおさの主な産地はやはり海に囲まれた地域である三重県や静岡県、高知県、愛媛県などが有名どころです。収穫時期は1月から5月の間です。全国の生産量は年間1000トン前後で、そのうち三重県が70%を占めています。
青のりとは
一方、おにぎりの海苔などで知られている青のりは同じ緑藻類・アオサ科ではありますが、属がアオノリ属に分類されます。あおさはフレークの形ですが、青のりの形は糸状であるので、絡み合っておにぎり海苔のような一枚の形にすることもできます。
おにぎり海苔のような形には加工せず、青のりを粉砕し、粉状にしたものはお好み焼きやタコ焼きにふりかけられる青のりとして流通しています。香りはあおさより、青のりの方がよいとされていますが、旨味に関してはあおさの方が強いです。
青のりの産地
青のりは地域ごとに微妙に種が異なっていて産地ごとに特徴があります。主な産地は愛媛県、徳島県、高知県などです。生産量は愛媛県がトップで全体の約50%、徳島県が約35%、岡山県が約8%、高知県・その他がや約7%となっています。高知県の生産量はもっとも少なくなっていますが高知県産の青のりは天然のものを天日干しで乾燥しており、高級青のりとして有名です。
それぞれの特徴を確認したところで両者の違いを簡単にまとめておきましょう。
あおさと青のりの違い
- あおさはフレーク状、青のりは糸状の形状をしている。
- 香りはあおさよりも青のりの方が強い。
- 味はあおさの方が青のりよりも旨味が強い。
- 食感はあおさの方が青のりよりも強くシャキシャキしている。
あおさの成分と栄養価
日本で養殖され、古くから私たちの食生活に馴染みのある海藻が数多くあるということがわかったところで、ここからは「あおさ」に視点を戻してその栄養価について詳しく見てみましょう。
エネルギー | 130kcal |
タンパク質 | 22.1g |
脂質 | 0.6g |
炭水化物 | 41.7g |
ナトリウム | 3900㎎ |
カリウム | 3200㎎ |
カルシウム | 490㎎ |
マグネシウム | 3200㎎ |
αカロテン | 300㎍ |
β-カロテン | 2500㎍ |
ビタミンB12 | 1.3㎍ |
葉酸 | 180㎍ |
食物繊維 | 29.1g |
あおさに含まれる栄養価を見ていくと、100gあたりに含まれる食物繊維は30~40%もあります。食物繊維が不足しがちな現代人にはありがたいですね。さらにカルシウムも豊富で、カルシウムが豊富な食品として有名な牛乳に比べて約8倍多く含んでいます。
βカロテンに代表されるビタミンAや、葉酸といったその他のビタミン類も豊富に含まれています。中でも野菜や果物には少ないビタミンB12も豊富です。このビタミンB12は海藻には多く含まれる傾向にありますが、あおさはその海藻の中でも多くビタミンB12を含んでいます。さらにはあとで詳しくご紹介するマグネシウムも豊富に含まれています。
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次のページでは「あおさ」の効果や効能、おすすめの食べ方を紹介します!
出典:写真AC