チアシードとは?
チアシードとは「チア」というシソ科の植物の種です。小さなゴマのような見た目ですが、水分を含むと約10~14倍にも膨らみ、プルプルしたゼリー状になります。無味無臭のため、食品の邪魔をせず、ジュースやスープ、ジャムなど、いろんな食品に混ぜるだけで簡単に取り入れられます。スーパーでもチアシード入りジュースなどを見かけることが増えてきました。
古来より効能が認められたスーパーフード
メキシコやグアテマラが原産国であり、マヤ文明やアステカ文明の時代から「人の生命活動にはチアシードと水があれば足りる」と言われるほど、古来より人の健康を支えてきたスーパーフードです。「チア」は「力」を意味し「チアシード」=「力の種」という意味を持つほど、古代人の健康やパワーの源となっていた食物です。
ブラックチアシードとホワイトチアシード(サルバチアシード)の違い
一番の違いは「膨張率」です。
- ブラックチアシードの膨張率→約10倍
- ホワイトチアシードの膨張率→約14倍
チアシードの効能①デトックス
食品添加物や環境ホルモンなど、便利な時代になったからこそ毒素が溜まりやすい現代人にとってデトックスはかかせないものとなりました。よりよいデトックスのために必要なのは「腸内環境を整えること」です。
食物繊維は玄米の8倍
チアシードは食物繊維保有量No.1の食物だと言われています。食物繊維量は玄米の約8倍もあり、チアシードの約3割が食物繊維でできています。食物繊維は腸内にある老廃物を絡めとって排出してくれたり、腸の活動を活発にしたり、善玉菌を活性化したりするため、腸内環境改善、便秘解消にも効果的です。腸のデトックス力も高めるため、日々体内に入ってくる毒素を排出しやすくなります。
チアシードの効能②豊富な栄養素
チアシードは「栄養の宝庫」と言われるほどたくさんの栄養素が含まれています。オメガ3脂肪酸、必須アミノ酸、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄分、カリウムetc…その中でも現代人にかかせない、でも不足しがちな栄養素をご紹介します。
オメガ3脂肪酸
細胞の細胞膜や脳の6割は脂質でできています。その脂質にもさまざまな種類がありますが、「どんな脂を摂るかでどんな細胞、脳ができるか決まる」と言われるほど、脂質の質は身体に大きく影響しています。その中でも重要な脂質だと言われるのがオメガ3脂肪酸です。オメガ3脂肪酸は細胞や脳だけでなく、ホルモンにも大きく影響する脂質です。ただし、加熱するとオメガ3脂肪酸の効果がなくなってしまうため、生食で食べるか、加熱する場合はホワイトチアシードを選びましょう。
オメガ3脂肪酸の効果
- 良質で健康的な細胞を作る
- 脳の機能向上
- 皮膚や粘膜の機能強化
- 網膜の保護、強化
- 炎症の緩和
- 血液をサラサラにする
ミネラル
ミネラル不足になりがちな現代人ですが、チアシードには豊富なミネラルが含まれているため、少量のチアシードでも十分なミネラル補給ができます。チアシードに含まれるミネラルの一部をご紹介します。
セレン(セレニウム)
抗酸化作用に優れ、活性酸素の除去、しみ、そばかすを防ぐなど、アンチエイジング効果が高いミネラルです。
鉄分
体内に酸素を運ぶのに欠かせないミネラルです。鉄分が不足すると全身の細胞が酸欠状態になってしまいます。貧血の予防、乾燥肌対策、だるさの改善にも効果的です。
亜鉛
新陳代謝やエネルギー代謝を正常にし、免疫力を高めるミネラルです。また、精神安定作用や脳の機能向上など、心身の健康を支えるミネラルでもあります。
チアシードの効能③血圧をさげる
チアシードには血圧を下げるために必要な食物繊維、カリウム、マグネシウム、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。実際に、チアシードを使った血圧を下げる研究結果も多く報告されています。
マグネシウムはブロッコリーの15倍
高血圧は複数の原因から起こるものですが、その中でも現代人は「マグネシウム不足」に陥りがちです。マグネシウムは玄米やナッツ類、魚などに含まれるため、半欧米化した現代の食生活では不足傾向にあります。マグネシウムが不足すると高血圧になりやすくなります。マグネシウムを積極的に摂ることは高血圧対策、改善に効果的です。
マグネシウムの効果
- 血管を広げる
- 血糖値を抑制する
- 血圧を下げて安定させる
- 体内時計の調整
- むくみ改善
- 不整脈の正常化
血管を若返らせ血液をサラサラに
高血圧の原因の1つとして挙げられるのが血液がドロドロ状態であることです。チアシードには血管を若返らせ血液をサラサラにする効果のあるオメガ3脂肪酸、食物繊維、亜鉛がたくさん含まれています。血管をしなやかにしてくれる効果もあるため、高血圧による動脈硬化の予防にも効果的です。
チアシードの効能④ダイエット
「痩せる!」と決めても長く続かない…。我慢はしたくない…。そんな方にはチアシードがベストです。チアシードは食べながらダイエットができるだけでなく、痩せる体作りまでしてくれるダイエットフードです。
満腹感を維持
チアシードはダイエットのサポートをしてくれる食物としても有名です。水分を含むと約10~14倍に膨らむ特徴があるため、食前や食事に混ぜて摂取すると食べ過ぎの抑制をしてくれます。間食代わりにチアシードを混ぜた食品やジュースを取り入れると空腹を抑えてくれるためダイエットに効果的です。「痩せるために我慢!」とおやつを耐えている方はチアシードジュースを日々のお供にしてみましょう。
血中中性脂肪・コレステロール値を下げる
チアシードに含まれるオメガ3脂肪酸には血中中性脂肪を減らす作用、コレステロール値の正常化作用があります。さらに、食物繊維には体内のコレステロールを吸着し、排出してくれる作用があるため、メタボリックシンドロームの改善にも効果的です。チアシードは身体の中から痩せる体作りをサポートしてくれます。
出典:写真AC