「キブシ」とはどんな植物?特徴や染料としての用途などをご紹介!

「キブシ」とはどんな植物?特徴や染料としての用途などをご紹介!

「木五倍子」と書いて「キブシ」と読みます。日本原産の落葉低木で、キブシの花は早春に咲き、花はなんと食べることもできるのです!キブシの果実はタンニンを含み、五倍子(フシ)の代用とされました。キブシの果実や名前の由来、少し怖い花言葉など詳しくご紹介します!

記事の目次

  1. 1.キブシってどんな木?
  2. 2.キブシの名前の由来
  3. 3.キブシの花言葉
  4. 4.キブシの特徴
  5. 5.染料としての用途
  6. 6.キブシの種類
  7. 7.キブシの育て方
  8. 8.まとめ

キブシの種類

出典:写真AC
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キブシは日本固有種なので日本の各地にみられます。生息地の環境にあわせて葉や果実の大きさなどに変異が多く、変種が多く存在します。しかし、花が終わった後に葉が茂り、雌花が結実し果実にはタンニンを多く含むといった基本的なことは同じです。次はキブシの変種や種類を少しご紹介します。

種類①ナガバキブシ

学名 Stachyurus macrocarpus
和名 ナガバナキブシ(長葉木五倍子)
科名 キブシ科
属名 キブシ属
分布 小笠原
生体 常緑低木・雌雄異株
樹高 2m
花期 1~3月
結実期 5月

ナガバキブシの特徴は、名前の通りほかのキブシよりも葉が長いです。小笠原に分布し、湿気の多い場所を好む常緑低木になります。葉はキブシよりも厚めで、果実は8mm~15mmと大型になります。

ボタ爺

ボタ爺

絶滅危惧IA類(CR)に指定されているから、ナガバキブシの花は、なかなか見れんのじゃよ

種類②ハチジョウキブシ

出典:写真AC
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学名 Stachyurus praecox Siebold et Zucc. var. matsuzaki
和名 ハチジョウキブシ(八丈木五倍子)
科名 キブシ科
属名 キブシ属
分布 八丈島
生体 落葉低木・雌雄異株
樹高 3~5m
花期 3~4月
結実期 9月

ハチジョウキブシの特徴は、葉が厚く、花や実がキブシより大きいことです。キブシの実は丸いですが、ハチジョウキブシの実は楕円形になります。花茎もキブシは3~5cmですが、それより長くなります。花径はキブシが8mm程度でハチジョウキブシは10mmと大きめです。

種類③ナンバンキブシ

学名 Stachyurus praecox Siebold et Zucc. var. lancifolius
和名 ナンバンキブシ(南蛮木五倍子)
科名 キブシ科
属名 キブシ属
分布 本州
生体 落葉低木・雌雄異株
樹高 3~5m
花期 3~4月
結実期 9月

ナンバンキブシはキブシの変種で、キブシに比べると葉は一回り大きくてかたく、枝も太いです。花径は8〜10mmと大きめで、果実は8~15mmの楕円形でナガバキブシと同様に大型です。

種類④アカバナキブシ

学名 Stachyurus praecox 'Rubiflora'
和名 アカバナキブシ(赤花木五倍子)
別名 ベニバナキブシ(紅花木五倍子)
科名 キブシ科
属名 キブシ属
分布 北海道西南部~本州
生体 落葉低木・雌雄異株
樹高 2~3m
花期 3~4月
結実期 9月

アカバナキブシの特徴は花が桃赤色をしていることです。和名の「赤花木五倍子」を見るだけでも想像できますね。アカバナキブシはキブシから作られた園芸品種で葉姿や花姿、結実の様子はキブシと同じになります。

ボタ爺

ボタ爺

アカバナキブシの桃赤色も綺麗じゃ、早春の花の少ない時期に赤が映えるわい

キブシの育て方

Photo bycongerdesign

キブシは非常に強い植物で、しかも日本原産なので育てることは全く難しくありません。しかし、樹木の種からの発芽は時間がかかりますので、はじめは好きな種類の苗を購入するのが良いでしょう。自分の庭でキブシの節から花茎が垂れる姿を見るのも楽しいですね。

水やり

地植えの場合は、根付いたら水やりの心配はありません。鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

肥料

ほとんど必要ありません。花があまり咲かないようであれば有機肥料を与える程度で大丈夫です。

ボタ爺

ボタ爺

キブシを植え付けるときは、落葉して休眠している時期にするのじゃよ、根を傷めないように注意が必要じゃ

まとめ

出典:写真AC
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今回はキブシについてボタ爺と一緒にご紹介してきました。花言葉は少し怖いですが、早春にキブシの花を飾ったり、料理して食べることを楽しんだりと春の訪れを感じられます。秋には果実を染料に加工して、オリジナルの染料を作って布を染めてみたり、キブシは種類が多いので、黄葉〜紅葉の違いを見たりと一年中楽しめます。ぜひ地植え、鉢植え、盆栽など自分に合った方法でキブシを育ててみてはいかがでしょうか。

カナディール
ライター

カナディール

花と緑のある暮らしを楽しくする記事をお届けします。

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