青じそとは
青じその基本情報
科名 | シソ科 |
属名 | 紫蘇 |
形態 | 茎はひし形で株元から分枝。植物全体に高い香りがある。 |
原産地 | 中国・インドの東南アジア |
耐暑性 | やや強い |
耐寒性 | 弱い |
青じその特徴
青じそ(紫蘇)はシソ科の植物で、肉巻きや天ぷらなどの料理や、刺身やお茶漬けのアクセントや梅干しやショウガを付けるなど幅広く利用されています。独特な香りの成分である「ぺリルアルデヒド」は、防腐効果があるので長期保存をする食品や、購入してから食べるまでに時間がかかる刺身などの生モノに添えられていることが多いです。
青じそのプランターでの育て方
育て方①環境
青じその種まきの時期は本来ならば4月~6月頃の暖かくなる季節が適しています。近年温暖化の影響で季節外れの雪や霜が降りることがありますが、青じそは寒い場所が苦手で冬越しができない野菜なので、寒い中種をまいても発芽もせずしっかり育たない可能性が高いです。種まきの時期は霜が降りなくなって虫も活動し始める時期を目安にしましょう。
育て方②用土
青じそは水はけがよく水分を長時間含める土を好みます。また肥料をよく吸収するので、地植えでもプランターでも育てる際にも肥料はかかせません。土は赤玉6に対し、腐葉土4の割合で混ぜた手作りものか、ホームセンターなどで既に肥料など適した分量が混ぜられて販売されている野菜用の土を使います。
育て方③肥料
プランター栽培の場合は地植えとは違い、人工的に土を準備することで十分な酸素を吸収できない状態に陥りやすく、結果的に植物が上手に育たない原因となってしまいます。プランターで青じそを育てるには肥料欠かせません。肥料は、有機質が含まれている化学肥料を使いましょう。土の中の空気バランスをしっかり保つためにも肥料をまいたらよく耕し、質のよい土を作ります。
育て方④種のまき方
種まきをする前は土の表面をならし、ならした土が崩れないよう穴の小さなジョウロを使って、たっぷりの水で土を十分に湿らせましょう。全体的に水が行き渡ったら約1cm感覚で種が重ならないようにまいていきます。種まきをしたら土を静かにふりかけ、さらに霧吹きで水を吹きかけ、土の表面をたっぷり湿らせましょう。発芽するまでは霧吹きで水をあげます。
育て方➄水やり
特にプランターで青じそを育てるときに注意したいのが水分不足です。本来ならば地面から根を伝って水分補給をしていますが、プランターでは難しいため土が乾燥しないように毎日の水やりがかかせません。また水浸しの土の中ではカビが発生し、うまく育たない可能性があるので、プランターは水抜き穴があるものを選ぶようにしましょう。
育て方⑥間引き
青じそが種から発芽し、双葉が出揃ったら間引きをしていきます。せっかく発芽したのにもったいないと思う人もいるかもしれませんが、間引きは青じそをより大きく立派に育てるために必要です。形がよく丈夫な芽を残し、隣の芽との間隔があくようにバランスを見ながら行いましょう。
育て方⑦収穫
青じそは丈夫な植物ですが、葉が大きくなるにつれて風通しや成長した葉の陰に隠れて日当たりが悪くなり枯れてしまうこともあるので、成長したものからどんどん収穫していきましょう。青じそは、収穫しても定期的な追肥や水やりで再びまた新しい葉が育ってきます。枝が混みあってきたら、再び間引きをしましょう。
育て方⑧植え替え
小さいプランターに多くの青じそを栽培すると、風通しも悪く葉と葉が重なり日当たりが悪くなることでしそが枯れてしまいます。多く育ったしその場所を変えようと植え替えをしても、植え替えの際に根を傷め、しそ全体を枯れさせてしまう可能性が高いので、なるべく植え替えはしないようにしましょう。
育て方⑨種の収穫
青じその増やし方
増やし方①摘芯する
大きく育った青じそを収穫するとまた葉が育ってきますが、より多く収穫をしたい場合は、下から数えて5枚目の葉の上の部分を本幹(枝)ごとカットします。本幹をカットすることで栄養の行き先が葉に集中するので多くの葉を収穫できるようになるのです。摘芯を繰り返すことでしそを多く収穫できますよ。
増やし方②挿し木する
挿し木は、摘芯した枝の上から2節までの葉をカットし、出てきた枝の部分を水に浸けて発根させ栽培していく方法です。水は1日に2~3日に1回交換し、日当たりのよい場所で育てましょう。約10日以上で白い根が発根しはじめます。根が出てきたらプランターの準備した土に植え、根が土の中で落ち着くまで約1週間は日陰で管理し育てていきましょう。
青じその保存方法
保存方法①冷凍保存
冬越しができないので、寒い場所での保存には向いていないと考える人も多いかもしれませんが、青じそは冷凍保存できます。キッチンペーパーを軽く濡らして青じそをふんわりと包み、さらにラップで覆って冷凍用のチャック付きの保存袋に入れて冷凍しましょう。この方法では約2週間風味を損なわずに食べられます。
保存方法②水にさす
コップなどに水を少量入れ、青じそを束ねて立てるように入れます。青じそが乾燥しないようにラップをかけてラップがずれないように輪ゴムでとめ、冷蔵庫で保管しましょう。水は2~3日に1回交換します。この方法では約3週間保存ができますが、早めに食べるようにしましょう。
保存方法③乾燥させる
レンジで加熱をしたり、天日干しをしたりして乾燥させた青じそは乾燥材を入れたジッパー付きの袋で乾物と同じように冷暗所で保存します。青じそは乾燥させても栄養素が減ることはありません。乾燥させた青じそは約1カ月以上保存がききますが、時間が経つにつれて風味が落ちるので様子を見ながら食べるようにしましょう。
青じその食べ方
青じその天ぷら
てんぷら粉を付けて油でカラッと揚げた青じその天ぷらは、青じその風味をそのままダイレクトに感じられます。青じその緑色が過熱をすることでより鮮やかになるので、食卓が華やかになりますよ。
つくね焼き
肉料理とも相性抜群な青じそ。外側に巻くだけでなく、つくねのタネにも刻んだ青じそを練り込むことでさらに青じその風味を楽しめます。
青じその醤油漬け
青じそを醤油やみりん・酒などにつけた醤油漬けです。シンプルなのに白いご飯が止まらない美味しさ。漬けるときにごま油やにんにく、生姜などをお好みでいれるとまた違った味を楽しめます。
佃煮
乾燥した青じそを糖や醤油、出汁で炊いていきます。乾燥ひじきやカリカリ梅、ちりめんじゃこを入れるといろんな歯ざわりを楽しめますよ。佃煮は白いご飯のお供にぴったりなので、混ぜご飯にしておにぎりにするのもいいですね。
しそ餃子
いつもの餃子に青じそをプラスするだけで、さっぱりした風味豊かな餃子に仕上げられます。餃子のタネに刻んだ青じそを混ぜ込むもいいですし、皮の次に1枚の青じそ、タネの順番に包み焼いていくのもおすすめ。いつものタレでもおいしくいただけますが、ポン酢につけるとよりさっぱり食べられますよ。焼き上がった餃子に刻んだ青じそを後のせしてもいいですね。
まとめ
青じそは比較的簡単に育てられる植物です。スーパーで購入した青じそは日持ちしないので、自分で育てることでいつでも新鮮な青じそを食べられますし、大きく育った葉を見ると達成感を感じられます。冬越しはできませんが、賃貸や畑がない家でもちょっとしたスペースを利用してプランターで育てられるので、ぜひ青じそを自宅で栽培してみてはいかがでしょうか。